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ボタニカル哲学(後集119)吉の中に凶を兆す

子供が生れる時、母は危険な状態となり、金が溜まれば泥棒に狙われ、どんな喜びも心配ばかりである。貧乏は節約するようになり、病気は身体を大事にするように、どんな心配事も不安ばかりではない。だから、悟った者は、順境も逆境も表裏一体であることに気付き、喜び悲しみを両忘して調和できるのだ。

つまり、達人たるものは、極小である素粒子の世界も極大である宇宙の世界も、陰と陽、マイナスとプラスの調和ないし調和の僅かなズレが全て現象させていることを忘れてはならない。

言換えると、安定も揺らぎ、不安定も揺らいでいるからこそ現象は連続するという原理原則を理解しておこう。

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