マガジンのカバー画像

雑記

15
運営しているクリエイター

記事一覧

12/13 風の森

12/13 風の森

料理教室の初日に、20代のころ日本酒と酒器の
楽しさを教えてくれた方が来ることになっていて
その方のことを思いながら試食をしていたら、
ついお酒を買いに走ってしまった。

酸味とうまみがあり、仕込み水に古酒や昨年仕込んだお酒が入っている、燗酒を楽しむための風の森。
今回のテーマは洋食で熟成したチーズも使うのでぴったり。いろいろ合わせてみたけれど、おなじく少し酸とうまみのあるエルダーフラワーが入った

もっとみる
12/4  余白

12/4  余白

本当は今頃大忙しのはずが、突然時間に余白ができた。
せっかくなので一度立ち止まって、読みたかった本を読んだり、ゆっくり料理したり、お風呂につかったり、棚を組み立てたりしていたら、ここ最近のことが頭の中で整理されてきた。
やりたいことが次々と浮かび、香りや味を感じる感覚も繊細になったような。ゆるむことの大切さを実感中。



どうしたら、つくる人も、食べる人も、もっと軽やかに、心身健やかに
いられ

もっとみる
11/5 精進料理 喜捨

11/5 精進料理 喜捨

京都にある禅寺の修行道場へ、年に4回の集中修行の際に友人と二人でお料理を喜捨させていただいています。
今回で4回目となる喜捨。元々精進料理に関心があり、典座教訓を読んでみたりしたのですが雲水さんたちの生活はあまりに自分とかけ離れていてイメージできず、読み進められず。京都で仲良くなった友人が禅寺の僧侶をしており、修行中の話などを聞く中で精進料理というものを少しずつ理解し、禅そのものにもとても興味が湧

もっとみる

5/7  料理

料理を作る上で大事にしていることは?と20代の頃に問われ「愛情」と答え、意外がられたことがあります。今も変わらず同じ答えです。

料理を食べていただく人が幸せな気持ちになったり、少しでも元気になったり癒されてくれたらいいなという気持ちで料理を作っています。
私にとって料理は自分自身を表現することではなく、コミニュケーション手段のひとつ、愛情表現なのだと思います。

他には、感性が動くこと、ワクワク

もっとみる

5/1  中庸

すっかりご無沙汰になってしまったnoteです。

昨日食事をご一緒した方から頂いたお言葉をメモ。

「理恵さんの料理は中庸」

料理とデザート
優しさと厳しさ
日本とヨーロッパ

全てにおいて境界線を作らず、多様性があるのが特徴だよね、と。
自分の料理のことをそのような視点で見たことがなかったのではっとしました。

どこかで長く修行をしたわけでなく、ジャンルが決まった料理でもなく、スペシャリテは?

もっとみる

3/23 日常を面白がる

寝る前に本を読むことが多く、枕元には何冊か本を置いています。最近置いている中の1冊が枕草子。
読むたびに感動したり、共感したり、くすりと笑えたり、本当に素晴らしい随筆。
実は「朝夕」という屋号も枕草子を読んでいた中で 古語で毎日、ふだん、いつも、平素などの意味を持つことを知り名付けました。
朝夕、あさゆふ。響きも好きで気に入っています。

何でこんなにこの文章に心惹かれるのだろうと考えた時に
日常

もっとみる
3/6 マロウ

3/6 マロウ

先日プライベートレストランの前に、少し時間ができたので料理に使えそうなハーブを収穫しに行きました。

マロウは日本名「ウスベニアオイ」というハーブで、花をよくハーブティーに用いますが若い葉っぱがオクラのように粘りがあってとても美味しい。
雪にしばらく埋もれてましたが、青々と元気に復活。
ムスクマロウという香りがいいマロウや、マシュマロの語源になったというマーシュマロウもあるそうで、植えたいハーブリ

もっとみる
2/25  霞と朧

2/25 霞と朧

雨水の次候は「霞始めて靆く」

霞(かすみ)は春の季語で、あたたかくなり始めた春先によく見られる現象のこと。

昨日、山道を走っていると霞がたなびき、幻想的な世界が広がっていました。「仙人は霞を食べて生きている」と以前何かで読んだことを思い出し、霞を料理にするなら、という妄想が始まる。
ちなみに夜は霞とは言わずに朧と言います。
おぼろ昆布はそういう視点で見るとなんて美しい名前。おぼろ豆腐のふわふわ

もっとみる
2/16 冴返る 暮らしの茶

2/16 冴返る 暮らしの茶

昨日からちらつく雪… 心身ともに春モードになってしまっていたので、冬には平気だった寒さが急にきびしく感じます。
「冴返る」という季語があり、冴返るとは一旦暖かさを経験した後の刺すような、鋭角的な寒さのこと。この繰り返しで春になるのは毎年の自然現象とわかっているのですが、お布団と湯たんぽから離れるのが辛いです。

今日は私にとってお茶の先生であり友人のお誕生日なので、朝から色々と思い出しています。先

もっとみる
2/14 スパイスカカオ大福

2/14 スパイスカカオ大福

今日はうぐいす大福を作ろう思っていましたが、
朝からラジオでずっとバレンタインの話題ばかり出てくるので、少しバレンタインを意識した大福を作ってみることに。

チョコレートはなかったので、家にあるカカオニブを使うことにし、スパイスとカカオを加えたきな粉で和えた大福をつくりました。

弱火で 10分ほど炒った大豆をミルサーにかけきな粉を作り、さらにカカオニブ、シナモン、キャラウェイシード、ブラックペッ

もっとみる
2/12 はる 猫柳の新芽

2/12 はる 猫柳の新芽

春の語源は明らかになっていませんが「天候が晴る」「草木の芽が張る」「田畑を墾る」「氷が解けて水が張る」など、いろんな説があります。

草木も動物も皆動き出す季節。

先月から花器に挿しっぱなしの我が家の猫柳は上着を脱ぎ捨て、花が咲き、根が伸び、ついに新芽が出てきました。ピースをしているみたいで可愛い。日々の変化に癒され、私も頑張ろうという気持ちが湧き起こります。

猫柳は土に植えれば簡単に根づくそ

もっとみる
2/7 猫柳 ふきのとう豆腐

2/7 猫柳 ふきのとう豆腐

今朝、先月買った猫柳の花穂が、上着を脱ぎ捨てふさふさになっていることに気付きました。
猫柳は別名、川柳、えのころ柳。

川柳は河原に自生するところからこの名前が付けられたそうで、えのころとは犬ころのこと。銀色の艶やかでなめらかな毛並みはつい撫でてしまいたくなる愛らしさがあります。そういえば猫じゃらしも別名えのころ草、昔から人に愛でられていた植物なのだろうと思います。
...

先日は久しぶりの来客

もっとみる
畑 種まき

畑 種まき

ここ数日、朝夕のホームページを作っています。
今日は料理教室と朝夕のコンセプトまとめ。

文章がまとまってきたところで畑の契約をしに行き、戻ったら作ったはずの文章は消えていた。(保存していなかった)自分のうっかりにへこみつつ、好きに使っていい畑があると思うと嬉しくなる。

正直私はこまめに植物のお世話ができるタイプではなく、以前の畑は野草とハーブがメインだった。(耕すところから手伝ってくれた皆さま

もっとみる
ポトフ、野菜ブイヨン、出汁スタンド

ポトフ、野菜ブイヨン、出汁スタンド

朝から苦手なことを色々と終わらせた。
風が冷たくて久しぶりに「さむ」という言葉を発した。
こんな日は何か温かくてほっとする料理を食べたい。帰り道、自転車を漕ぎながら冷蔵庫の中を思い出す。塩豚、キャベツ、じゃがいも、セロリ、白ネギ…ポトフだ。

本当にシンプルなポトフを作った。スープもたっぷりいただきたいので煮汁は多め、味付けは塩豚の塩気にほんの少しの酒と塩麹、ローズマリー。じゃがいもは塩豚の塩味と

もっとみる