フォードやGMもハマった3つの危険信号『大失敗原因』とは?
大手自動車メーカーのフォードやGMも、1度の成功体験に縛られて自分を変えられなくなる『大失敗原因』を経験しています。
『大失敗原因』とは「①過去と現在を必然と思い込むこと」、「②結果に目がくらむこと」、「③自分や自社に甘いこと」の3つを指します。
今回は、大企業フォードやGMもハマった『大失敗原因』について紹介していきます。
大失敗原因とは?
Yahoo!研究所やマイクロソフト研究所で実証実験・分析をしていた社会学者ダンカン・ワッツは、大手企業であっても、個人であっても3つの失敗要因が重なると大失敗してしまうことを知りました。
『大失敗原因』とは「①過去と現在を必然と思い込むこと」、「②結果に目がくらむこと」、「③自分や自社に甘いこと」の3つを指します。
では、3つの失敗の特徴について紹介していきます。
「①過去と現在を必然と思い込むこと」
ヒトは過去と現在のつながりを必然だと思い込む生き物です。
自分の選んだ道に間違いはなかったという「後付けバイアス」が働き、良い解釈でモノゴトを考えてしまいます。
「②結果に目がくらむこと」
結果に目がくらむとは、自分の過去の成功に縛られることを指します。
見た目が良いと自然と他の成績も良く見えるようになる「ハロー効果」が働きます。
「③自分や自社に甘いこと」
自分や自社に甘いとは、目のくらみ方が盛大になることを指します。
自分の帰属する集団について甘くなってしまう効果を「自己奉仕バイアス」と呼び、失敗のもとになります。
大失敗を回避するには?
ワッツは大失敗をどうすれば回避できるのかを考え『大失敗原因』を逆から見ることにしてみました。
「①過去と現在を必然と思い込むこと」
⇒過去(成功)から学ばないこと
「②結果に目がくらむこと」
⇒結果(成功)だけで見ない
「③自分や自社に甘いこと」
⇒自分で自分を評価しないこと
ワッツは、自分自身に甘い人の反省には意味がなく、過去の成功は偶然なので学ぶ価値がないと言い切りました。
これからの大失敗を回避するためには、「常に努力すること」と「未来ではなく現在に対応する」という戦略を提唱しました。
大手自動車メーカーのフォードやGMの失敗
フォードは、自動車を自社工場で安く制作して大衆向けに提供し、市場開拓に大成功したメーカーでした。
しかし、フォードの自社工場は1つの型式に特化したライン工場を作っていたため、新型車用に工場のラインを切り替えることができないという大失敗をしてしまいます。
GM(ゼネラルモーターズ)は、自動車の部品を自社で調達することなく、外部のパーツ会社から優れた技術を集めて良い車を作っていました。
しかし、各パーツメーカーとの交渉が複雑になり、1つの商品を作り出すのにケンカばかりするようになってしまいました。
両社ともに、成功をつかんだ経験をわすれることができなかったことで、「常に努力すること」と「未来ではなく現在に対応する」トヨタやホンダに負けるようになってしまったのです。
最後に
今回は、大企業フォードやGMもハマった『大失敗原因』について紹介しました。
Yahoo!研究所やマイクロソフト研究所で実証実験・分析をしていた社会学者ダンカン・ワッツは、大手企業であっても、個人であっても3つの失敗要因が重なると大失敗してしまうことを知り『大失敗原因』を発表しました。
『大失敗原因』とは「①過去と現在を必然と思い込むこと」、「②結果に目がくらむこと」、「③自分や自社に甘いこと」の3つを指します。
大手自動車メーカーのフォードやGMも、1度の成功体験に縛られて自分を変えられなくなる『大失敗原因』のせいでトヨタやホンダに負けることになりました。
ワッツは、自分自身に甘い人の反省には意味がなく、過去の成功は偶然なので学ぶ価値がないと言い切りました。
これからの大失敗を回避するためには、「常に努力すること」と「未来ではなく現在に対応する」という戦略をとることが重要なのですね。