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ごまたっぷりのニシン 独特な余韻には繊細な白ワインではなくロゼワインを
スーパーマーケット、ライフでごまにしんを購入(322円)。
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ニシンにたっぷりのゴマ、パラパラと唐辛子。身はギュッと詰まって密、それでいてしなやかな弾力、皮は昆布のように薄くて少々の硬さあり。噛むと、ニシンの身からお酢と出汁がジュワーッと染み出す。脂は淡白で水分がやや多い印象。唐辛子のピリッと辛味、ゴマの香ばしいフレーバーが混じり最高の絶妙なバランス。完成度の高いおつまみ。だが、、、ワインに合わせると生臭みが驚くほど力強く立ち上がってしまった。
合わせたのはシーフードフレンドリーなロワールのスパークリングワイン(シュナン・ブラン品種)、寿司にも相性ばっちりだったドイツの白ワイン(リースリング品種)、ウニ、いくら、蟹みそなどのクセの強いものにまで包容力を発揮するサルディーニャの白ワイン(ヴェルメンティーノ品種)、山形の涼やかな白ワイン(シャルドネ品種)。ことごとく生臭みが立ちあがったのだ。唯一、最後に合わせたヨルダンのロゼワイン(シラー品種)が生臭みの立ち上がりを押さえ、余韻を整えてくれた。
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先ずはロワールのスパークリングワインに。
モンムソー, キュヴェ JM ブリュット, フランス, ロワール, 2018, 12%, 1,727円
Monmousseau, Cuvee JM Brut, Loire, France
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ワインについては先日のNoteに。シュナン・ブラン100%。香りにはグレープフルーツ、レモンのフレッシュな柑橘香。ほしわらやハーバルでニュアンスに富む。果実味はキュッとしまって収斂、ミネラル豊かでやや明瞭にビター。フェリシティで購入。
ごまにしんにワインを合わせる。ワインの泡の刺激、酸味をもってしても、余韻に生臭みが立ちあがる。相性: ★☆☆☆☆
続いてドイツの白ワイン(リースリング)に。
プリンツ, ハルガルテナー, トラディション クーベーアー トロッケン, ドイツ, ラインガウ, 2018, 13%, 2,816円
Prinz, Hallgartener Riesling Tradition Q.b.A. Trocken
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ワインについては先日のNoteに。香りにはフレッシュなグレープフルーツ、レモン、目の醒める爽快な柑橘香。ピュアで透明感強い果実味、シャープでメリハリの効いた酸味。フェリシティで購入。
ワインの甲高い柑橘香やシャープな酸味も、にしんの余韻の生臭みを制御できず。相性: ★☆☆☆☆
続いてサルディーニャの島ワインに。
ピエロ・マンチーニ, マンチーニ プリモ, ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラDOCG, イタリア, 2022, 14%, 2,125円
Piero Mancini, Mancini Primo, Vermentino Di Gallura, Italy
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ワインについては先日のNoteに。元歯科医さんが造るサルディーニャの島ワイン。香りにはグァバ、パッションフルーツ、パイナップル、開放的な熱帯果実にほんのり潮風。海の恵みと太陽の恵みが同時に溢れるワイン。フェリシティーで購入。
ごまにしんに。ウニ、いくら、蟹みそ、ホタルイカなど、これまでクセの強いシーフードたちにも包容力みせてきたこのワインが、ニシンには歯が立たなかった。相性: ★☆☆☆☆
さらに山形の白ワイン(シャルドネ)に。
高畠ワイン, クラシック シャルドネ, 山形県, 2022, 2,140円
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非常に透明感の高い色調。
香りの果実香は青リンゴが主軸、白い花が縁取りスリムだがしっとりと華やかさも。微かにスダチやハーブのニュアンス。ナッツや酵母香がほのかにたつが樽香はなく爽やかな印象。
風味はみずみずしくピュアな果実味、酸味は穏やかながら的確に存在し、穏やかな果実味を壊さない絶妙なバランス。余韻まで一貫してフレッシュで繊細、涼やか。
ごまにしんに。細身なワインの余韻は、ニシンの生臭みをマスキングすることも、制御することもできず。相性: ★☆☆☆☆
ズモット・ワイナリー・アンド・ヴィンヤーズ, セイント・ジョージ, ロゼ・シラーズ, ヨルダン, 2018, 13.5%
Zumot Winery and Vineyards, Saint George, Rose Shiraz, Jordan, 2018
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ワインについては先日のNoteに。香りにはよく熟したフランボワーズ、チェリーの密度の高い果実香に、スパイシーなニュアンス。黒ブドウの果実味豊か、後半にしっとりとタンニン。
ごまにしんに。タンニンをほんのりまとった果実味に力のあるロゼがようやくニシンの余韻の生臭みを押し込んだ。繊細な白ワインたちはことごとくニシンの生臭みに跳ね返されたが、ロゼのパワーでなんとか凌げた。相性: ★★★☆☆