goro@メモランダム

回復期リハ病棟で勤務している理学療法士.。一児の父。 認定理学療法士:脳卒中・管理・運営。 日々の仕事の中で感じた事や趣味などの備忘録(メモランダム:Memorandum)です。

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最近の記事

去年はオンライン学習が多かったので思いがけず生涯学習ポイントがたまっていた。現行の生涯学習制度は今年で終了だし、3つ目の認定PT取るぞー

    • CPGへ働きかける ①

      前回の記事で、脳卒中リハビリで重要な視点は「自動的に歩くシステム」に着目すること、すなわちCPG(Central Pattern Generator)に働きかけることであることを述べました。 今回はそのCPGに働きかけるために、わたしが普段意識していることを紹介したいと思います。 以前にも挙げたましたが、CPGを働かせるトリガーは以下になります。 ① 上肢の後方への振り(back swing) ② ターミナル・スタンスでの股関節伸展 ③ ターミナル・スタンスでの下腿三頭

      • 2つの歩行システム

        前回の記事で、人間の3つの脳システムついてざっくりとご紹介しました。 今回はその中でも「2つの歩行システム」にスポットを当て、脳卒中リハに応用できる内容をざっくりとわかりやすくご紹介していきたいと思います。 自動的に歩くシステムほとんどの人は歩きながら何か別のことをしています。 お目当ての店を探したり、待ちゆく人の人間観察をしたり、ながらスマホしたり(絶対ダメ)など、とにかく他の事をしながら歩いています。 しかし、「次に右足を踵から地面について、左足では地面を蹴ろう」

        • 臨床意思決定とエビデンス

          リハビリ治療の方針を決めるとき、皆さんはどのように意思決定を行っているでしょうか。ただ闇雲にエクササイズを決めている人はいないと思いますが、自分が行っているリハビリの根拠をきちんと他者に伝えられるでしょうか? 今回はセラピストが臨床意思決定をする時のポイントの紹介です。 Evidence-based medicine とは 臨床意思決定をする際に最も重要なのは「Evidence-based medicine(EBM:科学的根拠に基づいた医療)」を考慮することです。 E

          こんな時だからこそ、生き生きと

          私は市からの委託を受けて高齢者を対象に訪問体操教室を行っています。 もともとは参加者の方々にコミュニティセンターに集まってもらい、団体で体操教室を行っていたのですが、先の緊急事態宣言を受けて今はこのような形になっております。 コロナ禍による自粛生活で特に高齢者の方は閉じこもりがちになっており、不活動により身体機能が低下し、転倒や病気の発症が心配されています。 以下に不活動による身体への悪影響を簡単に紹介します。 ・神経筋機能 不活動になるとわずか2日で筋萎縮が生じ、1

          こんな時だからこそ、生き生きと

          ヒトを3つの神経システムで説明する

          ヒトは毎日、朝起きて食事をとり、学校や仕事に行き、余暇を楽しみ、疲れたら眠ります。時には怒ったり、泣いたりすることもあります。また排泄行動も忘れてはいけません。 そういった、人間ならではの行動はどういった脳のシステムが関わっているのでしょう。 今回は脳血管リハを学び始めた方々に向け、小難しい内容をざっくり3つに分けて脳内の神経システムを説明していきます。 ①生きていく上で必要なシステム(基底核ー脳幹系) 高草木 薫 「大脳基底核による運動の制御」より 一部改変 まず

          ヒトを3つの神経システムで説明する

          それでもブリット・ポップ最高! 16枚持ってた~ あなたが持っているべき「ブリットポップの名盤」×25枚(代表曲の視聴動画つき♪) (児島由紀子の「ロンドン通信」)-http://rockinon.com| https://rockinon.com/blog/kojima/186626

          それでもブリット・ポップ最高! 16枚持ってた~ あなたが持っているべき「ブリットポップの名盤」×25枚(代表曲の視聴動画つき♪) (児島由紀子の「ロンドン通信」)-http://rockinon.com| https://rockinon.com/blog/kojima/186626

          前回の記事より “大手企業から町のCDショップまで採用情報があれば、就職試験を受けまくっていました。” ホントに個人のCDショップに面接に行った時、そこの店長のおじさんに「こんな店よりも他に行った方がいい、せっかく大卒なのにもったいない」と諭された事を鮮明に覚えてる。感謝しかない

          前回の記事より “大手企業から町のCDショップまで採用情報があれば、就職試験を受けまくっていました。” ホントに個人のCDショップに面接に行った時、そこの店長のおじさんに「こんな店よりも他に行った方がいい、せっかく大卒なのにもったいない」と諭された事を鮮明に覚えてる。感謝しかない

          何も変わっていない

          先日、みちるさんの記事を読ませて頂きました。 とても強いメッセージを感じたのと、私の実体験とも被るところがあったので少し書き残しておきたいと思います。 私は現在理学療法士として働いていますが、この道にストレートで進んだわけではなく、大学在学中から含めると社会人経験が3年ほどあります。 その当時私は洋楽(今は死んでしまったブリット・ポップ)にはまっていて「仕事は絶対にCDとかレコードの販売をやりたい!」 と強く志望して、大手企業から町のCDショップまで採用情報があれば、就職

          何も変わっていない

          大きな変化がそこまできている 神経理学療法学会学術大会2020

          先日オンラインで日本神経理学療法学会学術大会2020が開催されました。 毎年参加している学会ですが、今回は私が一方的にファンである京都大学の大畑光司先生が学会長という事もあり、何があっても参加しようと意気込んでおりました。 この先生はホントにかっこいいんです。言葉に知性と力が溢れていて、先生の話を聞くといつも勇気が出てきます。 話がそれましたが、 いちおう脳卒中認定理学療法士のはしくれである私が、気になったポイントをご紹介したいと思います。 アンチテーゼアンチテーゼとは「

          大きな変化がそこまできている 神経理学療法学会学術大会2020

          天は二物を与えないが、それがいい

          突然ですが、私は「ドラゴンクエスト・シリーズ」が大好きでして、ナンバリングタイトルは全てプレイしています。 現在、Ⅺまでがリリースされていますが、その中で唯一のオンラインゲームである「ドラゴンクエストⅩオンライン」は現在8年目に入っており、私も発売当時から遊び続けています。 シリーズ初のオンラインゲームとなるドラゴンクエストⅩは、簡単に言うと「ドラクエのテーマパーク」です。 オンライン上のドラクエの世界で、ストーリー、強敵、お金儲け、カジノ、などのお馴染みのコンテンツが

          天は二物を与えないが、それがいい

          理学療法士が病院内の腰痛予防活動をやってみた!10カ月間の活動報告(後編)

          いよいよ院内での腰痛予防活動が始まりました。時間をかけて準備を重ねてきた苦労は報われるのでしょうか?3回のシリーズ記事最終章です。 5カ月間の活動経過評価班 アンケートによる問診に加え、活動に参加を希望しているスタッフを対象に、個別に姿勢タイプ、痛みの部位や強さ、姿勢による痛みの変化・FFD(立って前屈し、指先が届く距離を測るテスト)などの事前評価を実施しました。 メンバー1人当たり3~4人を評価する形で、計画的に進めることができました。また活動を行ったことによる効果判定

          理学療法士が病院内の腰痛予防活動をやってみた!10カ月間の活動報告(後編)

          理学療法士が病院内の腰痛予防活動をやってみた!10カ月間の活動報告(中編)

          前回の記事では、プロジェクトを立ち上げたまではよかったのですが、チームの意思統一ができずいきなりピンチに。どう切り抜けたかご覧ください。 トップダウン的にアイデアの集約が思うようにいきませんでしたが、この時点でまだ活動開始予定まで4カ月ぐらいありました。まだ軌道修正はできると思い、何とかメンバーに理解してもらえるような方向性を打ち出す必要がありました。 そこでサイボウズ上で、再度コンセプトを伝え、コンセプトに沿った今後の方向性をなるべく丁寧に語りました。 しかし、これか

          理学療法士が病院内の腰痛予防活動をやってみた!10カ月間の活動報告(中編)

          理学療法士が病院内の腰痛予防活動をやってみた!10カ月間の活動報告(前編)

          以前に腰痛に関する記事を書きましたが、今回は腰痛予防活動を約10ヶ月ほど職場で実践した活動をご紹介します。(全3回) プロジェクトの途中では、予期せぬ方針の軌道修正など様々なトラブルがありました。その都度メンバーと協力し、時にはトップダウン的な指示も出して何とか形にすることができました。 これから同じようなことをやってみたい!と思っている方に向けて、少しでも何かの参考になればと思います。 活動を始めようと思ったきっかけそもそもの出発点は、私が都道府県士会の事業に携わって

          理学療法士が病院内の腰痛予防活動をやってみた!10カ月間の活動報告(前編)

          職場で腰痛予防対策をやってみよう!

          厚生労働省の業務上疾病発生状況等調査によると、平成28年度の1年間で病気やケガで4日以上の休みをとった人が約7300人、そのうち腰痛が原因だった人は約4700人となっています。 つまり6割の人が腰痛を原因に仕事を休んでいることになります。そしてこの割合は15年近く変わっておらず、腰痛予防対策は未だ道半ばの状況です。 今回は、もし自分の職場で腰痛予防を推進していくには?という視点で、実際の医療・介護の現場で腰痛予防を行っていく上で必要な知識をまとめてみました。 統計による

          職場で腰痛予防対策をやってみよう!

          認定理学療法士試験にセラピストの闇を見た

          私は認定理学療法士の資格を持っていますが、トップ写真にあるように残念ながら不合格となった過去があります。 2022年度より新制度に移行しますが、私が受験した当時、認定理学療法士になるには、 ①研修会や学会参加・発表でもらえる生涯学習ポイントを規定通り申請する ②一定の基準を満たした10例の症例レポートを提出する ③筆記試験に合格する これら3つの条件を満たすと認定理学療法士になることができます。私は②③のレポートと筆記試験は合格しましたが、①のポイント申請に不備があり不

          認定理学療法士試験にセラピストの闇を見た