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「WHY」 静寂の福音に導かれて・・・
From エスポア島
To ここに 辿り着く前の俺自身へ・・
赤土の泥にまみれていた
「名も無き村」で音無き福音を静寂から
ギフトされ目覚めを得た俺。
金銭面や 名誉での再起を求めて 日本を飛び出したはずたったのだが・・
今一度 あの福音を この海岸にて
味わい直してみようか?
シンガポール・チャンギ空港 200×年。
この大きなハブ空港は、まるで小規模な国際都市のようだ。
大きな荷物を抱えてヴァカンスに向かうであろうヨーロッパ系の家族。
それとは対照的に、全く笑顔無くとてもメカニカルな所作で大型家電製品を
母国での販売の為に、何台ものカートに積めるだけ積み重ねてゲートに向かうインド系の集団。
終始携帯電話で商談なのか?痴話喧嘩なのか?全く理解できないが
しかし迫力だけは確実に周
心機一転の場所とは・・・・
数日間の間に、ご機嫌伺い程度のメール返信を何本か貰っていたが、
手応えを感じる場所は見つからず仕舞いで無益な日々を過ごしていた。
大きなため息と共に 「はなっから 無茶だわな」と、
自分自身を嘲る様に呟いていた一週間後の昼下がり、
全く予想外なオファーメールをインドから受信した。
確かに、自分で名刺を元に一斉メールを送ったのだが
インドには商談では無く、旅行で出向いただけだったので
心機一転の場所とは・・・・
モニターには30歳を過ぎた位の薄い口ひげを蓄えた青年を映っていた。
元来良く似た顔をしている、インド・中近東系の顔だった。
向こうが、中・韓・日本国の人間の顔をしっかり見分けられないのと同等
モニターに映し出されている顔から、自分の記憶の糸を手繰り寄せることが出来なかった。
抑揚が激しく、発音に関してアクセントの癖は強いお世辞にも上手な部類の英語ではないのだが、
喰らいついた獲物は絶対に
村という名のキャンプ場
「MR・進道、もう直ぐ到着しますよ。」
山陰から神々しい朝陽が差し込む中、イマノワが起こしてくれた。
寝ぼけ眼にも、その神々しさは尋常ならざる美しさで「祝祭の陽光」・・とでも言えば良いのか?イマノワに掛ける言葉も見るからない間々呆けているだけが精一杯の俺だった。
木々が深く成りだした山道にて、移動は徒歩へと変わり
木々が光を遮る野良道を2時間ほど掛けて歩き続け息が上がりかけた頃