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聖書のお話

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キリスト教会の礼拝で行われている説教と呼ばれる聖書をテキストにしたメッセージを公開しています。
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「天国にも麦と毒麦があります」

この記事では2024年10月6日(日)の十日町教会における礼拝メッセージを掲載しています。 聖書:マタイによる福音書13章24~30節 礼拝メッセージ本文:これからしばらくイエスのたとえ話に耳を傾けます  本日もイエスのたとえ話を聴きました。しばらくの間、礼拝においてイエスのたとえ話を集中的に取り上げて福音に耳を傾ける時を持ちたいと思っています。私が牧師になって10年以上が経ちました。主任牧師として毎週の礼拝説教を務めるようになってからも8年が経過しました。これまで教団

大地の力、人間の力

この記事では2024年9月29日(日)の十日町教会における礼拝メッセージを掲載いたします。 聖書:マルコによる福音書4章26~34節 メッセージ本文神の国のたとえ  イエスが語る神の国のたとえに耳を傾けました。イエスはたとえを通して神の国とはどういうものなのか思い描けるよう私たちの想像力に働きかけています。「人が大地に種を蒔き、一晩寝て起きると種は芽を出して成長している。しかし人はどうしてそうなるのか知らない。大地がおのずと実を結ぶ。種が芽を出すとはじめに茎、次に穂、そ

神の働きはサプライズ!

この記事では2024年9月22日(日)の十日町教会日曜礼拝における説教(聖書に基づくメッセージ)を掲載しています。聖書やキリスト教に興味と関心のある方、神さまから自分に届けられている良い知らせを聞きたいとの思いがある方に読んでいただけるとうれしいです。 聖書:ローマの信徒への手紙11章33-36節 説教:私たちの理解を超える神   「ああ、神の富と知恵と知識のなんと深いことか。だれが、神の定めを究め尽くし、神の道を理解し尽くせよう。」今日の手紙に記されたこの言葉は神が私

その声を知っている

この記事では2024年9月8日(日)の十日町教会における礼拝メッセージを紹介しています。 聖書:ヨハネによる福音書10章1〜6節 説教「その声を知っている」羊のまつわるたとえ話  イエスが語ったたとえ話に耳を傾けました。羊にまつわる話です。聖書とりわけ旧約聖書を読むとユダヤ人と呼ばれる民族の祖先は牧畜をしていたことが分かります。ユダヤ人の父と呼ばれるアブラハムも羊飼いでしたし、海を割ってエジプトから脱出する人々を率いたモーセも羊飼いをしていました。さらにはイスラエル王国

願いはかなう?

ここでは、7月14日(日)十日町教会の主日合同礼拝(こどもとおとながいっしょにささげる礼拝)における子どもメッセージの原稿をあげています。 聖書 マタイによる福音書18章19~20節  ある日の幼児園の出来事です。子どもたちが屋上でプールで水遊びをしています。イサクくんが車のおもちゃで楽しく遊んでいました。イサクくんが楽しそうに遊んでいるのを見てヤコブくんも車のおもちゃで遊びたくなりました。そして「イサクくん、そのおもちゃ貸して」と言いました。でもイサクくんに「いや」と断

実りに目を向けよう

ここでは7月28日(日)日本キリスト教団十日町教会における日曜礼拝の礼拝メッセージを掲載しています。 聖書:マルコによる福音書4章1~9節  タイトル:「実りに目を向けよう」 本文:たとえ話とは例話ではない  イエスが語ったたとえ話に耳を傾けました。「たとえ」というのは例話ではありません。例話とはある事柄を説明する際に具体的な例として引く話ですが、イエスのたとえ話は単純明快に答えを示す話ではなくて聞き手に疑問を残してその意味を考えさせる話です。ですから「たとえ話」と訳

えこひいき

日時:2024年7月7日(日)十日町教会 日曜礼拝 聖書: 旧約聖書 創世記4章1~16節 説教題: 「えこひいき」 本文:ヤバい神  2022年に『ヤバい神 不都合な記事による旧約聖書入門』(新教出版社、2022年)というキリスト教の本が出版されました。著者はドイツ出身のトーマス・クレーマーという聖書ヘブライ語と旧約聖書を専門とする学者です。彼は現在フランスにおける学問と教育の頂点に位置する国立の特別高等教育機関、コレージュ・ド・フランスの教授として教鞭を取ってい

生き返る

2024年6月30日(日)十日町教会 日曜礼拝メッセージ 聖書 旧約聖書 ホセア書14章2~8節 新約聖書 使徒言行録9章36~43節  説教: 信じるのが難しい事柄  聖書にはどうしても信じ難い、受け入れ難いと思える出来事が記されています。その一つが死者の復活です。自覚的に洗礼を受けキリスト教信仰を生きている人の中でもこれをどのように受け止めたら良いのか悩んでいる人もおられるのではないでしょうか。何を隠そう私もその1人です。これは言葉通りに信じることが大切なの

天秤の話

はかりの話 こんにちは。先日の聖書研究祈祷会では『信徒の友6月号』に掲載されている「考古学が照らし出す聖書 第3回はかり」を参加者とともに読みました。 重さ 皆さん普段の生活で重さを測ることはありますか。私はコーヒーが好きでして毎朝スケール(電子はかり)でコーヒー豆の重さを測ってコーヒーを淹れています。さらにコーヒーを美味しく淹れるためにお湯の量を測るのにもスケールを使います。 天秤 古代世界ではスケールなんてありませんから、重さを測るために天秤と分銅を用いたそう

おかげさま 2024年6月23日主日礼拝説教

2024年6月23日(日) 聖書:ヨハネによる福音書4章27~42節 牧会祈祷:  私たちの神さま。先週日曜日の午後に牧師就任式を執り行う幸いが与えられ、新潟地区内外から多くの方が出席してくださり恵みと祝福にうちにこれを終えることができました。心から感謝いたします。準備や当日の働きを担った教会員一人一人をあなたが労ってください。どうぞこれからの教会のあゆみの上にあなたの祝福、励まし、導きが豊かにありますように。また十日町幼児園、山本愛泉保育園の上にもあなたのお守りが

渇きを潤す活きた水

2024年6月16日(日)十日町教会 主日礼拝 聖書:ヨハネによる福音書4章1~26節 牧会祈祷:  慈しみに満ちている神さま。私たちは日々あなたから多くの恵みをいただいて生かされています。しかし私たちはそれらをあなたからの恵みであることを忘れ、自分の力で手に入れたものであるかのように振る舞ってしまいます。私たちはあなたからたくさんの出会いを与えられています。しかしそれも自分で得たものであるかのように思ってしまいます。そのためにあなたから与えられているものを大切にせず

聞くために何が必要か

2024年6月2日(日) 聖書:ローマの信徒への手紙10章5~17節  メッセージ「聞くには何が必要か」 牧会祈祷: 教区総会、キリスト教保育、実習生、こどもたち、親たち、高齢の者、病気の者、施設に入所した者、孤独に過ごす者、さまざまな課題を抱える者  私たちを愛してくださる神さま、5月が終わり6月最初の日曜日となりました。振り返ると5月は気温の上がり下がりが大きく、体調管理の難しい日々でしたが、私たち一人一人をお支えくださりありがとうございます。6月は梅雨の季節

「もうすでに与えられています」

2024年5月26日(日)聖霊降臨節第2主日礼拝 三位一体主日 聖書:テモテへの手紙一6章11~16節 牧会祈祷:  愛の神さま、いつも私たちがあなたの愛と恵みの中で生きられていることに感謝いたします。本日からこどもときょうかいのこどもとれいはいが開始されました。ありがとうございます。こどもを愛するイエスさまに倣いこどもたちを愛し、あなたの愛の中で神さまの子どもとして一緒に育っていけますようお願いいたします。  三位一体の神さま、あなたは父と子と聖霊という異なる位格を持

復活を信じる

ペンテコステ礼拝 2024年5月19日(日) 聖書箇所 エゼキエル書37章1~14節、使徒言行録2章1~11節 牧会祈祷:  聖霊なる神さま、あなたが私たちにいのちの息を吹き込むことによって私たちは生きることができます。枯れた骨が復活いたします。希望を持って立ち上がることができます。ペンテコステを記念する今日、どうか私たちにあなたから来る一つの霊をお与えください。  主なる神さま、1月1日に発生した能登半島地震から4ヶ月以上が経過しました。遅々として復興作業が進まず