もしも『もしも虫と話せたら』が重版したら
音楽家・坂本龍一さんは、かつてこんな言葉を残しています。
ホモ・サピエンスという種はたかだか二〇万年ぐらいしか経っていない、種としては幼稚なものだと思うんですよね。生物学的な時間で見れば、ついこの前まで狩猟採集をしていて、産業革命からはせいぜい二〇〇年くらいしか経っていません。僕は生物学は素人ですけれども、生物の種というのは平均一〇〇万年くらい生きるんじゃないかと思っていて、そうすると人類はまだほんの赤ん坊で知恵も浅い生き物なんですよね。
『音楽と生命』(著:坂本龍一・福岡