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#004 元旦に考える防災 栄光なきクリエイターたち

前回の記事

noteを見ていると不思議に思う。あるクリエイターには多くのフォロワーがついているのに、ほとんどフォローもされずに淡々と投稿を続けるクリエイターがいる。フォロワーが少ないクリエイターが書く記事はつまらないのか

断じて否

彼らにとっては、他人からどう思われるかなんてどうでもいいのだ。読み手を意識していないから、ややもすると素っ気なかったり、癖が強すぎたりもする。しかし、彼らが書く記事には、ブレない強さや真似ができない自由さがある。

そんな栄光なきクリエイターたちをそっと追ってみよう。わたくし御丹珍の独断によって選ぶ。原則として1記事につき1クリエイターのみを採り上げる。事前に記事で紹介する承諾を得るべきか迷ったが、そもそもフォロワーがいてもいなくても気にしない方々なので、私も思うままに紹介させてもらう。当該クリエイターの方には、この場にてお礼を申し上げます。(文中敬称略

皆様、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

今回は元旦だからこそ忘れてはならない防災を、その道のエキスパートとともに考えていこう。


玲子先生

昭和後期から平成前期には、あこがれの女性の名前ランキングの上位に挙がったのが「れいこ」だ。麗子という漢字もあるが、画数が多いしお高く止まっている感じで、やはり一番素敵なのは玲子だな。
この連載は、勝手ながら敬称略にさせてもらっているが、何しろ玲子には先生という尊称がついちゃっているから、何と呼ぶべきか悩んだが臨機応変に呼ばせてもらう。もう宣言しちゃったので調子に乗って書く。「玲子、れいこ、レ・イ・コ」。うーん、いい響きだ。ゴダイゴじゃないけど、まさにビューティフル・ネームだな(これを書いた直後に紅白でMISIAが歌ったのには笑った)。おっと、変態と言われる前にやめておこう。

何を血迷ったのか玲子先生が私をフォローしてくれたので、改めてプロフィールと記事一覧を見てみると、自然科学を踏まえた防災教育の専門家ということらしい。本拠地が名古屋ということもあって、フォローバックするとともに、胸の奥で「玲子きゃあ、でらええ名前だでかんわ。まっと人を増やさなかんで、ひと肌脱いだろみゃあ(訳:玲子先生とは、実に美しいお名前ではございませんか。さらに反響が増すとよろしいので、及ばずながらもお手伝いいたしとうございます。)」と、またしてもおせっかいを焼くことにして、玲子先生の記事にコメントした。

御丹珍:微力ながら拙稿にて受講を呼びかけたいのですがよろしいでしょうか?

玲子先生:皆様に呼びかけてくださるとのこと、嬉しく思います。ありがとうございます🙏どうぞよろしくお願い致します。

玲子先生 コメント欄より抜粋

ということで、拙稿をお読みの皆さんには、玲子先生の特別受講生という自覚を、たった今からお持ちいただきたい。これからお話しするのは、あなたとあなたの大切な方の、命に関わることだからだ。堅苦しい話はすぐ終わるので、しばしお耳を拝借。

まさか元旦に地震アラートが

2024年の元旦は、雑煮やおせちを食べて昼前に寝た。そして、スマホからあの嫌な音が鳴り響いて起こされた。奥能登を震源とした地震らしい。眠気はまだあったが慌ててテレビをつけた。画面では気象予報士らしき女性が「逃げてー!!!」とカメラに向かって叫んでいた。

その後の画面に映し出されたのは、燃え盛る輪島の朝市だった。

平地が少ない能登半島の地形も相俟って、なかなか復興が進まないことに苛立ちを覚える最中に、9月には線状降水帯による集中豪雨によって、奥能登は重ねて被災してしまった。
なぜ能登ばかりが。いや、日本中どこでも激甚災害の被災リスクはあり、明日は我が身である。
しかし、いざ防災に取り組もうとしても、急に災害に見舞われたとしても、何を準備すれば良いのか、いかに避難すれば良いのか、実はよくわかっていないことに気づかされる。
これを機に、玲子先生からやさしい防災の基本と、自然といかに向き合うかを教わろう。

新年にお読みの皆さんにまずお願いしたいのは、こちらのラジオ特番を聴くことだ。

ジャーナルクロス 能登半島地震から1年
NHKラジオ第1放送 1月1日 15:05 - 16:55

出演は玲子先生もnoteをフォローしている牛山素行で、玲子先生はスピーカーの前で正座して聴き、地震発生時刻には皆さんと心を合わせて黙祷する予定だそうな。

NHKラジオアプリのらじる★らじるで、放送から1週間聴き逃し放送あり。

名古屋を襲った未曾有の台風

1959年には東海地方に伊勢湾台風が上陸し、5,000人を超える死者が出た。特に、名古屋市南部の河口から伊勢湾に注ぐ天白川沿岸一帯は、堤防が決壊した際に貯木場の木材が流れ出すなどして、さらに激しい被害に遭った。

日本では地震だけでなく、風水害も大きな脅威となる。愛知県の平野部では、そこかしこに伊勢湾台風上陸時の最高潮位が記されている。台風関連の特別警報は伊勢湾台風が基準になっているのだ。

地震や台風だけでなく、これからは大雪の季節である。玲子先生の記事タイトルをサッと流し読みしただけでも、改めて日本は災害大国だと実感させられる。

しぜんのかがく

玲子先生の現職は、名古屋市の防災センター長だが、かつては科学館の学芸員などを務めたように、元々は自然科学者である。なので、「しぜんのかがく」なるシリーズは、必ずしも防災に関する話題ばかりではない。地質だったり食べものだったりと、普段は呑気に暮らしていることに負い目を感じずに読むことができる。

お!温泉の科学

玲子先生はなんと温泉まで科学的に解説してくれる。一言断っておくが、混浴情報はあるわけがない。

そういえば、温泉のことを地獄とも呼ぶよね。記事を読んで道後温泉が日本最古の温泉ということを、何十年かぶりに思い出した。
他にも、玲子先生は災害伝承を研究しており、古い地名から被災リスクを知ることや、マイクロツーリズム(早い話が近場の散策)によって防災シミュレーションを実践するなど、日々啓発に努めている。尊敬します

玲子先生、納豆沼にハマる

発酵食といえば何といっても納豆だ。正月用に買い置いた鮒ずしを頬張りながら書くのもなんだが、日々の食卓に欠かせない納豆も様々な種類があるという。玲子先生の食レポをお楽しみに。はたして玲子先生お薦めの一品はどれだ?

じっくり読み進めると、次第に玲子先生が小泉武夫に見えてくるぞ。それもそのはず、玲子先生は農学博士なのだ。これを機にドクター玲子と名乗ってはいかがか?
え?イヤ!?じゃあ、バイオ玲子。すみません、すみません!ふざけすぎました。元旦だけにおゆるしください。

シンプルを極めた名古屋の雑煮

納豆の話題のついでに脱線して、玲子先生も元旦の朝に食したであろう尾張名古屋の伝統的な雑煮について触れよう。
かつおもしくはムロアジの出汁に、角餅一つ、もち菜(尾張の伝統野菜)に鰹節を乗せただけの、質素極まりないものが名古屋の伝統だ。味付けは白醤油かたまり醤油か各家庭で異なる。私が今朝作ったのは、白菜が余っていたので、かつお昆布出汁に白醤油を合わせたものである。下のレシピはインスタント出汁を使っているが、シンプルなだけにきちんと出汁を引かないと美味しくない。出汁が決まるとこの上なく美味しくて、三が日に食べ続けても飽きがこない。日本各地には趣向を凝らし贅を尽くした雑煮が目白押しなのに、尾張名古屋はいかに?

尾張徳川家の城下町名古屋の人々は、冠婚葬祭にお金をかけると言われるが、いざという時の出費に備えて、元旦から質実剛健を心がけていたのである。この貧相なほどに質素な雑煮こそ名古屋の誇りである。

なんと!玲子先生の肉声が聴ける

元々は、この「しぜんのかがく」はポッドキャスト番組なのだ。名古屋を中心に活動するラジオパーソナリティ神田沙織こうださおりがMCを務めるポッドキャスト番組「Girlyガーリー Radioレイディオ」から派生した番組が、週1レギュラーになったものである。
だからどうしたって?わかんないのかい?ラジオ放送と同等のクオリティが保証されている番組なのだ。そのクオリティゆえに防災の専門家たる玲子先生が出演しているわけだ。

え?純粋に玲子先生がどんな声をしているのか聴いてみたいって?それでもいいよ。毎週金曜日に更新されるから、ポッドキャストもフォローしようぜ。
ポッドキャストを聴く習慣がない方は、これを機にアプリをインストールしてみよう。Spotifyからでも聴けるぞ。いつでもどこでも好きな回から聴ける。玲子先生の記事は、この番組を文字にまとめたものである。幸先良く新年から玲子先生の聴講生になることで、命を守る備えとしたいものである。

玲子先生への講演依頼は↓へどうぞ。

能登半島地震によりお亡くなりになった方々に深く哀悼の意を捧げる。また、被災された方々が安心して暮らせるように、一刻も早い復興を願うばかりである。

暮れに民俗芸能、この元旦に能登半島地震と、立て続けに同郷人となる愛知県の女性を紹介したのは、どうしてもこの時期に書きたかったことと、地域が偶然にも重なったからである。正月2日からは、いよいよ古戸の花祭が始まる。玲子先生も花祭には興味津々ですよね?


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