経営に『戦略』を初めて取り入れ朝礼で企業理念を唱える文化をつくったチェスター・バーナード
チェスター・バーナードは、軍事用語である『戦略/strategy』を初めて経営に取り入れた人物です。
バーナードは、1929年の世界恐慌で倒産しかけた企業に向けて、「組織に共通の目標を与えるのは経営者の役割だ」と伝え、経営戦略の重要性を発表しました。
今回は、経営に『戦略』を初めて取り入れ、朝礼で企業理念を唱えるもとをつくったチェスター・バーナードについて紹介していきます。
チェスター・バーナード
チェスター・バーナードは、1927年からベル子会社の社長を20年間務め『経営者の役割』という本を出版しました。
チェスターは、世界恐慌で苦しむ企業を分析して外部環境を言い訳にすることを嫌いました。
さらに世界恐慌などの外部環境の変化をのりきるために企業は、単なる組織の集まりではなく、システムとして動かさなければならないと3つの戦略を発表しました。
3つの経営戦略
チェスターは、経営者に向けて「自らが目的をつくらなければいけないこと、目的を実現するためには作戦を考えて連絡を密にして士気を高めるようにすること」を勧めました。
◆3つの経営戦略
①共通の目的(経営戦略)
②貢献意欲
③コミュニケーション
当時、組織に共通の目的をつくり、経営者が与えることが役割という考え方は斬新でした。
現代の企業が、企業理念を朝礼などで従業員に落とし込むのは、チェスターの「経営者の役割」がもとになっているのです。
成功する秘訣は経営者が外部環境に対応できること
1930年代は、世界恐慌やブロック経済など外部環境が変化した影響で多くの企業が倒産しました。
自動車メーカーフォードは、T型フォードに特化した単一経営だけをしていたので、車が売れなくなって売り上げは落ちました。
ライバルメーカーのゼネラル・モーターズは、他ブランド化戦略や自動車ローンビジネスなど多くの事業をつくっていたので売り上げは下がりませんでした。
同じ外部環境の変化があっても、経営者の方針の違いが企業の運命を変えたのです。
最後に
今回は、経営に『戦略』を初めて取り入れ、朝礼で企業理念を唱えるもとをつくったチェスター・バーナードについて紹介しました。
チェスター・バーナードは、軍事用語である『戦略/strategy』を初めて経営に取り入れた人物で、1929年の世界恐慌で倒産しかけた企業に向け「組織に共通の目標(経営戦略)を与えるのは経営者の役割だ」と伝え、経営戦略の重要性を発表しました。
チェスターは、世界恐慌などの外部環境の変化をのりきるために企業は、「単なる組織の集まりではなく、システムとして動かさなければならない」と①共通の目的(経営戦略)・②貢献意欲・③コミュニケーションの3つの戦略をとることを勧めました。
また、多くの企業が企業理念を朝礼などで従業員に落とし込むのは、チェスターの「経営者の役割」がもとになっていました。
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