もしもレジに並んでる途中で前の人がおならをしたら
最近は基本ずっと家にいます。
とはいえ5日に1回くらい、スーパーへ買い出しに行きます。
行くのはきまって夜ですが。
でも、今日は15時過ぎに行ってみたんです。
「昼のスーパーどんな感じだろう」と思って。
そしたら、混んでました。(当たり前)
夜より気持ちにぎやかで。
春休みだからか子供も多くて。
それ以外に特に目新しいことはなく、食材やらトイレットペーパーやら食器用洗剤やらをカゴに入れてレジに行こうとしたのですが、どのレジも大行列。
夜だと並んだとしても1〜2組待ちなんですけどね。
仕方ないので8組ぐらいいる行列に並んだのですが。
並んでる時ってやることないじゃないですか。
右に離乳食の棚があったので「最近ってこんな離乳食のフリーズドライがあるんだぁ」とか思いながら一通り見るんですけど、すぐ飽きちゃうんですよね。
で、ふと視線を前に戻したら目の前に並んでる人がおじいさんだったんです。
後ろ姿で推測するとたぶん70代くらいの。
それは別にいいとして、ズボンが
こういう感じでわりとダボダボだったんです。
それもまあ別にいいとして。
じゃあ私の後ろに並んでる人はどんな人なんだろうと思って、伸びをするような体をひねるようなポーズでさりげなく後ろを見たら、幼稚園生くらいの女の子とお母さんだったんです。
で、また視線を前に戻したんですが。
ここでやることがなくなったんですが。
あれ?って。
あれあれ?って。
ちょっとまってあれあれあれ?って。
おならのにおいだがしてきたんです。
前方からほんのりとただよってきてるんです。
私の中では容疑者は一択なんですが。
なにはともあれこちらは川下なわけで。
においは前から後ろに流れているわけで。
このままだと後ろの親子にこのにおいが届くわけで。
「おなら私じゃないです」
なんて言えないし。
もちろんおじいさんがした確証もないし。
ただこのにおいは完全におならだし。
・・・という感じで今年一番無駄にテンパってたのですが。
そのとき急にいま作ってる本のことを思い出したんです。
5月発売予定で人体の基本を紹介する本を作っているのですが、その36ページで紹介してるんです、おならの成分のことを。
おならは、ほとんどが口から飲み込んだ空気でできていると。
腸内の悪玉菌が出すガスより、口から入った空気のほうが圧倒的に多いのだと。
そうだ。
おならはほとんど空気だ。
おならを吸う=空気を吸うのと変わらないのだ。
だからいま私がぜんぶ吸ってしまえば・・・
いやでも正気に戻れ。
おならだぞ。
他人が放ったおならだぞ。
でもこのままだと後ろの親子に・・・
しかも列が前に進めば確実に後ろの親子に・・・
私はこのにおいから後ろの親子を守りたい。
いや。
本当に守りたいのは後ろの親子じゃない。
私の自尊心。
とにかく早くしないと。
いやでもなんで私が!
でもにおいはどんどん流れていく。
でも、でも、でも!
私はもう一度前を向き、
おじいさんのダボダボなズボンを見つめ、
周りに気づかれないよう、
さりげなく静かに、
大きく息を・・・
吹きました。
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