原題:An Homily against Disobedience and wilful Rebellion. (不服従と反乱を戒める説教)
第2部の解説をします。聖句でいうテーマはこれでしょう。
そして、イエスの着ている物を剥ぎ取り、深紅の外套を着せ、茨で冠を編んで頭に載せ、右手に葦の棒を持たせて、その前にひざまずき、「ユダヤ人の王、万歳」と言って、侮辱した。(マタイによる福音書 第27章28~29節)
第2部のポイントは次の4点です。
①服従に関する旧約の逸話~ダビデ
②ダビデなら反乱者に何と言うか
③服従に関する新約の逸話~マリアとイエス
④結びの短い祈りと一同に唱える祈り
第2部は第1部で説かれたことを聖書の引用によって強めるためのところであると言えます。
反乱は絶対的な悪であり、たとえ暗愚な君主に対しても服従しなければならない。この暗愚な君主がサウルであり、この王に一貫して服従を通したのがダビデでした。
聖書の引用をもってサウルの暗愚とダビデの高貴が対比されますが、そのしめくくりとしてこのように述べられます。
このようにダビデは臣下の鑑と評されるうるほどであるのですが、世に反逆の正当性を訴える者がいるとして、このダビデならこう答えるだろうといういわば想定問答が展開されます。
暗愚な王や理不尽とも思われる権力に対する一貫として服従は新約世界にも見られます。イエスの母であるおとめマリアの逸話とそこから学ぶべきことが述べられます。
そしてこのおとめマリアからうまれたキリストについても、その一貫した服従の姿が述べられます。
第2部ではこのように聖書の人物がいかに服従を通したのかが述べられ、たとえ暗愚な君主にであっても、また、正統の君主ならばなおさらのこと、服従するべきであると説かれて終わります。短い祈りのあと、第1部と同じように、一同で祈りが唱えられます。
今回は第二説教集第21章第2部「茨の冠を載せられても」の解説でした。次回はこの試訳をお届けします。
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