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週刊少年松山洋

家庭用ゲームソフト開発を行うゲーム会社・株式会社サイバーコネクトツー代表取締役・松山洋の継続課金マガジン。ゲーム・漫画・アニメ・映画などエンターテインメント業界の話を中心に毎週記…
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#映画

拳はまだ、握れるか?

拳はまだ、握れるか?

「一緒にゲーム会社を作ろうぜ」友人からそんな感じで誘われたのが、つい先日のようにも感じます。

記憶だと、今から30年くらい前の話、Playstationやセガサターンが世の中で発売された1994年くらいの出来事だったように感じます。

当時の私は大阪でコンクリート業界のメーカーに勤めるサラリーマンでした。

「ゲーム会社かー、俺は漫画家になるか、アニメ会社に行くか、映画監督になるか、テレビのバラ

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人生でまだやってないことを

人生でまだやってないことを

人生でまだやってないことを私は定期的に業界の仲間たちや、サイバーコネクトツーに所属しているスタッフ(社員)たちと、一緒にボルダリングをやったり、バンジーを飛んだり、滝行に行ったりしています。

それらの多くは、自分自身が手掛けているゲームソフトやドラマなどの大ヒット祈願という目的が大前提ではあるのですが(お察しの通り)それはぶっちゃけただの口実でございまして。

「人生でまだ経験したことが無いこと

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戦え、とガンダムが言っている

戦え、とガンダムが言っている

『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』観てきました。そしてその感想は上にあるFilmarksにも書いた通りではあるのですが、まぁ感情的に収まるはずも無いので記事を書くことにしました。

先に言っておきますが、完全に感情が溢れ出しているネタバレ記事になりますのでご注意ください。

一口に感想を言うと「面白かった!」ということになるのですが、完全に何かのスイッチを入れられてしまった感があります。

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企画の作り方と通し方②

企画の作り方と通し方②

前回に引き続き『企画の作り方と通し方』をテーマとしたシリーズ記事をお送りします。

前回の『企画の作り方と通し方①』では主に企画の作り方についてまとめてきましたので、今回は“通し方”を中心にお話していこうと思います。

イメージだけで言うと、「企画を作る→話を通す(承認を得る)→制作開始」みたいな印象があるかもしれませんが、実際には話し合いながら(企画を作りながら)何度も調整したうえで承認を得る、

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企画の作り方と通し方①

企画の作り方と通し方①

「企画ってどうやって作るんですか?」これは周りの人からよく聞かれる質問のひとつだったりします。

私、というか、サイバーコネクトツーがゲーム会社でありながら色んなゲームソフトだけではなく、漫画やアニメやドラマなど様々な企画を立ち上げたり作ったりしているからかもしれませんが。

学生さんは元より、一緒に飲んでいるはずの業界の仲間からも改めて「松山さんのとこって本当に色んなことをやってますよね?あーゆ

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物語は光

物語は光

『キル・イット~巡り会うふたり~』例によって韓国ドラマですが、『キル・イット』という作品がAmazonプライムで配信されていたので全12話を一気に視聴しました。

物凄く面白かったです。

本当に観てよかった。

そう思いますし、そう思っています。

ただ、少しだけ引っかかっているのも事実なんです。

Filmarksのレビューにも書きましたが、本作は悲劇なんです。

悲しい物語だということです。

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それで勝てると思うなら

それで勝てると思うなら

「それってなんのために?」日々、いろんな人と会って仕事したり飲んだりしている中で、ふと、違和感を覚える瞬間というか、「あれ、なんか話というか感覚が噛み合わないな」と感じてしまう瞬間があります。

それは自分の会社の若い新入社員だったりする時もあれば、完全に他社の人間だったり、まったくの異業種の人だったりもしますが、中には声優さんやグラビアアイドルさんや俳優さんだったりする時もあります。

比較的、

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約束を守る=伏線回収②

約束を守る=伏線回収②

前回のこちらの記事の反響が大きく、たくさんの人から感想や意見をいただいたので、続編記事を書くことにしました。

『伏線回収』という言葉にみんな興味や関心があったようですね。

まぁ、私も伏線回収が大好きというか、いつもどんな作品を見ても妄想というか、「自分だったらこうするなぁ、ここはきっと伏線なんじゃないか」とアレコレ想像するのが本当に大好きだったんですよね、子どもの時から。

で、それは現在も全

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約束を守る=伏線回収①

約束を守る=伏線回収①

映画『若き見知らぬ者たち』から学ぶ今回はこの映画を題材に少し学びの話をしたいと思います。というか、観終わった後に言いたいことが多すぎて、そのまま記事としてまとめることを決意したのでした。

映画の感想自体は上に貼ってあるFilmarksに書いてあるので、もう詳細は省きますが実に不思議な感覚の映画だったことは間違いありません。

たぶん意図的に実験のような感じで「こうしたらどうなるか?」ということを

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だから俺は強いと思い込んでた

だから俺は強いと思い込んでた

だから俺は強いと思い込んでた私は転校が多かったので幼馴染という存在が一人もいなくて、だから幼馴染をテーマにしたドラマを観て、ある種の無いものねだり的な楽しみ方をしてるんだ、と思っていたのですが。

友人にハッキリと「誰にとっても幼馴染なんてものは存在しない、いないんですよ」と言われてしまいました。

え、そうなん?幼馴染ってみんないないの?俺だけじゃないの?

ずっと幼少期からご近所で生まれ育った

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東京ゲームショウの歩き方

東京ゲームショウの歩き方

今年も開催!東京ゲームショウ2024!今年も盛り上がりましたね。

毎年のように世界中から20万人以上(今回は27万人と報道)の人が訪れる世界有数のゲームイベントで、特に最近は日本のゲーム企業だけでなくアジアを始めとした色んな国のゲーム企業が出展されるようになって実に国際色豊かになってきました。

ゲームビジネスがワールドワイドビジネスである(とっくにそうですが)、ということがより顕著に表れてきて

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生き方と闘い方はとうに決めた

生き方と闘い方はとうに決めた

漫画を売るために順番にご紹介していきますが、まぁどちらもかなり話題になりましたのでご存じの方も多いと思いますが上の二つの動画は少年ジャンプの漫画の単行本、『ONE PIECE』109巻と『呪術廻戦』27巻の発売日にあわせて作られた記念ムービーです。

『ONE PIECE』109巻は長い間の伏線回収となった“ボニーとくま”のエピソードが収録される巻ということで、なんとMr.childrenの『HE

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昼も夜も風呂でもトイレでも夢の中でも③

昼も夜も風呂でもトイレでも夢の中でも③

ショート映画の脚本は第四稿で完成これまで少しずつ連載形式で、ショート映画の脚本執筆の進捗をご報告してきましたが、ようやく完成しました。

今回は第四稿で完成です。

初稿の時点で大きな流れはもう決まってはいたのですが、脚本デバッグを重ねることでより洗練された隙の無い脚本に仕上げることが出来ました。

第三稿の時点でだいたいもう微修正という感じです。

あとは全体のチェックを行って第四稿として仕上が

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昼も夜も風呂でもトイレでも夢の中でも②

昼も夜も風呂でもトイレでも夢の中でも②

ショート映画の脚本(初稿)が完成前回の記事(上のやつ)の後半部分でも触れているのですが、まぁいろんな経緯もあって、私、ついにショート実写映画の脚本&監督を務めることになったのですよ。

それで前回の記事タイトルは『昼も夜も風呂でもトイレでも夢の中でも』という感じになったのですが、オファーをいただいてからの数週間は本当にそれこそずっと昼も夜も風呂の中でもトイレの中でも、なんなら寝てる時の夢の中でも、

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