日中英トリリンガルのなり方マニュアル 〜 全国通訳案内士(英語・中国語)、英検1級、TOEIC:965点、HSK6級、地域通訳案内士(中国語)取得の秘訣 〜
この記事をご覧頂き有難うございます。この記事を読むと以下のような情報が得られます。
① トリリンガルになる為の4つのSTEP
② 第二言語習得論に基づく効果的な外国語学習法
③ 単語の覚え方のコツと具体例
④ 文法の勉強法
⑤ リスニングの勉強法
⑥ リーディングの勉強法
⑦ スピーキングの勉強法
⑧ ライティングの勉強法
⑨ 目標設定の仕方
⑪ 勉強を習慣化する為のコツと具体例
⑫ 語学学習のモチベーションを維持する為のコツと具体例
⑬ ChatGPTなど最新の学習ツールを使った語学学習法
⑭ 全国通訳案内士(英語・中国語)、英検1級、TOEIC965点、国連英検A級、香川せとうち地域通訳案内士(中国語) 、HSK6級を取得した勉強法
⑮ 語学学習における高地トレーニング例
⑯ オンリーワンを目指す生き方。”自分の得意x英語x中国語”で100万分の1の存在になる方法
1, はじめに
はじめまして。森啓成 (もりよしなり)と申します。この記事を読んで下さり有難うございます。
この記事は、日本語以外に英語と中国語を話せるトリリンガルになれればカッコいいな、トリリンガルになって人生の可能性を広げたいなと思っている方々に向けて書かせて頂きました。
主に英語と中国語の習得法ついて書きましたが、他の外国語習得においても応用できると考えます。
現在、私は、ビジネス英語講師、海外ビジネスコンサルタント、通訳案内士として英語と中国語を使って仕事をしています。
現時点(2023年10月)で保有している英語と中国語関連の主な資格には、下記のような資格があります。
【英語】
・全国通訳案内士 (英語)
・英検1級
・国連英検A級
・TESOL (英語教授法)
・観光庁インバウンド英語研修 認定講師
・TOEIC:965点 (L満点)
【中国語】
・全国通訳案内士 (中国語)
・香川せとうち地域通訳案内士 (中国語)
・HSK6級
私は日本生まれの日本育ち、帰国子女や幼少期に特別な外国語教育を受けてきたわけでもありません。神戸で生まれましたが、小中高と香川県の田舎で外国語とはほど遠い環境でのんびりと育ちました。英会話は大学時代から勉強し始め、中国語会話は社会人になってから勉強し始めました。初めて海外旅行をしたのは20歳のときでした。
そのような状況でしたが、英語と中国語の資格試験をペースメーカーとしてモチベーションを維持しながら、紆余曲折はありましたが、様々な工夫をして英語と中国語の学習を続けてきました。
とは言え、英語と中国語の習得には数十年と言う膨大な時間と労力、コストがかかりました。
いや、かかり過ぎました!
その反省の意味を込めて、”もう一度やり直すなら、こういう効率的な方法を取る!” といったやり方やコツをこの記事にまとめて書きたいと思います。
この記事では、今も続けている”効果的な学習法“や”ChatGPTなど最新の学習ツールを使った勉強法”、”勉強を習慣化する為のコツと具体例“、”モチベーションを維持する為のコツと具体例“、そして、“トリリンガルになる為の4つのSTEP”について説明します。
この記事で書いた方法を実行すれば、最短の時間と最小限の労力で希少価値のある日中英トリリンガルになれる日が近づくことを確信しています。
それでは、早速始めていきます。
◼️著者プロフィール
森啓成 (もりよしなり)
神戸市生まれ。大学卒業後、大手エレクトロニクス企業にて20年間、海外営業職に従事。その後、中国、香港にて外資系商社設立に参画し、副社長を経て顧問。
現在、Bizconsul Office代表。ビジネス英語講師、海外ビジネスコンサルタント(貿易・インバウンド対策)、通訳案内士(英語・中国語)として活動中。四国遍路通訳ガイド協会会員。トリリンガル讃岐PRオフィサー。
●保有資格:
【英語】
・英検1級
・全国通訳案内士(英語)
・国連英検A級
・TESOL (英語教授法)
・観光庁インバウンド英語研修認定講師
・TOEIC: 965点 (L満点)
【中国語】
・全国通訳案内士(中国語)
・香川せとうち地域通訳案内士(中国語)
・HSK6級
【ツーリズム】
・総合旅行業務取扱管理者
・国内旅行業務取扱管理者
・国内旅程管理主任者
・せとうち島旅ガイド (瀬戸内国際芸術祭2019公式ガイド)
【その他】
・日本赤十字社認定ベーシックライフサポーター
・貿易アカデミー認定 貿易実務講座修了
●全国通訳案内士(英語)登録証
●全国通訳案内士(中国語)登録証
●香川せとうち地域通訳案内士(中国語)登録証
2, トリリンガルとは?
まず最初に、トリリンガル (trilingual) とはどういった意味でしょうか?
接頭辞のtri-は、3、3倍、3重といった意味があります。
デジタル大辞泉では、トリリンガルの意味として「3か国語を話す人」とあります。
例えば、母国語の日本語以外に、英語と中国語を流暢に操れる人がトリリンガルと言えます。
トリリンガルにも様々なタイプがあり、幼少期に海外で育ちバイリンガルとなり、その後、他の外国語を学んでトリリンガルになった人や第二言語として2つの外国語を学んでトリリンガルになった人もいます。
トリリンガルのレベルは?
よくバイリンガルのレベルはどのくらいか?と言う議論がありますが、どの程度のレベルで三カ国語を話せればトリリンガルなのでしょうか?
日本では、一般的にバイリンガルと聞くと、帰国子女やハーフで英語が流暢に話せる人と言うイメージがあります。
バイリンガルやトリリンガルには、言語レベルについて、明確な基準はありませんが、レベル的にはネイティブスピーカーと問題なく流暢に会話ができるレベルやビジネスでの交渉が通訳なしでできるレベルなどの意見が多いようです。
英検何級・TOEIC何点・HSK何級・中国語検定何級でトリリンガル?
バイリンガルやトリリンガルのレベルには明確な基準はありませんが、仮に資格試験を基準とする場合、英語と中国語のトリリンガルと言えるレベルは何級くらいになるでしょうか。
TOEICのレベルの目安は、日本国内の企業の国際部門で対応できるレベルが730点程度からで、海外出張や海外赴任ができるレベルが860点程度からとされています。
こういった各資格のレベルに照らし合わせると、あくまでも目安ですが、最低でもTOEICだと800点以上、英検だと準1級以上のレベルは必要でしょう。
中国語の資格ですと、最低でも中国語検定2級以上、HSKだと5級以上のレベルは必要でしょう。
さらに上記の資格に加えて、英語と中国語で問題なくネイティブ・スピーカーと意思疎通を行えるレベルの会話力が必要です。
●英検:
各級の目安
・準1級
大学中級程度。エッセイ形式の実践的な英作文の問題が出題されます。「実際に使える英語力」の証明として高く評価されています。
・1級
大学上級程度。二次試験では2分間のスピーチと、その内容への質問がなされます。カギは英語の知識のみでなく、相手に伝える発信力と対応力。
世界で活躍できる人材の英語力を証明します。
●TOEIC:
レベル別評価
●HSK:
試験レベル、語彙数の目安
・5級
中国語の新聞・雑誌を読んだり、中国語のテレビや映画を鑑賞することができ、中国語を用いて比較的整ったスピーチを行うことができる。
語彙量の目安: 2500語程度の常用中国語単語。
・6級
中国語の情報をスムーズに読んだり聞いたりすることができ、会話や文章により、自分の見解を流暢に表現することができる。
語彙量の目安: 5,000語かそれ以上の常用単語
●中国語検定
・2級
実務能力の基礎づくり完成の保証。
複文を含むやや高度な中国語の文章を読み,3級程度の文章を書くことができること。
日常的な話題での会話が行えること。
・準1級
実務に即従事しうる能力の保証(全般的事項のマスター)。社会生活に必要な中国語を基本的に習得し,通常の文章の中国語訳・日本語訳,簡単な通訳ができること。
・1級
高いレベルで中国語を駆使しうる能力の保証。
高度な読解力・表現力を有し,複雑な中国語及び日本語 (あいさつ,講演,会議,会談等)の翻訳・通訳ができること。
トリリンガルを目指したきっかけは?
私がトリリンガルを目指したきっかけは、多国語を話す友人達の存在でした。
香港やシンガポールの友人達は、英語、中国語、広東語、福建語を話せますし、ベルギー人の友人は母国語のオランダ語の他、フランス語、英語、ドイツ語を話せます。
そんな彼らを見ていて、単純に「カッコいいな、自分もいろんな言語を使える人になりたいな」と損得勘定なしに憧れを持ったのがきっかけでした。
そのとき以来、自分が、頭の中で妄想していた姿は、英語と中国語を使って自分の得意分野を流暢にプレゼンする姿でした。
その妄想は、仕事を通して英語や中国語を使って契約交渉や製品説明、営業会議などで幾度となくプレゼンをすることで実現しました。
現在は、自分が関心がある第二言語習得研究やツーリズムについてSNSや各種メディアで情報発信をする他、インバウンドビジネスのコンサルタントや英語講師、通訳案内士として英語と中国語を使って活動をしています。
今後の目標としては、英語と中国語を使ってもっと多くの人の為になる活動をすることです。 そのひとつはコーチングとティーチングを通して日本におけるトリリンガル人口を増やすことです。
日本は、少子高齢化により人口が減少していくことは、はっきりしていますので、日本企業は今後、更に海外市場でビジネスを展開していく必要性がでてきます。
国内における労働力不足はホワイトカラーを含め外国人の方々を雇用することで解消していく必要があります。
また国は観光立国を目指すことを政府方針として打ち出し様々な対策を講じており、インバウンドの拡大に向け対応人材の確保が必須事項となっています。
このような状況下において三カ国語でコミュニケーションがとれるトリリンガルの需要は今後ますます増えていくと予想されます。ただし気をつけなければいけないことは、専門分野や得意分野を持つ必要があると言うことです。通訳者や翻訳者の方も得意分野は必要です。言語はツールですので、何か伝えることがあって、それを表現するための道具です。ですので、専門分野や得意分野がなければ言語能力は高いレベルまで伸びていかないのが現実です。
※参考: 複数の言語を話す人の英語での言い方
・monolingual : 1か国語だけを話す人
・bilingual : 2か国語を話す人
・trilingual : 3か国語を話す人
・quadlingual : 4か国語を話す人
・pentalingual : 5か国語話を話す人
・multilingual / polyglot : 多国語を話す人
◼️【ちょっと一息】
●中国語の名言
雨滴刺穿石头。
雨垂れ石を穿(うが)つ
Constant dripping wears away a stone.
「小さな努力でも根気よく続けてやれば、最後には成功する。」
この言葉は私の座右の銘です。
水滴も同じ位置に落ち続ければ、いずれ石に穴をあけることができます。
語学の習得には日々の地道な勉強が必要で、成果が出るのに時間がかかります。
ですから何度も止めたくなることは最初から分かっているのです。
しかしながら、語学と言うのは少しずつでも継続し、止めさえしなければ、必ず習得できます。
特殊な才能やセンスは必要ありません。
思い立ったが吉日。今日から行動していけばよいだけです。
昨日までの思考と習慣の積み重ねの結果が今ある自分の姿です。
今日からの思考と行動が未来の姿を作ります。
3, トリリンガルのメリットは?
トリリンガルであることには多くのメリットがあります。
以下に具体的な例を挙げて説明します。
①心の余裕・精神的自由:
日本では三カ国語が流暢に操れる人はまだ多くなく希少価値がありますので、その能力を活かして自分で食べていけるという心の余裕が生まれます。会社や組織などに縛られず、生きていけるという精神的自由は人間として何ものにも変えがたい感情です。
例えば、通訳案内士という仕事にしても、英語と中国語ができれば仕事の機会は2倍になります。訪日外国人で最も多いのは台湾や香港、中国などの中華系の方々です。
また、AIが発達し外国語の読み書きは翻訳アプリなどを使えば困りませんが、グローバル企業相手の価格交渉やトラブル解決、外国人向けの医療機関での通訳と言った”話す聞く”の即時性が求められる場面では多言語対応ができる方は貴重な存在となります。
②人生の選択肢の幅が広がる:
言語はツールですので他のどの分野とも掛け合わせが可能です。例えば、料理ひとつとっても、料理というものを日本語と英語、中国語で表現できるわけですから活動の場は倍以上に広がります。
仮にネットを通して日本料理を学びたいと言う外国人に教える場合も英語圏と中華圏の方たちを対象にできます。 その場合、潜在的な対象者は数億人規模になります。
また、例えば、企業内で多言語ができると海外赴任のチャンスを得やすくなります。海外での赴任生活の延長で海外移住したり、多言語を駆使して海外市場での投資といった活動も可能になります。
「自分の専門分野(得意分野) x 2カ国語」で活躍の場はオフライン/オンラインの両方で大きく広がります。またセルフ・ブランディングをする際もSNSを通して世界中の人をターゲットにすることが可能になります。一度、ご自身のなりたい姿を紙に描いてみましょう。人間は何才からでもなりたい自分に向かって突き進んでいくことが可能です。様々な理由を考えてなりたい自分になることを諦めさせているのは他人や環境ではなく自分自身の場合が多いのです。
例: 専門分野(得意分野や趣味) x 2カ国語
料理 x 英語 x 韓国語
ダンス x 英語 x スペイン語
ピアノ x フランス語 x ドイツ語
ツーリズム x 英語 x 中国語
建築士 x 英語 x 中国語
会計士 x 英語 x ベトナム語
卓球 x 中国語 x 英語
サッカー x スペイン語 x 英語
芸術家 x 英語 x フランス語
③セルフマネジメント能力の証明:
時間と労力を費やし努力してニカ国語を身につけたと言う実績は、セルフマネジメント能力の証明になりますし、苦労して何かを成し遂げたとう自分自身の大きな自信にも繋がります。自分の能力を出し切って掴み取った成功体験は、また他の分野で何かに挑戦する際に必ず役立ちます。
“これまでの人生で本当に自分の能力を出し切って何かに挑戦したことはあるでしょうか?“
④就職・転職に有利:
多言語スキルを持つことは、自分自身の希少性と競争力を高め、グローバル企業への就職や転職、また社内昇給や昇進にも有利に働きます。
また、付随して社内昇給による年収アップや転職による生涯賃金の増加も見込めます。
私が新卒で勤めた企業では英語力が採用の条件でしたし、転職時も海外営業の経験と英語と中国語の能力が必要条件でした。いずれの企業も英検やTOEIC、中国語検定、HSKなどの資格レベルを尋ねられました。
⑤多様な職業の機会:
複数の言語を話すことで、通訳、翻訳、教育、観光、ライター、多国籍企業や国際機関でのキャリアなど、多岐にわたる職業の機会があります。オンラインだけでなく、オフラインも含めれば世界中に多種多様な職業の機会があります。
⑥多様なメディアやSNSの活用:
3つの言語を駆使して多様なメディアやSNSを活用できますので、幅広い情報を吸収したり、多様なバックグラウンドを持つ人達と交流ができます。また、多言語での情報発信をすることが可能です。
⑦アカデミックな利点:
異なる言語で書かれた研究論文や専門書を理解できますので、研究や学問の幅が広がり、知識の深淵化が望めます。
私は歴史に関心があり、Wikipediaで人物について調べることがあるのですが、その際も英語版と中国語版に書かれている内容を比較すると興味深い発見があり非常に面白いです。空海なんかは日本語版には書かれていない生い立ちに関する内容が中国語版には書かれていたりします。
⑧異文化理解と対話:
複数の言語を理解することで、異なる文化に対する理解も深まり、許容も生まれます。そして、それらに基づく対話が可能になります。異なる文化背景を持つ人々と交流し、共感することが可能になります。
生まれも育ちも違う異国の人と共通の言語を通して人生について語らい合うことは何物にも変え難い人生における貴重な経験となります。私は大学2回生のとき初めて海外へ行き、アメリカでホームステイしたのですが、その時の思い出は何ものにも変えられない一生の宝物となっていますし、その時の感動が英語習得への起爆剤となりました。そのホームステイした家族とは今もFacebookで繋がっています。
⑨旅行時の交流の豊かさ:
海外旅行時に現地の言語を理解できることで、現地の文化や人々と交流する機会が増えます。
また観光地以外の場所でも地元の人々とコミュニケーションをとることができますので旅の楽しみも膨らみます。
⑩語学学習の効率化:
既に複数の言語を習得しているため、新しい言語を学ぶ際に非常に役立ちます。言語学習の基本的な概念やパターンを応用できますので新しい言語を習得しやすくなります。
⑪アートや文学の理解と鑑賞:
複数の言語で書かれた本や詩、歌詞、映画、演劇などを理解できますので、言語別のニュアンスの違いや作品のより深い理解が可能になります。
⑫多様なコミュニティへの参加と貢献:
複数の言語を理解することで、様々なコミュニティに参加しやすくなります。自分が活動するコミュニティにおいて、外国からの参加者がいる場合でも、橋渡し役としてそのコミュニティの発展に貢献もできます。
⑬世界中のニュースや動向の理解:
複数の言語でニュースを見たり、読むことで、国際情勢や世界中で起きている出来事について幅広い視点で理解することができます。
例えば、同じニュースでも日本国内のニュースと海外メディアでの報道内容を比較分析
することができます。
⑭認知能力の向上:
複数の言語を学ぶことは、脳の認知機能を向上させます。言語切り替えにより、脳が柔軟性を保ち、問題解決能力や抽象的な思考が促進されると言われています。
⑮人的ネットワークの拡大:
3つの言語を話すことで、多種多様なコミュニティに参加したり、SNSを通して外国人との交流も可能になり、オフライン、オンラインの両方で人的ネットワークが劇的に広がります。
上記のようにトリリンガルには数多くのメリットがあります。個人的な成長やキャリアの発展、文化的な理解、国際的な交流など、幅広い側面で活かすかことができます。まとめて言うと人生の選択肢が増え、精神的にも物質的にも人生を豊かにしてくれます。三カ国語が理解できると見える世界や発想が変わってきます。
◼️【ちょっと一息】
●英語の名言
It is never too late to be what you might have been.
「なりたかった自分になるのに遅すぎるということはない。」
By ジョージ・エリオット
できる理由より、できない理由を並べて自分を納得させ逃げるのはもうやめよう! 大事なことはまず始めることだ。
4, トリリンガルのデメリットは?
トリリンガルであることには多くのメリットがありますが、反面デメリットも存在します。
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