英語を《勉強》から《日常》にシフトするため、工学系の学生に《おススメ》していること (2)《再訪》のススメ
「先生、そうは言っても、わからない単語ばかりで、なかなか前に進まないっスよ」
ごもっともです。
知らない単語に出会うたびに和訳検索していたのでは、《Fun/Opportunity》で始めた《日常化》英語読書が《Burden》になってしまいますよね。
Kindleのように辞書機能付き電子書籍ならば和訳参照速度は向上しますが、それでも、リズムが崩れます。
どうしても和訳が必要なキーワード以外については、文脈から意味を想像しながら《藪かき分けて》進めばいい。でも、藪かき分けるのに疲れてくるようでは、なかなか楽しめないものです。
あるレベルに至るまでは、《藪かき分けても疲れず》、しかも、《楽しめる》題材を選ぶことをおススメします。
それは、
《子供の頃の愛読書を英語版で読み返す》
ことです。
とにかく読書が嫌いで、まったく読まなかった、という人以外は、子供時代に夢中になった本が、何冊かありますよね。その中に、原作が英語の作品があったら、原書版を手に入れて、《再訪》してみてはいかがでしょうか。
もちろん、知らない単語も出てくるでしょうが、過去に読んだ作品は、ある程度ストーリーを憶えているので、ほぼ辞書なしで楽しめるはずです。
幼い頃、例えば、幼稚園から小学校低学年の頃の愛読書は、《読む》よりも、《聴く》方がいいかもしれません。
著作権の切れた《名作》の朗読をネットからダウンロードして、PCやスマホで聴くことができます。
例えば、LibriVox free public domain audiobooksには、「エルマーの冒険(My Father’s Dragon)」や、
「不思議の国のアリス(Alice's Adventures in Wonderland)」、
「ドリトル先生物語(The Story of Doctor Dolittle)」など、誰もが1度は読んだり聴いたりした古典的名作の朗読ライブラリーがあります。
小学校高学年になると、愛読書はより、《人ぞれぞれ》になってきます。
《(1)偏食のススメ》で挙げた、Adventures of Sherlock Holmesの日本語版かもしれないし、Harry Potterシリーズかもしれない。
もう少し古い、ナルニア国物語シリーズ(The Chronicles of Narnia)に夢中だった、という人も多いでしょう。
Michael Endeの「はてしない物語(Neverending Story)」「モモ(Momo)」は、原作はドイツ語で書かれていますが、近い言語なのでそこは気にせず、《愛読書だったかどうか》だけにはこだわり、英語版を読んでみましょう。
幼き日に出会った《感動》に、もう一度、心を揺さぶられるかもしれません。
最後にもうひとつだけ、もし可能なら(まわりに迷惑をかけないなら)、声を出して読むことをおススメします。イントネーションもできるだけつけて。《英語力》は確実に向上します。
結論(2):子供の頃に夢中になった本の世界を、英語で《再訪》してみることをおススメします。知らない単語が出てきても、気にしないで、読み・聴き進めましょう。