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【連載小説】もし、未来が変えられるなら【完結】

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1話ずつ投稿していたものをまとめました。 精神疾患の苦しみや、なった人にしかわからない世界を普通の人にも知ってもらいたい。そして、今、つらい人にどんなに壊れても治るってことを伝…
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【連載小説】もし、未来が変えられるなら『1話』

『もう、戻らないと思っていた』    僕は、もう壊れてしまって、元には戻らないと思っていた…

【連載小説】もし、未来が変えられるなら『最終話』

 なぎとはその後も何回か会った。LINEのやり取りも再開していた。(前より頻繁ではないけど)…

【連載小説】もし、未来が変えられるなら『12話』

 次の日も、僕たちはデイケアにいた。いつものように絵を描いて、昼食を食べ、午後から、なん…

【連載小説】もし、未来が変えられるなら『11話』

 入院前、時系列は、また前後する。ある日、僕はリビングの隣の和室でスマホを見ていた。何気…

【連載小説】もし、未来が変えられるなら『10話』

 あの時、どんな行動が最適で、どんな言動が正解だったのか、今でもわからない。結果、僕はな…

【連載小説】もし、未来が変えられるなら『9話』

 入院する前、また時系列はわからない。僕は薬をもらいに近くの精神科に行った。カウンセリン…

【連載小説】もし、未来が変えられるなら『8話』

 時系列はまた前後する。入院生活で、食事が怖かったように、入院する前も家族との食事が怖かった。夕食前、父親や母親が料理をしている。でも僕はその光景が怖くた見れなかった。聞こえてくる音だけ聞いていても、母親が自らの腕を切って料理をしているような想像が頭をめぐる。 「バリバリ……ガリガリ……ギギギギギ……」  聞こえてくる音はいかにも奇怪だ。僕は思わず耳を塞ぎたくなった。そのうち食卓に料理が並ぶが、そんな想像をした料理を見て食欲はそそられない。  いただきますをする。そうす

【連載小説】もし、未来が変えられるなら『7話』

 塩おむすびを食べ終わると、僕たちはゲームセンターに向かった。LINEのやり取りで、なぎは行…

【連載小説】もし、未来が変えられるなら『6話』

 なぎと今度デートする。近くの比較的大きい駅で待ち合わせをした。僕は早めに支度をして家を…

【連載小説】もし、未来が変えられるなら『5話』

 渚と付き合うようになって、LINEを頻繁にやりとりするようになった。渚の文章は短文だし、そ…

【連載小説】もし、未来が変えられるなら『4話』

 入院する前、時系列はまた前後するかと思うけど、僕にはすごく怖い体験をした記憶がある。世…

【連載小説】もし、未来が変えられるなら『3話』

 布団もびしょ濡れだったのだろう。帰ると部屋のど真ん中に布団が干されていた。ビショビショ…

【連載小説】もし、未来が変えられるなら『2話』

「何描いているの?」渚が初めて僕にそう聞いてきた。 「渚の顔」 「!? え? 私?」 「…