いい塩梅(あんばい)
今週はショッキングなニュースが飛び込んできましたね。タレントのryuchellさんがお亡くなりになり、一説には心許ないネット上の批判の声が死に追いやったとのことです。
ネット上で批判している人に申したいのですが、ryuchellさんが選ばれた道は、元奥さんのpecoさんと問題であって、2人でしか知り得ないこともあり、お互いが話し合ってそれを受け入れたのにも関わらず、無関係の人が憶測で実しやかに批判するのはおかしいと思います。
批判した人が勝手に思い込んでいる「正義」は、他の人にとっては「価値観の押し付け」でしかなく、そのことで一人の尊い人間の生命を奪ったという事実の方が罪深きことではないでしょうか?
一部の国会議員からもネット上で誹謗中傷した人を全て逮捕すべきとの声も上がるほど今回の件はSNSのあり方、使う人のモラルの低さに一石を投じたと感じています。
自分の名を名乗らずに匿名で、かつ反論できない人たちを平気で批判し続けるSNSは、それを抵抗できない人にとってはもはや武器でしかあり得ず、利用する側のITリテラシーを一定レベルに到達しないと利用できないようにするなど免許制を導入するなどの対策も必要なのではないかなと思います。
まぁ、そんなことを感じた1週間でした。
ところで
「塩梅」という言葉をご存知ですか?
今回はこの「塩梅」について書かせていただきます。
▼「塩梅」とは?
「塩梅」とは
を意味します。
「塩梅」とは漢字で書かれているように、塩と梅が由来となりますが、昔は食用酢がなかった頃に、梅を塩に漬けた時に出る液体「梅酢」と塩を使って料理の味付けをしていたそうです。
このように梅酢と塩のバランスがいいと、料理の加減がいいということになり、それが転じて「塩梅がいい」というようになったそうです。
また料理だけでなく、物事や体調などの「程よい」という意味にも使われています。
何事もバランスが大事だということですね。
▼正義という価値観
冒頭でお話しましたryuchellさんのお亡くなりになられた件ですが、ryuchellさんのことをあまり知らずに表面上の事実だけをもって全人格を否定することは、その批判する人にとっては「正義」なのかもしれませんが、その「正義」は広く一般的に理解できる「正義」なのでしょうか?
これだけ多様性の受入れが叫ばれている今日、その人が訴える「正義」は思い込みの「正義」であり、個人的な価値観の押し付けでしかないのだと思います。今、カスタマーハラスメント(カスハラ)も問題になってきており、これも同じなのでしょうね!
なぜなら、自分が正しいと信じてやまないのであれば、自分の素性を明かして公然と批判しないのでしょうか?それができないということは、どこか自分にやましいことがあったり、自信がないからではないでしょうか?
自分の素性も明かさないのに、実しやかに人を批判すること自体がおかしいことなのです。特に有名人など多くの人が知っている人を槍玉にあげて自分に被害を被らないことを確信してから言葉の武器で人を傷つけることがすでに犯罪行為なのです。
物事の本質を理解する方法を学ばずに社会に出てしまった、現代日本の教育にも問題があるのかもしれません。
▼いい塩梅
先ほど多様性のお話をしました。それぞれの個性があり、それを認める社会にならなければ鎖国時代の日本のまま、成長しない国になってしまいます。
人の数だけ個性があり、それぞれいいところも悪いところもあります。それぞれの人の個性には、他の人が羨む部分もあれば、受け入れ難い部分もあります。しかし、その羨む部分も受け入れ難い部分も、別の人には真逆の価値になる場合もあります。だからどの価値観がいいとか悪いとかの優劣はないのです。
今回のテーマにしている「塩梅」ですが、梅酢と塩の絶妙のバランスがいい料理を作り出しているところから、「塩梅」の由来になっています。
誰かの「正義」が正しいのではなく、誰かの価値観をうまく融合し、「いい塩梅」にしていくことこそ、これからの社会に必要なことなのかもしれませんね。
▼最後に
日本には日本国憲法があり、憲法第21条第1項の規定により、表現の自由が保障されていますが、判例では「自分と異なる属性を有する者を排斥するような言動」は制約されるとされています。いくら匿名でSNSを通じて批判したとしても、過去にも今回の同じように批判し続けた人が逮捕されています。
罰金刑で済んだみたいですが、これによってネットでは犯人探しが行われ、個人が特定されることだってあり得るのです。最近では飲食店での迷惑行為をした高校生がネット上で個人情報が晒されたという事例もあります。
蚊帳の外から個人攻撃をしたとしても、結局のところ、自分に返ってくるので、たとえ人から唆されてした言動であっても、自分自身が選択した言動ですので、自分の言動には責任を持ってください。
ではまた👋