六分儀ハル

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最近の記事

「夏の夜の夢」を見た

日芸の舞台「夏の夜の夢」を見ました!呼び声の大道具の子が関わっていると聞いていたので、大道具に対するコメント多めになってます ・大道具が豪華すぎる。まず最初にローマ風建築(壁3、柱5、ベンチや手すりなど)が現れただけで「金かかってるなあ」って思ったのに、わりと序盤で引っ込んだからびっくりした ・ローマ風建築(壁)、磨りガラス風の窓がある壁2、可動ドア付きの壁1で構成されていて、レンガみたいな素材だな〜見た目より軽そうだしポリスチレンかな〜って思ってたら絵だった 絵…!? ・

    • バード・バーダー・バーデストを見た

      劇団「南極ゴジラ」さんの「バード・バーダー・バーデスト」を見ました。生きとし生けるもの全てを肯定するような脚本だった。 以下、感想です。 ・絶滅するまでの恐竜の話でもあるし、何物でもない現代人を肯定する話のようにも取れる。主人公はおそらく始祖鳥、始祖鳥は鳥になりきれなかった恐竜のイメージが強いけど(系統的にも鳥の祖先じゃないらしい)特筆する個性もなく、それでも理不尽の中懸命に足掻く姿がとても刺さった ・「当番組がめちゃくちゃお金をかけて蘇らせたダーウィン」、出オチかと思うく

      • 『呼び声』終幕!

        『呼び声』をご覧になった方も、ご覧になっていない方も。私は六分儀ハル、演劇『呼び声』の脚本家です。このnote、または『呼び声』に興味を持ってくださりありがとうございます。せっかくなので少しだけ、脚本について補足したいと思います。要は追加DLCです。 ここで長々と「あの話にはこんな意図が云々」と語るのは興ざめですので、このnoteには『呼び声』を作るにあたり参考になったものを列挙しようと思います。興味がありましたら、ぜひ調べてみてください。 オマージュ・着想元 午後の恐

        • 断線セカンドエイジ を見た

          劇団鶴の一声さんの8月企画公演、『断線セカンドエイジ』を見ました。以下、感想です。 ・大道具のギミックがすごい!スライドドアの中からタイムマシンが出てきて、回転して、内側もカフェなどの空間として働く よく思いついた&作成した ・時をかけてロケット鉛筆妥当に勤しむ組織とそれを追うタイムパトロール(A軸)、タイムカプセルの話をする旧友(B軸)が同時に進む 前者のパートの訴求力が強すぎてずっとそっちばかり見ちゃった ・荒唐無稽パートと現実パート、両方とも本質としては「幼年期の終わ

          「寿司の女」を見た

          岡本セキユさんの1人芝居「寿司の女」を見ました。 エネルギーがすごい。一人でやると決めた時点でエネルギーの塊のようなものだけど、それが滲み出るどころか溢れかえっていた。 以下、感想です。 寿司の女 を見た ・1人芝居ってどんなもんだろう?1人で何役もするのかな?と思ったら「キャラクターが他にもいる体で演技する」システムだった。もう1人(存在しない)のキャラクターが人間を捨てるの、実際の役者でやったら絶対に安っぽい見た目になると思うから、1人芝居の題材として適しているなと思

          「寿司の女」を見た

          「広くてすてきな宇宙じゃないか」を見た

          劇団時計さんの「広くてすてきな宇宙じゃないか」を見てきました。以下、感想です。 良かった点 ・限られたスペース内で演目をやるため色々工夫されてた。レポーターのテーブルにキャスターがついてたり(場転の簡易化)、箱馬が積み方によってテーブルからバッテリーになったり ・実際のスペースの前に壁を作って引き戸を用意するの面白かった。最初は家のドアとして出てくるから「省スペースかな」しか考えてなかったけど、終盤エレベーターになった時は「なるほど」になった ・取材先-テレビ番組内-テレビ

          「広くてすてきな宇宙じゃないか」を見た

          「シネフィル・バスターズ」を見た

          システマ・アンジェリカ✕劇団くるめるシアター 6月企画公演「シネフィル・バスターズ」を見てきました! そこそこ弾丸で決めてしまったので1人で見たのですが、誰か誘えばよかった…と思うほどのクオリティでした。映画好きには見てほしい(かった) ・ストーリーラインは王道、スパイスとしての映画が全面的に効いてて、食後にコーヒーが出てくるような印象 ・セリフ、「口語っぽくて聞きやすい」「口語っぽくなくて聞にくい」はあるけど、これは「口語っぽくないけど聞きやすい」だった 何がそう感じさせ

          「シネフィル・バスターズ」を見た

          「飛行」を見た

          劇団木霊さんの「飛行」を見てきました!以下感想です。 「飛行」を見た ・いつものことながら衣装と照明がすごい 特に今回のピーターら辺りの衣装好きだった 照明、オレンジと青のライトで「中心はオレンジ色、外側は青色」にしてて加法混色を感じた ・旅人(詩人?)好き ひょうひょうとした寂しげなキャラに弱い(あとシャボン玉をかなり意のままに操っていて驚いた) ・「自由」と「居場所がない」は表裏一体なのかと思った ピーターは誰よりも自由に見えるけど居場所が無くて、ハルは不自由かつ居場所

          「飛行」を見た

          「麦畑の怪物」を見た

          鶴の一声×フラニーの遊び場の「麦畑の怪物」を見ました。 すごい面白かったです。いいものを見た〜〜という感覚がある。エンタメ性の高い演劇って感じで、ここ最近見た中では1番好きかもしれない。いや、好きです。 ・舞台にある道具は最小限で、例えば脚立が門にも船にも塔?にもなる。舞台説明には音が使われることが多かったけど、その入り方もいやらしくない。自然。 ・照明で表現される夜の窓綺麗 ・主人公の口上が茶化されるの、「繰り返し」の面白さだ 技巧的 ・回想の出し方が上手く、中身も面白

          「麦畑の怪物」を見た

          「マトリョシカ」を見た

          劇団「青春の庭のうさぎたち」の第6回定期公演、「マトリョシカ」を観ました。 青うさぎは初めて脚本を書かせていただいた劇団、言わばホームベースです。(第4、第5公演の脚本を書かせていただきました)そのため少し懐かしい気持ちになりました。 本題、マトリョシカについての感想なのですが、後述の通り私の創作スタイルと大きな隔たりがあり、まとまった感想が書けませんでした。そのため乱文です。 ・私は始まりがあり終わりがある、軸の通った、固定された脚本を書く。モノで例えると「地球儀」に相

          「マトリョシカ」を見た

          「ラナウェイベイベ」を見た

          劇団木霊さんの「ラナウェイベイベ」を見ました。 以下、感想です。 良かったところ ・アナウンスの時点で世界観が出ていて良い。 ・電話で修理屋について説明するの上手い ・ダンス場転かっこいい 全体的に場転が美しく、視線誘導も自然だった。 ・「真っ赤だった」の一瞬のピンク色のピンスポ、怖くてかっこいい ・ハピバの明滅怖い 手術室のライトみもある ・アレルギー忘れてた描写...ともすれば娘であることを忘れられているあの家で、娘として振る舞うしかない主人公... ・ババアと黄色は伏

          「ラナウェイベイベ」を見た

          「雪の三原色」を見た

          劇団コギトさんの「雪の三原色」を見ました。 以下、感想です。 良かったところ ・プロジェクションマッピングとスモークのOPが豪華 ・同じ空間がシームレスにアパートからバー、学校へと変わる転換が綺麗だった ・3軸が代わる代わる訪れるけど、キャストが違うから混乱しない。段々と3軸が繋がっていくのが良い。 ・子供と先生の演技が特に上手。子供の観察をした?と考えるくらい。「ベストタイミング」、母親の口癖が子供に移ったんだろうな ・「待てよ」とか、「お腹空いた〜」とか、関連性のあるタ

          「雪の三原色」を見た