身につけたい清掃習慣(15)
今日で、このシリーズも全体の4分の3のところまで進んだ。
これまでに挙げたスポットを、このシリーズを読みながら定期的に掃除してきた人は、年末の大掃除の悩みも半減しているのではないだろうか。
さて、今日は、多くの人が直面するエアコンクリーニングについて考えてみよう。
このエアコンも、気がつくと汚れがひどくなって、業者に依頼するという人もいる。
私たちは、汚れが目立ったり、掃除する箇所が増えたりすると、それだけで掃除を面倒なものだと思い、なかなか習慣づけられないところがある。
しかし、それは「木を見て森を見ず」の考え方に似ていて、汚れの原因や蓄積のメカニズムというバックグラウンドにまったく目が向いていないのである。
汚れそのものしか見ずに、あ〜イヤだと言っているだけでは、人間として進歩がなく、残念なことである。
エアコンは、なぜ汚れるのか?
エアコンのある部屋の外には、室外機が置かれている。
私たちが夏は冷風を、冬は温風を室内のエアコンから感じているとき、室外機のほうは逆に、夏は温風を、冬は冷風を排出しているのである。
つまり、屋外と屋内で空気が室外機を通して循環しているわけで、当然のことながら、室内の空気中のホコリや、外の空気中の塵も一緒に空気と移動しているわけである。
それに加えて、冷風と温風の循環で、エアコン内部は水滴が発生する。エアコンを稼働すればするほど、その回数分だけ水滴が溜まるし、塵やホコリも蓄積する。
手入れをせずにワンシーズンを過ごすと、シーズンの終わりには、黒カビと湿気を含んだホコリにまみれるわけである。
こういったメカニズムを、どれだけの人が意識できているだろうか。
私たちは、目に見えない部分については、自覚症状が現れるまで体の異常に気づかないのと同様に、エアコンの故障や異常音の発生がない限り、まったく気にならないのである。
今年の夏と冬の間に、ほとんどエアコンの手入れをしたことがない人は、ぜひ内部の様子を見てみると良いだろう。
そして、なぜこんな汚れ方をしているのか、一度立ち止まって考えてみることが大切なのである。
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