ラッシュ刑事
ストックホルム在住のY医師が、スウェーデンあるあるからディープな社会問題まで、いろいろな話題を語り尽くします。
昨年の夏、高校で同級生だった女医、マガジン『ストックホルムの街角から』でお世話になっているY医師に再会したことは下記の記事で紹介した。 私はこの記事を、以下のように締めた。 人生を変える夏になると確信して、秋、冬が過ぎて春を迎えようとするこの3月、大きな動きがあったのでご報告したいと思う。 気象予報士試験 私のnoteの中で何度か触れてきた「国家資格試験」は、実は「気象予報士試験」だった。 気象予報士を目指すきっかけとなったのは、NHKの朝ドラ『おかえりモネ』
まさかここまで引きずるとも思わなかったが、角田大河騎手の件だ。あれ以来、角田大河騎手の自死を「間違い」と断じたことについての弁明をしようと思っていたのだけれど、こっぴどい夏風邪にかかってしまって全然noteに触れる時間が取れなかった。夏風邪は治っていないが、少し良くなってきたので、一応弁明めいたものをしておきたいと思う。でなければ、他の記事が書けないからだ。 そう、私はこの糸井重里氏の言のように、「よりスキャンダラスでないほう」を選んだつもりだった。角田大河騎手による芝
の一言だ。あの函館競馬場疾走事件と、上野幌駅での人身事故が結びつくとは思っていなかった。 ちょっと今出先で、詳しいことは書けないので、また改めてこの件については書きたいと思う。誤った発信をしてしまったことは確かだから。 ひとまず、ご遺族の皆様にはお見舞いを申し上げたいと思う。
今、スポーツ界を賑わしている角田さんについて書こうと思う。 角田夏実選手 強い、の一言だ。 相手選手が「巴投げが来る」とわかっていても防ぎきれないほどに磨かれた技には舌を巻く。 48キロ級の強豪とされたフランス選手は豪快に一本を取られていたし、団体のフランス戦では2階級も上の相手をこれまた見事な巴投げで吹っ飛ばしていた。 痛快なことであるが、この巴投げ、本来は得意の関節技に移行するために投げるものだというのだから恐ろしいことこの上ない。 日本柔道界はオ
オリンピックでは各種目で熱戦が続いているが、やはり「お家芸」柔道が注目を集めている。 今回も多かった審判への不信 オリンピックの柔道での誤審騒動といえば、篠原─ドゥイエ戦が思い浮かぶが、そのころから外国人審判のレベルの低さは変わっていない。篠原─ドゥイエ戦では、内股すかしを見たことがない審判が、オリンピックという舞台で裁いていたわけだが、ルールの理解や試合のコントロールが怪しい外国人が審判をやっているということに関しては現在もあまり状況が変わっていないように見える。
またも、というか、案の定、というか、オリンピック初日から柔道は疑問の判定が起きてしまった。 永山竜樹選手の準々決勝 男子60キロ級の準々決勝では、永山選手がスペインの選手に敗れた。スペインの選手が寝技から絞め技に移行、審判が「待て」をかけた後も4~5秒ほどスペインの選手は絞め技をかけ続け、永山選手が失神。審判がスペインの選手に一本勝ちを宣告した。 私にははっきり審判は「待て」をかけたと見えたし、技をかけ続けるスペインの選手に「待て」と声をかけたように見えた。
と言っても、何もふざけたことを書こうというのではない。いうのではないが、ひとまず「肛門投手」というワードでぜひ検索してみてほしい。 「肛門投手」というのは、5chの「なんJ」という板で行われている肛門の、抑え投手への擬人化だ。当然、ほとんどの人が年間365セーブを挙げるわけだが、実際「肛門投手」で検索すると抑えに失敗、すなわち便失禁している人の多いことに驚かされるかもしれない。 「肛門投手」が抑えに失敗するのは、気体をひり出そうと思ったらその実液体だったような場合が
今回は、Y医師から聞いた、スウェーデンのマイナンバー事情について、お伝えしたいと思います。 スウェーデンのマイナンバー 日本のマイナンバーは、12桁のランダム(?)な数字の羅列になっていますが、スウェーデンのマイナンバーには生年月日が含まれています。スウェーデンのマイナンバーも12桁なのですが、前の8桁は生年月日となっています。 例えば、1972年11月7日生まれの人であれば、マイナンバーは19721107で始まります。1980年2月27日生まれの人であれば、マイ
最近、職場の雰囲気が急速に悪くなっている。 私はこれまでにも述べてきたように、ある公立病院の事務で働いている。働いているといっても、正職員ではなくて、「会計年度任用職員」という、数年前まで臨時職員とか嘱託職員とか言われてきたような雇用形態で働いている。しばしば「会計年度」と略され、月給制の正職員とは異なり、時給いくらで働いている。 私は障害者で、フルタイムではなくパートタイムで働いている。ただ、2年目の契約の更新の際に、当時の課長と、係長との間で、「契約はこれまでど
2024年2月、NHKで『お別れホスピタル』というドラマが放送された。全4回の短いシリーズだったが、面白いドラマだった。「まだ観てないよ」という方は、ここで戻っていただきたい。 * * * いろんな不条理 このドラマの舞台は2018年の療養病棟。一度入ったら出られないという、終末期の患者ばかりの病棟だ。 主人公の歩(岸井ゆきの)はこの療養病棟に働く看護師。死が常に隣り合わせにあり、広野医師(松山ケンイチ)は死は常に不条理なもの、
もう少し読んでもらえそうなタイトルにしたほうがいいんじゃないか、とも思ったが、とにかく単位の話をするのだから仕方がない。 低緯度オーロラ ある週末のこと。太陽フレアの影響で、北海道でもオーロラが見られそうだというので、北の方角が開けていて明るくない場所、ということで日本海側のS町に行くことにした。 実は前の日にもS漁港に出かけてはいたが、このときはどうやらまだオーロラを発生させる宇宙線の粒子が届いていないようだということで引き返していた。 S町の海岸線に立って
2024年3月8日。私は1枚のハガキを受け取った。それ以前と、それ以後。私の人生はガラリと変わった。その一方で、心の中に、ぼんやりと、迷いが生まれるのを感じることになった。 夢が叶った日 2024年3月8日は、第61回気象予報士試験の合格発表の日だった。試験に合格すると思っていなかった私は、その日の朝も、気象予報士試験の問題集に向かっていた。その日の夕方までは、私は挫折だらけの人生を歩み、何事かを成すこともなく、46年の歳月をいたずらに重ねるだけの人間だった。 そ
5月14日、気象庁で開かれた「防災気象情報に関する検討会」をオンラインで傍聴した。 まあ、感想はモヤモヤする、というものだが、おそらくその場にいた委員の皆さんも、同じような感覚だったのではないか。 この検討会は、わかりづらいと評判の防災気象情報をシンプルでわかりやすいものにするとともに、警戒レベルと関連付けて国民の避難行動につなげようというものだ。 2年間の討議を経て、今回第8回の検討会が最後の検討会となり、検討会で出された意見を基に最終とりまとめ案がとりまとめられ
古い話ですが、3月26日の白饅頭日誌を読んで、びっくりしてしまいました。X(旧ツイッター)を離れて相当経つけれど(アカウントは残してありますが)、こんなことになっていたの?と驚くばかりです。 私はどちらかというと、ありがたいことに、努力が報われるタイプの人間であり、心を揺り動かされるモノに対しては努力ができるタイプの人間です(何に対してでもいくらでも努力ができるわけではない)。だから、というのが正確なのかはわかりませんが、白饅頭日誌で紹介されていた「ビリギャル」こと小林
もう随分前のことなのですが、Y医師との間で面白いやりとりがありました。 ある同級生 その前に、ちょっとおさらいをしておきます。 このエピソードを発表してすぐのことです。チャットでこんなやりとりがありました。(──に続く部分が筆者の発言) 感動的なエピソードなのに、そのエピソードだけでなく、Yちゃんがかばった男子生徒の存在自体がYちゃんから消えていました! 3年間も一緒にいたのに! しかも同郷! 申し訳ありませんが、大爆笑してしまいました。いやー、私の存在がYち
今回はどの枠で記事を書こうかさんざん悩んだのですが、結局この枠で記事にすることにしました。その代わり、自分語りばかりなので「特別編」ということにしました。北欧文化に触れたかった皆様には申し訳ないのですが……。 舞い込んだ宝物 この間、この記事で私が気象予報士試験に合格したことを報告しました。 これを読んだY医師=Yちゃんから、一通のメールが届きました。 ハッとさせられました。 何の変哲もない日常の風景を、夢を叶えた自分が見ると、まるで違って見える。 何の変哲