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ASD長男が受けた田中ビネー知能検査V〜どんな検査?結果から見えたもの〜




【心理士さんとの初対面】

医師の診察と並行して、心理士さんからのサポートも受けることになり、ASDの診断を受けたその日、私たちは心理士さんの部屋に案内されました。

初回のセッションでは、心理士さんと長男がテーブルを挟んで向かい合い、玩具を使いながら検査をしている様子でした。その間、私は少し離れたところで問診票を記入していたため、詳しい様子は見れませんでしたが、セッションは1時間弱で終わりました。
長男は私から離れることに対してもスムーズで、遊び感覚で嫌がらずに取り組んでいました。
しかし、最後の方になると少し飽きたのか、手遊びを始めていましたが、なんとかやりきることができました。後で知ったのですが、この検査は「田中ビネー知能検査V」というものでした。


その日は知能検査のほかに、私への聞き取りや、今後のサポートについてのお話もありました。
知能指数そのものについては詳しく教えていただけませんでしたが、長男の特性や課題について、いくつか助言をいただきました。

     ↓  ↓  ↓

選択的注意力:注意が散りやすく、作業中も他のことに気が向いたり、途中でぼーっとしてしまうことがある。

興味の偏り:興味のある分野には豊富な知識を持っていて語彙力もあるが、一般的なルールや常識に対する理解には偏りがある。

図形認識の苦手さ:イラストと同じ模型を積み木で作るのが苦手で、図や文字の形を捉えるのが難しい。

情報処理の工夫:一度に多くの情報を処理するのが難しいため、作業をするときには一つのことができたら次の指示を出すようにすると良い。

心理士さんは冷静で淡々とした男性でしたが、最後に長男の頭を優しく撫でて、
「〇〇くん、よく頑張ったね。またおじちゃんのところに来てね」
と声をかけてくださり、その優しさに心が温まりました。


この日を通じて、専門家の視点からのアドバイスを得ることで、少しずつサポートの方向性が見えてきたように感じました。



【田中ビネー知能検査Vの概要】


田中ビネー知能検査Vの概要を以下にまとめました。

対象年齢:2歳から成人まで幅広

特徴:
・知能(IQ)を全体的に測定し、知的発達の全体像を把握しやすい。
・言語理解や推論力など、多様な知能要素を評価。


メリット

・年齢に応じた問題設定のため、幼児から高齢者まで一貫して使用可能。
・長年使われてきたため信頼性が高く、発達の遅れを早期に把握しやすい。
・幅広い年齢層に対応しており、長期的な発達の追跡が可能。

デメリット
・日本独自の検査であるため、国際的な比較には不向き。
・言語を多用するため、言葉が得意でない子どもには不利になることも。
・広範囲の能力を測るため、特定の知能分野に特化した情報は得にくい。



【見た目は遊び、実は知能検査!子どもが評価される能力とは】


知能検査と言っても、子どもがただおもちゃで遊んでいるように見えるのに、それで知能を測定できるなんて不思議だと感じました。
このことを療育の先生に話すと、それぞれの道具を使って以下のような能力を評価するのだと教えてもらいました。


1. 絵カードや写真

動物や日常のシーンが描かれたカードを使い、名前を当てたり、ストーリーを理解させる問題で言語理解力や記憶力、視覚的理解力、論理的思考、社会的状況の把握力を評価します。


2. 図形ブロック

見本を見ながら同じように図形を組み立てることで、空間認識力、視覚処理能力、模倣力、手先の操作力、注意力、問題解決力が評価されます。


3. 鉛筆やクレヨン

図形を描いたり線でつないだりする課題を通して、手先の巧緻性(細かい動き)、視覚運動協調、指示理解、注意力、図形の把握能力を確認します。


4. 簡単な玩具

小さな人形や積み木などを使って、遊びながら認知力、集中力、問題解決力、創造力、社会性、コミュニケーションスキル、探索行動や好奇心を観察します。長男は恐竜のおもちゃやトミカを使ってました。



【知能検査と療育の共通点:認知スキルを高めるプログラム】


田中ビネー知能検査Vで使用される道具を用いたタスクには、長男が通っている個別療育プログラムと多くの共通点があります。

検査では、注意力や記憶力、空間認識、問題解決能力など、さまざまな認知スキルが評価されます。
一方、療育ではこれらのスキルを強化するため、検査と似たようなタスクや遊びを取り入れています。


つまり、療育で実施している個別プログラムを継続することで、こうした認知スキルの向上が期待でき、ひいては知能のアップにもつながるのだと思います。
さらに、子どもが楽しみながら課題に取り組めるよう工夫されている点がとても素晴らしいと感じました。

療育の先生方が子どもたちの「できた!」という自信や、挑戦する楽しさを引き出すようサポートしてくれているおかげで、長男も少しずつ成長しているのを実感しています。



終わりに🍀
ご覧いただきありがとうございます😊
今回は、長男4歳のときに受けた田中ビネー知能検査Vについて詳しくお話しました。
これからも、ASDの長男との日常や、HSPである私自身の気づきを通して学んだことなどを記事にしていきます。
同じような境遇の方や、少しでも悩んでいる方にとって、参考になる情報をお届けできれば嬉しいです。
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引き続きご覧いただけると幸いです😊🍀






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