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#58 凡ミスの親はだいたい焦り

僕は今、凹んでいる。

その理由は、仕事にある。
先週辺りから、仕事の凡ミスが多くなっているのだ。
今日なんて特にひどく、新人がやらかすような凡ミスをしてしまった。
凹んでいるのを態度に見せまいと思っていたのだが、同僚は僕のメンタル具合を見抜いていたようだ。

「人手不足が悪いんですよ。そりゃミスも増えますって。
それに最近暑すぎるし、疲れてるんですよ」

その優しさにほろりと泣きそうになってしまった……。
確かに今、館長が急病でいなくなってしまったり、昨年度定年でベテランの方がご退職されたりと人手不足は否めない。
ただ同僚の優しさは嬉しいけど、それを理由にしたくはない。

今日、仕事がひと段落したときに、凡ミスの原因を考えた。
考え付いた原因の一つは、焦燥感に駆られているということだった。

振り返れば最近焦っていた

原因はさまざま思いついた。
異動・責任者昇進から4か月。
仕事や職場に慣れてきたことで、緊張感がなくなっている。
楽しく働くことはできているが、緊張感の減退によって、どこか仕事が雑になってしまっている。

だが、それ以上に僕は仕事中、常に焦っていることに気が付いたのだ。

自分は先々のことを考え、前もってタスクを終わらせるように計画する。
それはいい。
しかし、仕事中というのはどうしても不測の事態が起こりがちだ。
計画通りに行くことなんてめったにない。
それなのに、一度立てた計画を絶対に達成するために、焦るのである。

「終わらせなくちゃ!」
「早くやらなきゃ!」

「早く解決しなくちゃ!」

そこに冷静さは全くない。
仕事を良質に終わらせることを目的としていない。
ただただ一度立てた計画遂行のため、早さのみを求めている。

仕事を早く終えたとしても、粗が目立つのであれば意味がない。
ましてや図書館は利用者ありきの施設である。
そのミスによって、利用者に迷惑をかけるようであれば本末転倒だ

それ以外にも4か月経ったとはいえ、まだまだ責任者としては未熟。
しっかりとした責任者になるため、早く色々覚えなくちゃとも思っていた。
けれど、人にはそれぞれ許容量というものがある。
焦って詰め込みすぎるあまり、許容量オーバーだったのかもしれない。

焦りはミスにもストレスにもなる

振り返ってみても失敗をするのは、大概焦ったときだったかもしれない。

郵便局のアルバイトをしていたときの失敗――
運んでいた荷物を、コンテナにぶつけて傷つけたことがある。
早く仕分けをしなきゃと焦っていた。

友達との約束で出かけたとき——
自転車を飛ばしすぎて、思い切りずっこけたことがある。
早く行かなきゃと焦っていた。遊びたい気持ちを抑えきれずに。

ポケモンバトルをしたとき——
これで勝てると何も考えずに10まんボルトを選択したものの、相手にそれを読まれボロ負けをしたことがある。
これは焦りというか油断だろうか。しかし勝ちに焦ったともいえる。

焦りというのはやはりミスを誘発してしまうものなのだろう。
そしてそれだけではなく、ストレスにもなってしまうものだと思う。

焦っていると、結果的に自分を追い込んでしまう。
どことなく心臓をぎゅっと掴まれている心地になる。
じっとりと汗も出てくる。ただでさえ暑いのにより体温が上がる。
不快指数が増えていき、心にも体にも負担がかかる。
結果的に必要以上に焦った日は、強い疲労感と共に帰宅するのだ。

思えば適応障害になったときも、そこに焦りはあった。
もちろん上司からの攻撃的な言葉が心を傷つけたことは間違いないけれど、早く覚えなきゃ、頑張らなきゃと焦ることで自傷をしていたのだと思う。

マスト思考と焦りは、一つのセットだ。
このセットを取り入れてしまうと、ミスもするようになるし、自分をも傷つけることになりかねない。

ミスを防ぐには気づくことが大事

今日書いたことは、ある意味noteに救いを求めた結果である。
頭で考えるだけでは「もしかしたらそうかも?」と確信がなかった。
けれどこうして焦りについて考えて、過去のミスのことも想起して、焦りとはなんぞやということを明確に書けたことはとても大きい。

自分の凡ミスの原因の一つが焦りであると、確実に気づけたのだ。

誰だってミスはする。
そしてそれに落ち込むし、時には自己否定もする。
だけど、その原因に気づくことで、失敗は成功のもとになる。
そんな記事を過去に書いたけれど、また改めてそれに気づかされた。

焦ったって何もいいことはない。
けれど、焦りのことをこれだけ考えたからか、焦りという感情にも感謝した方がいいのではないかとも思っている。
焦りがなければ、こうして記事を書けなかったわけだし。

ありがとう、焦燥感。
明日からは君の存在に気づけるように努力するよ。

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立竹落花
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