vol.8 【介護採用】わかってますか？求職者の見ているもの
いつもお読み頂きありがとうございます。前回は【vol.7 それダメ！採用媒体特性の見極め】をご紹介しました。採用媒体ごとの特性をしっかり把握し、効果的に応募を獲得する必要性、そして営業担当者に騙されてはいけないよ、という内容でした。
さて、理念からの採用storyをつくり、事業計画を達成させるための採用計画、ペルソナ設定を行い使う媒体の選定が済んだところで、今一度立ち止まります。応募数を増やして自社で活躍してくれる人材を採用したいのですがそもそも求職者は何を見て応募してくるのか、わかっていますか？
今回は応募を採用につなげていくためのミスマッチ応募を防ぐために何をしなければいけないのかを解説していきます。
◆求職者の見ているもの
私たちは企業理念の実現のために一緒に活動できる仲間探しをしています。
ただ、介護がしたい人でも介護技術を学びたい人でもありません。では私たち採用側としての採用基準（見ているポイント）と求職者が求めているポイントは同じなのでしょうか？
「えっ、そんなの採用側の基準で選別するんだから関係ないでしょ！」
っと、横柄な態度でいると採用難の中ではなかなか成果がでない採用活動になります。【選ぶ】前に【選ばれる】企業・事業者にならないといけない時代です。
◇就職を決めた理由
就職するにあたって求職者側にも譲れない条件があります。生活の為の給与もシングルの方、子育て世代の方、共働き家庭でも異なりますよね。では介護の仕事に就く方はどんな理由で今の会社（職場）に決めたのでしょうか？
令和５年度「介護労働実態調査」結果（公益財団法人介護労働安定センター）によると最も多いのが「通勤が便利だから」となっています。社員とパートタイマーでは少し傾向が異なると思いますが本調査では区別されていません。次点で「仕事の魅力、やりがい」が来ています。他の調査では「資格が生かせる」「これまでの経験が生かせる」が上位に来ますが本調査ではこの項目に含まれているようです。「職場の人間関係がよいため」がほぼ同率で来ていますが、入社前にこれを正確に体感することは難しいので採用フローの中で工夫をしているところが多いと言うことだと思います。
つまり応募の時点では、①職場の場所、②仕事の内容（資格・経験）で選んでいることになります。この結果には私の経験則でもなんら違和感がありません。数千人面接してきた感触と一致しています！
一方、私が勧めてる「法人の方針や理念に共感した」はあまり就職の決定打にはならない結果です。「キャリアアップの仕組み」や「能力にあわせた評価制度」なんかも重視されていないようです。
えっ、じゃぁ、理念やビジョンを語っても意味ないじゃないですか！（怒）とお𠮟りがきそうですね・・・。では、次を見てみましょう。
◇離職した理由
介護関係の仕事を辞めた理由のTOPは不動の「職場の人間関係に問題があったため」です。5年連続TOPでさらに増加傾向ですね。実は離職の理由としては全産業でTOPなんですよ。永遠の課題？？？？？
次いで「法人や施設・事業所の理念や運営の在り方に不満があったため」がきています。
おやっ？
就職の時には気にしていなかったのに辞める時の理由のウエイト大きくないですか？
そうなんです。
このギャップが大きいのですよ。採用活動のゴールは入社ではないですよね。企業理念の実現のために長期的に活躍してもらうことです。
入口（入社前）での納得感がと～～～～～っても大事なことなんです。
因みに、「キャリアアップの仕組み」や「能力にあわせた評価制度」も就職の決めてになっていませんが、離職理由としては「収入が少なかったため」「自分の将来の見込みが立たなかったため」が上位に入っているのは不思議ですよね。この辺りは採用戦略の上位にある経営戦略に位置付けて解決しなければなりません。
この辺りはまた別記事で《求職者の成長story》にまとめていきます。
◇求職者の視点を取り入れる
採用においては、求職者の「就職を決めた理由」と「離職の理由」の2つの側面から対応していくことが必要になることはわかって頂けましたか？
求人原稿でもスカウト文面でもこのポイントをおさえて求職者が選択できるだけの情報をしっかり打ち出しておくことが大事です。これをしっかりクリアできればミスマッチ採用が確実に減ります。短期離職なんて費用面でも労力面でも精神面でも最悪ですからなくしていきましょう。
さらに言うと、求職者は目先のことしか考えられていません。特に生活に余裕がない場合は顕著です。人間は自分に興味・関心のある情報しか取り入れませんので応募対応や面接などの中でより丁寧な情報提供と合意をして下さい。後出しジャンケンされたらとっても後味悪いです・・・。
◇満足度90％以上のセミナー情報
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今回の記事はここまでです。次回は中途採用ではほとんど実施していないけど、実はメチャクチャ重要な会社説明会について触れていきますのでご期待ください！
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