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今年のクラスは戦場です

久しぶりに学校が始まった。
今年はこんなクラスか...。

義務教育だけでも9回行われるクラス替えも今年で何年目だろう。
今年は例年にはない暑い季節から新学期が始まる。

私は友達づくりには拘らない。
友達をつくらずに1年間生活をすれば、そのぶん自分に時間を使えると思うから。


壊れる

学校が始まってもう数日が経った。
なぜか私のバッグの中身が荒らされ、持ち物が壊された。

しかも、毎日のように
「やってられるかよ!」と
狂ったようにクラスメイトが一人ずつ居なくなってしまう。
既にクラスからは5人ほど生徒が居なくなっていた。いずれもその後の行方はわからないらしい。

今日は私の前の席の男の子である、A君の様子がおかしい。
そもそもなぜかみんな、この話題について一切触れないのだ。

せめてこの男の子は狂って居なくなってしまう前に引き止めなければ。
ううん、残り一人一人、引き止めて行かなければ。


叫ぶ

私のバッグの中身の持ち物についてだが、パックごと持って来た卵が割られて滅茶苦茶になっていた。
こっそり学校に卵を持ってきていた秘密がバレてしまったし、しかも勝手に割られて...

なぜ私がこんな目に遭わなければならないのだろう。
何も悪いことをしていないのに、自分がターゲットになるということが耐えられない。
誰がやった?名乗り出て!!」と私はクラスメイトに向かって叫んだ。

そうすると今日は様子がおかしいと思っていた男の子、A君が「俺です...」。と震えた声で弱々しく名乗り出たのだ。

見た目で決めるのはよくないけれど、彼は決していじめられるようなタイプにも、弱々しく喋るようなタイプにも見えない。
小麦色に焼けた肌を見たところ、運動部に所属していそうだと思った。
何なら委員長なんかをしていそうな風にも見える。
そんな明るい男の子が神妙な面持ちで、私の持って来た卵を割ったと言っている。

そうするとクラスのメンバーが次々と手を挙げ始めた。
「私の〇〇も壊されました」「私も」「僕も壊されました」

私は「Aくん、どうしてこんなことをしたの」。と聞くと、彼は弱々しく「悪気は無かったんだ...」。とこたえた。

その様子を見ていた教師が教卓をバーンと叩き教室から出て行ってしまった。
周囲のヒソヒソ話から得た情報では、教師も毎日こんなことが続き耐えられなくなってしまったらしく、今日で学校を辞めるそうだ。


危険人物

休み時間、A君に詳しい話を聞くと
クラスにいるメガネのZっていう奴。あいつおかしいんだ。クラスメイトひとりひとりをターゲットにして、あれをしろ、これをしろと物や人を傷つけるよう指図した。だから指図されたクラスメイトは次々といなくなってしまった」。と言うのだ。

何それ...
「Aくん、私の持ってきた卵のことはもういいよ。それよりそいつ、私が今から何か言いに行ってやる。許せない。だって、クラスの人間がこれほど怯えているのはおかしいでしょう。これからクラスメイトはどうなるの?どうして誰も反論しないの?なぜいじめが罷り通る?」と私は言った。

するとA君は「よせ!!あいつにむやみに反発すると、何をされるかわからないぞ。俺はクラスメイトの物を壊したことを自首するために、先生に話しに行って来る」。と言った。

なんでもメガネのZについては、
あいつ、知能犯なんだ。あんな危険な奴、見たことがない」。のだと。

そんなことがあってたまるか。
このまま見過ごしたら、毎日同じようなことの繰り返しになって、みんな居なくなってしまう。

いつか指図される番がまわってきて、私も同じようにあのメガネの言いなりになるだなんて阿呆らしい。今から反論してぶっ飛ばしてやるよ。
あいつを病院送りにして、私は院に入る。これでいいだろう。

クラスメイトが怯える中、赤いロングヘアの友達が教室に入って来た。
「あ、今年も同じクラスだったのか...」。
学校が始まって数日目の今日、ようやく友達が登校して来たことで、彼女と同じクラスであることを知った。

私は友達に「あのメガネのZさ、サイ〇パスだよ。私たちがどうにかしなければ、このクラスは全滅するよ」。と話した。

小声で話したはずなのに、なぜかクラスメイト全員がその話を聞いていた。

この話はメガネのZの耳にも入ったようで、人を殺めるような視線で私を睨んだ。
たった今、次のターゲットは私になった。


そうすると今日ターゲットになったA君は
「やめろ!やめろやめろ!!駄目だ!!」と言って強く私を抱き寄せてきた。
「次のターゲットが君になってしまう、直接殺されるよ。俺が代わりに消されるから。もうみんなは学校に来ないで、今すぐ帰れ!!」と叫んだ。

そうすると赤い髪の友達は
いや、無理だね。一人で闘うのは到底無理。あのメガネのZからはね、逃げるしかない。それ以外の術は無い」。と言い放ち、教室を出て行ってしまった。

メガネのZは瞳孔が開いたような目をして、クラスメイトに向かって静かにこう言い放った。
「お前ら覚えとけよ。お前らなんか、僕の手にかかれば一瞬で消せるからな」。

メガネのZは横切る際に私とAくんを鋭く睨み、
「僕はAに物を壊すことと、クラスメイトを消すようにと指示を出したのに。どうして物だけで済ませたんだよ。僕の言う事が聞けない奴らばっかりだ」。
と言い、何かを乗せたベビーカーを押しながら教室から出て行った。






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という夢を見ました。
A君が抱き寄せてきた腕の締め付けが苦しくて起きました。

2時間の睡眠の間にこの夢を見て、相変わらず睡眠の質が低下しているなと感じました。
今日は何の日だったのだろう。

学校に卵を持って行く私もおかしいけれど、
なぜ知能犯のメガネZは学校にベビーカーなんかを持って来ていたのか...。


最後のハッシュタグの設定をしている時に #こんな学校あったらいいな というキーワードがおすすめに出てきて、
いや、こんな学校絶対いらないわ」。と思いました。






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