朝夕

朝夕という屋号で料理やレシピを作っています。 こちらでは日常の雑記と、過去の料理教室のレシピを 文章と写真で載せています。

朝夕

朝夕という屋号で料理やレシピを作っています。 こちらでは日常の雑記と、過去の料理教室のレシピを 文章と写真で載せています。

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最近の記事

レシピ  きのこ包子、秋の焼売 

*テスト公開中* ご購入少しお待ちください 2023年11 月 朝夕料理教室「湯気と中華」より2品を文章と写真でご紹介します。もくもくの湯気に包まれる幸せな献立です。 note用に細かいポイントやアイデアを追記しています。 | 献立 | ・きのこ包子 ・秋の焼売

¥600
    • 12/13 風の森

      料理教室の初日に、20代のころ日本酒と酒器の 楽しさを教えてくれた方が来ることになっていて その方のことを思いながら試食をしていたら、 ついお酒を買いに走ってしまった。 酸味とうまみがあり、仕込み水に古酒や昨年仕込んだお酒が入っている、燗酒を楽しむための風の森。 今回のテーマは洋食で熟成したチーズも使うのでぴったり。いろいろ合わせてみたけれど、おなじく少し酸とうまみのあるエルダーフラワーが入ったチェダーチーズとの相性がとてもよかった。 合わせることによってはちみつのような香

      • 12/4  余白

        本当は今頃大忙しのはずが、突然時間に余白ができた。 せっかくなので一度立ち止まって、読みたかった本を読んだり、ゆっくり料理したり、お風呂につかったり、棚を組み立てたりしていたら、ここ最近のことが頭の中で整理されてきた。 やりたいことが次々と浮かび、香りや味を感じる感覚も繊細になったような。ゆるむことの大切さを実感中。 … どうしたら、つくる人も、食べる人も、もっと軽やかに、心身健やかに いられるのか。そんなことを最近はよく考えています。 最近ご縁をいただいた方より飲食の新

        • 11/5 精進料理 喜捨

          京都にある禅寺の修行道場へ、年に4回の集中修行の際に友人と二人でお料理を喜捨させていただいています。 今回で4回目となる喜捨。元々精進料理に関心があり、典座教訓を読んでみたりしたのですが雲水さんたちの生活はあまりに自分とかけ離れていてイメージできず、読み進められず。京都で仲良くなった友人が禅寺の僧侶をしており、修行中の話などを聞く中で精進料理というものを少しずつ理解し、禅そのものにもとても興味が湧きました。(禅はまだ全然理解できていない) 今回は11月と思えない暖かさだった

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        • 15本

        記事

          5/7  料理

          料理を作る上で大事にしていることは?と20代の頃に問われ「愛情」と答え、意外がられたことがあります。今も変わらず同じ答えです。 料理を食べていただく人が幸せな気持ちになったり、少しでも元気になったり癒されてくれたらいいなという気持ちで料理を作っています。 私にとって料理は自分自身を表現することではなく、コミニュケーション手段のひとつ、愛情表現なのだと思います。 他には、感性が動くこと、ワクワクすること、遊びを大事にしています。新しい組み合わせや、使ったことのない食材、周り

          5/7  料理

          5/1  中庸

          すっかりご無沙汰になってしまったnoteです。 昨日食事をご一緒した方から頂いたお言葉をメモ。 「理恵さんの料理は中庸」 料理とデザート 優しさと厳しさ 日本とヨーロッパ 全てにおいて境界線を作らず、多様性があるのが特徴だよね、と。 自分の料理のことをそのような視点で見たことがなかったのではっとしました。 どこかで長く修行をしたわけでなく、ジャンルが決まった料理でもなく、スペシャリテは?と聞かれると困ってしまいます。(しいて言うならおにぎり) どこにも属していないこ

          5/1  中庸

          3/23 日常を面白がる

          寝る前に本を読むことが多く、枕元には何冊か本を置いています。最近置いている中の1冊が枕草子。 読むたびに感動したり、共感したり、くすりと笑えたり、本当に素晴らしい随筆。 実は「朝夕」という屋号も枕草子を読んでいた中で 古語で毎日、ふだん、いつも、平素などの意味を持つことを知り名付けました。 朝夕、あさゆふ。響きも好きで気に入っています。 何でこんなにこの文章に心惹かれるのだろうと考えた時に 日常を面白がり、季節を愛で、時に毒づき、それらを豊かな感性でおもむくままに綴っている

          3/23 日常を面白がる

          3/8 食を通して季節を伝える

          朝夕としての活動の主軸は「食を通して季節を伝える」です。 町で生活していると1年中安定して同じ食材が手に入ります。それ自体はとてもありがたいことと思いますが、季節感が分かりにくくなっているなとも思います。 外国に住んでよかったことの一つは、日本人の四季の移ろいを細やかに感じとり、大切に思う考え方がとても好き。ということに気付けたことです。 お店をやっていた時には毎週農家さんの畑へ野菜を取りにいき、その野菜をメインで使わせていただいていました。時期によっては同じ野菜が重なっ

          3/8 食を通して季節を伝える

          3/7 啓蟄

          昨日から、二十四節気は啓蟄となりました。 冬の間、地にこもっていた昆虫や動物たちが、暖かくなり動き出す頃。 畑でしゃがんで野草を探していたらてんとう虫と出会いました。(てんとう虫がとまっているギシギシも隣に生えてるハコベも食べられる◎) 最近は毎朝、季節や暦に関する本を読むようにしています。 俳句を読むわけでもないけれど、季節の言葉が大好きで季寄せや歳時記は20代の頃から季節ごとにめくっています。 春の好きな季語は、春光、光風、山笑う、春眠、下萌、木の芽雨、木の芽風、など。

          3/7 啓蟄

          3/6 マロウ

          先日プライベートレストランの前に、少し時間ができたので料理に使えそうなハーブを収穫しに行きました。 マロウは日本名「ウスベニアオイ」というハーブで、花をよくハーブティーに用いますが若い葉っぱがオクラのように粘りがあってとても美味しい。 雪にしばらく埋もれてましたが、青々と元気に復活。 ムスクマロウという香りがいいマロウや、マシュマロの語源になったというマーシュマロウもあるそうで、植えたいハーブリストに追加! スープセロリは普通のセロリよりも香り高く(ちょっとアニスのような

          3/6 マロウ

          ちらし寿司

          今日は料理教室の試作をしました🌿 ここから当日までに足したり引いたり、ととのえていきます。 料理教室では季節の素材を使って、料理の「土台と展開」をお伝えします。 土台は知識や基礎的なこと、展開はアレンジや遊びです。 毎回レシピをもとにお伝えしますが、その時々で旬の素材は移り変わっていくので、このレシピには必ずこの食材を、という伝え方はしていません。季節ごとの応用の仕方、あるものでどうアレンジするかということを大切にしています。 毎回通ってくださっている方が、「いつの間に

          ちらし寿司

          2/25 霞と朧

          雨水の次候は「霞始めて靆く」 霞(かすみ)は春の季語で、あたたかくなり始めた春先によく見られる現象のこと。 昨日、山道を走っていると霞がたなびき、幻想的な世界が広がっていました。「仙人は霞を食べて生きている」と以前何かで読んだことを思い出し、霞を料理にするなら、という妄想が始まる。 ちなみに夜は霞とは言わずに朧と言います。 おぼろ昆布はそういう視点で見るとなんて美しい名前。おぼろ豆腐のふわふわとぼんやりした存在も納得。 日常の中に美しさを見出す、昔の方々の細やかな感性や頭

          2/25 霞と朧

          2/23 よもぎ

          木の芽時 このめどき 木々の新芽が芽吹く頃 これから植物たちのエネルギーが満ち満ちて 散歩やドライブが楽しい季節になります。(脇見運転に注意) 先日、日当たりの良い場所で柔らかいヨモギの新芽が出て来ていたのでヨモギ大福用に少し摘みました。出始めのヨモギは香りも触り心地もやわらかく、摘みながら とっても気持ちが緩み癒されます。実際ヨモギの香りには神経を鎮静化する効果があるそう。 他にも胃腸の働きを強めて食欲不振や消化不良、不眠症の改善に役立ち、食物繊維も豊富で皮膚疾患やや

          2/23 よもぎ

          1/19  雨水 

          日本の季節は1年を4等分した四季の他に、「二十四節気」「七十二候」があります。自分自身で改めて理解するために少しまとめました。 《二十四節気》 1年を春夏秋冬4つの季節に分け、さらに6つに分けて24等分し、およそ15日ごとに分けた季節を表す言葉。12の節気と12の中気に分類される。 《七十二候》 1年を72等分(24節気を3等分)し、季節それぞれのできごとを名前にした、およそ5日ごとに移ろう季節を表す言葉。自然現象や動植物の行動をそのまま言葉に表すことで季節の兆しを感じ、

          1/19  雨水 

          2/18  苺大福

          滋賀に来て出会った美味しいものの一つにニッキ大福があります。 きめ細かくて、軽やかな食感とピリピリするくらいの強めのニッキ。なんでこんなに美味しいのだろうと考えていたところ、そもそも滋賀には美味しい大福を作る素材が揃っていることに気づきました。それからは自分で作り始め、時間ができると大福をつくる日々です。 大福という名前も、真っ白で丸くてふくふくしている見た目も、きめ細やかでしっとりと気持ちいい生地も、包むという行為も全て好き。 今の季節は様々な種類の苺が並ぶので、苺大福を

          2/18  苺大福

          2/16 冴返る 暮らしの茶

          昨日からちらつく雪… 心身ともに春モードになってしまっていたので、冬には平気だった寒さが急にきびしく感じます。 「冴返る」という季語があり、冴返るとは一旦暖かさを経験した後の刺すような、鋭角的な寒さのこと。この繰り返しで春になるのは毎年の自然現象とわかっているのですが、お布団と湯たんぽから離れるのが辛いです。 今日は私にとってお茶の先生であり友人のお誕生日なので、朝から色々と思い出しています。先月、本当に突然お別れがやってきました。 日本茶の美味しさ、楽しさ、自由さを教え

          2/16 冴返る 暮らしの茶