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エッセイ

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たまに書くエッセイ。自分の考えたことや、体験談がメイン。
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2020年4月の記事一覧

立ち読み(妄想エッセイ)

立ち読み(妄想エッセイ)

 コンビニでの立ち読みは、実は推奨されています。
 コンビニのブックコーナーが窓際に在る理由をご存じでしょうか?あれはあえて窓際に設置し、立ち読みするお客さんを外から見えるようにするためです。
 立ち読みするお客さんを外から見えるようにする理由は?そう、お客さんが入っていて繁盛しているように見せるためなのです。
 故に立ち読みは推奨されています。
 私たちは、立ち読みすることでコンビニの販売促進行

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無力

 僕は無力です。
 そう、つくづく思います。そう思っていたいとすら思います。自分が他人に対して何か救いになるようなことができる人間だなんて、そんなのはきっと思い上がりです。
 僕は無力です。
 自分の力の無さ、勇気の無さ、実行力の無さを痛感するたびに思います。自己啓発書も専門書も読みます。色んな問題の解決の仕方を学んでいます。けれどもちっとも役に立っている気になりません。学び得た知識を生かせている

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FREEDOM

FREEDOM

 みんな自分の思うように生きている。
 気を付けないと見失いそうになるが、それは僕とて同じことだ。自分以外の人がみんな各々の思うように生きていて、自分だけは常に自分の思っているのと違う生き方をしているなんて、そんなはずはない。
 人に尽くし、自分が犠牲になることを望んでもいないのに積極的に嫌なことを引き受ける。だから思い通りに生きている他人が羨ましい?嘘だ。
 本当はそうで在りたくてそう在るだけ。

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小説を読む

小説を読む

 人間は大好き。人付き合いは、大っ嫌いだ。
 だからいつだって傍観者でありたい。
 それは近頃よく聞く「いじめを見て見ぬふりをする」傍観者とは違う。次元が違う。僕はその傍観者すら傍観していたい。
 いざこざはもちろん、生産的な活動であったとしても、そこには参加せず、どこか遠く、ずっと遠くからそれを眺めていたい。
 いわば神様の視点になって、人の世のあれこれを、テレビドラマを眺めるかのように鑑賞して

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蛾

 蝶よりも、蛾が好きだった。
 カブトムシやクワガタと言った、いわゆる王道を行く昆虫よりも、クモやゲンゴロウといった(クモは昆虫ではないのだが)、多くの人が物珍しがるような虫が好きだった。
 シュールな絵画とかも好きだったし、食虫植物やプラナリア(切ったら切った数だけ分裂して再生するヤツ)にも一時期ハマった。
 とにかく、珍しいものが好きだったのだ。
 しかし、年を重ねるに連れて、思い知る。大概の

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