ゴボウ
ここではいつも少し珍しい食材についてお話しすることが多いのですが、今回はおなじみの野菜ゴボウについてです。
「ゴボウはなぜ香りがするのだろう」と思ったので調べることにしました。
ゴボウについて
ゴボウ(牛旁)はユーラシア大陸原産のキク科ゴボウ属の多年草(二年生)です。
日本へは平安時代に中国から薬草として伝わったと言われているそうですが、日本列島に自生はしていないはずの縄文時代の遺跡からは、ゴボウの種子(炭化していない栽培種)が出土したとのこと。
かつて中国では野生のゴボウを薬用や救荒植物として利用していたものの、今現在でもゴボウを根菜の食材としているのは日本のみだそうです。
肝心の香りについてですが、メトキシピラジン類を主成分とし、セスキテルペンラクトン類、フェニルアセトアルデヒドといった成分が合わさることであの香りを放っているのだとか。
参考⇒ ゴボウ、この料理に合うワイン
香りがする野菜
先日、ゴボウを野菜庫から取り出した時にふと
「ゴボウはなぜ香りがするのだろう」と思ったのです。
そしてあちこちの記事をチェックしたところによると、直接「なぜ」というよりは、“いくつかの成分が合わさったことであの香りを放っている”といったことがいくつかの記事内で触れられていました。
そういえばカットしたり煮たり焼いたりせずとも常に香りを放っている野菜はゴボウを含め、ある程度種類が限られているような気がします。
例えばニンニクやニラ、大葉なんかも香りはしますが、個人的な感覚としてはゴボウほどではないと感じるものの、鼻に近付けると香りがします(ニンニクは皮を剥くと香りがしますよね)。
他にも香り野菜といえば、国産の松茸は香りがしっかりすると感じます。
それより
香りのことについて調べていたはずでしたが、それよりもちょっと気になる項目がありました。
“今現在でもゴボウを根菜の食材としているのは日本のみ”という点についてです。
まさかゴボウを食べているのは日本人だけだったとは......。
ゴボウのえぐみや香りが外国では受け入れられないようです。
生まれた頃から当たり前のように食べられている食材でも好き嫌いが分かれるものは存在しますが、ゴボウはある程度食べられる人が多いような気がします。日本では遺伝子的にゴボウの香りと相性が合ったのでしょうか。
親戚にヨーロッパ人がいるのですが、お正月に出していた煮物のゴボウを食べてショックを受けたりしていなかったであろうかということが気になりました。
まず、国内では水にさらすなどしてえぐみは下処理の段階で取りますよね。果たして外国にもこの方法は伝わっているのかどうか......。
(※抗酸化作用があるクロロゲン酸は水に浸けてアク抜きを行うと減ってしまうそうです)
ちなみにゴボウは中国では漢方、欧米ではハーブ扱いだそうですよ。
参考⇒ ゴボウ
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