【小説】融解 (remake)
丑三つ時は幽霊が現れるという言い伝えは広く浸透したが、その脅し文句にきちんと怯えられる時期もとうに過ぎていた。夜更かしどころか、耐えられないと思っていた徹夜すら、気付けば何らかの課題をこなすための選択肢として常に存在している。酒と煙草と、付随するいくつかのサブカルチャーなアイテムと共に、時にオールと名前を変えながら大学生の生活の中にある。時刻はちょうど午前二時。まだあと数時間は「今日」にしてもいい。
怠惰な一日を過ごした締めに、行くところまで行って怠惰っぷりを加速させてやろう