#51 「梅干し」のガチ解説
今回もガチ解説やっていきますよ!
今回は「梅干し」について。
お弁当の定番品の「梅干し」について、解説していきます。
ちなみに、僕は塩漬けした「梅干し」しか食べられません。
ハチミツ漬けが食べられない…。あの甘い味がどうしても…
スーパーの惣菜コーナーで、ハチミツ漬けの試食をもらったときの絶望感はハンパねぇ。もちろん食べるよ。大人ですから。感想は…うん…。笑
余計な雑談は置いておいて、早速いきます。
○「梅干し」の基礎知識
「梅干し」について知る前に、まずは『梅』について理解しましょう。
『梅』は、バラ科サクラ属スモモ亜属の落葉高木に分類されていて、現在は約3,000品種の『梅』が存在します。
『梅」と一括りにいっても、実は食用にする果実を取るための『実梅」と、花を見る鑑賞用の『花梅』に分けることができます。
僕の地元にも有名な梅林があり、実梅ではありますが花が咲くととても綺麗です。
『梅』の花の色は、白色、紅色、淡紅色があり、2〜3月ごろになると花が咲き始めます。桜の花が咲く少し前から咲き始める印象がありますね。梅が咲き終わることに、桜が開花し始めるので、この時期はとても綺麗な景色が見れるいい時期です。
この記事を書いている日が、2月上旬なので、もうそろそろ『梅』の開花情報が出てくる頃でしょうか?
「梅干し」が日本にきた説は、様々なものが挙げられていて、特定はされていませんが、最も有力な説は”中国から伝わってきた説”です。
当時は、「梅干し」として伝わってきたわけではなく、”熱さましや咳止め、吐き気止めの薬”として伝わってきました。
中国では、3,000年以上前から青梅を燻製させて薬として使用していたそうです。
食用の「梅干し」が普及したのは、江戸時代からだと言われています。
この頃には、大晦日や節分といった時に「梅干し」にお茶を注いで飲むという習慣があったそうです。
ちなみに、”梅の日”があるのをご存知ですか?
6月6日が”梅の日”ですが、制定されて理由が、約460年前、日本中に晴天が続き、水不足によって作物が育たず、田植えもできず人々が困り果てていたそうです。
その時に、神様のお告げにより、後奈良天皇が賀茂神社に詣で、『梅』を賀茂別雷神に奉納して祈ったところ、たちまち雷鳴とともに大雨が降り、五穀豊穣をもたらしたそうです。人々は、その天恵の雨を『梅雨』と呼び、梅に感謝するとともに、災いや疫病を除き、福を招く『梅』を梅法師と呼んで贈り物にするようになったそうです。
この話が、宮中の日記”御湯殿上の日記”に記されていたことから、紀州梅の会が6月6日に”梅の日”を制定したそうです。
この話を聞くと、皆が嫌がる”梅雨”の時期は、昔の人からしたら”恵みの雨”だったということになりますね。今の日本が水不足にならないで済むのは、もしかしたら”梅雨”が毎年あるからかもしれませんね。
話を戻しますが、「梅干し」は塩漬けにした『梅』を天日干しにしているものなので、ドライフルーツの一つでもあります。
天日干しにすること、塩でつけてあることで非常に保存性に優れた食材です。
○「梅干し」の栄養価
「梅干し」には、どのような栄養が含まれているのか。
「梅干し」に含まれている栄養には、
酸っぱさのもとである『クエン酸』や『リンゴ酸』、『コハク酸』などの有機酸
『マグネシウム』や『鉄』、『カリウム』、『カルシウム』などのミネラル、
また、『食物繊維』も豊富に含まれています。
他の果物と比べても、「梅干し」1個に含まれる栄養価は、非常に高いので、うまく活用できると良いでしょう。
○効果
今度は効果について。
ここをしっかりと理解して、食事に活かしてみてください。
・疲労回復
まずは、”疲労回復”効果。
「梅干し」に含まれる『クエン酸』の作用です。
『クエン酸』は、体内で食べ物を分解し、エネルギーを生み出すための代謝過程に関わっているため、代謝をスムーズにする働きがあります。
その結果として、疲労物質をため込むことなく、体外へ排泄することができます。
「梅干し」だけを摂ってももちろん効果がありますが、さらに、”疲労回復”効果を高めたいのであれば、ニンニクやニラ、ねぎなどの香味野菜、豚肉やうなぎ、大豆製品などのビタミンB1を多く含む食材と一緒に摂取すると効果的だと思います。
・アンチエイジング効果
「梅干し」には、アンチエイジング効果もあります。
主に『クエン酸』や『ポリフェノール』といったものが、アンチエイジングには効果的です。
紫外線や排気ガス、化学物質、ストレスなどによって、体内で老化の原因となる”活性酸素”が増加します。”活性酸素”が増えることで、しわやしみ、そばかすなどの老化現象が体に現れてきます。
『クエン酸』や『ポリフェノール』は、抗酸化作用を持っているため、老化現象を抑え、”活性酸素”を体外へ出してくれます。
特に現代の社会は、体が酸化(老化現象につながる状態)する要因が非常に多いので、いつまでも若々しい肌や体を手に入れたいという人は、積極的に摂取するといいと思います。
・便秘解消
「梅干し」には、便秘解消効果も期待できます。
「梅干し」を食べる習慣を身につけると、『クエン酸』などの作用で胃腸が活発に働くようになったり、『食物繊維』も含まれているので、食べたものの消化吸収を促してくれたり、便を柔らかくして排泄しやすくしてくれたりと、便秘解消にはもってこいの食材です。
・食欲増進
夏バテや年齢を重ねて徐々に食欲がなくなっている人には、おすすめです。
「梅干し」を食べることで、唾液の量が増えたり、胃酸の分泌量が増えたりすることで食欲が増すことができます。
暑い時期に水分を取りすぎて胃酸が薄まってしまうと夏バテになります。
また、年齢を重ねると胃酸の分泌量が減ることが言われていますので、そういった人は、「梅干し」を取ることで解消できる可能性が高まります。
・殺菌作用
これも有名な話ですね。
「梅干し」の『クエン酸』には、殺菌作用があるため、お弁当に入れると菌の繁殖を抑えてくれることで、食中毒を引き起こす可能性を減らしてくれます。
キッチンやトイレの洗剤などにも『クエン酸』が入っているものがありますが、それはこの殺菌作用があるためです。
また、口の中の雑菌を除去してくれることから、口臭予防としても効果があると言われています。
・ミネラルの吸収を助ける
ミネラルは、現代人には非常に不足しやすい栄養素であると言われています。
その原因には、そもそもミネラルの摂取量が少ないという理由がありますが、
もう一つの理由に、”ミネラルの吸収率が悪い”という点が挙げられると思います。
特に『鉄』や『カルシウム』などは、それを含む食材を摂ったとしても全てを吸収できるわけではないということ。
例えば、『鉄』であれば『ビタミンC』などと一緒に取ることで吸収率が良くなります。このように他の栄養素との組み合わせが非常に重要なんです。
「梅干し」に含まれる『クエン酸』には、『鉄』や『カルシウム』の吸収を促してくれる作用があるため、ミネラルを効率よく摂取するにはおすすめです。
○まとめ
「梅干し」は、様々な効果をもたらしてくれる食材なので、上記にある効果が必要な人にとってはとても良いと思います。
ただし、「梅干し」は、かなりの塩分が使われるので、塩分過多になりやすく、血圧も上がりやすく、高血圧になる原因にもなるので、食べ過ぎには注意が必要です。
もし「梅干し」を食べるのであれば1日に2〜3個程度、もしくは、減塩のものを選んで摂取することが良いと思います。
朝食に1個、お弁当に1個(腐食防止も兼ねて)程度が良いのではないでしょうか?
ぜひ、「梅干し」をうまく活用してみてください!
自分や家族の健康は、自分で作り上げていくしかありません。
将来、ずっと健康でいられるように今から工夫していきましょう。
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