我が子が発達障がいであることを受け入れられない心理
【同じASD児をもつママ友との話から】
長男が赤ちゃんのときに通っていた子育て支援センターで、何度かお話ししたことのあるお母さんと、何年かぶりに長男が通っている療育で再会しました。
そのお子さんもASDの診断を受け、いくつかの事業所を見学した末に、偶然にも長男と同じ療育先を選んだそうです。
久しぶりの再会がまさか療育先とは驚きましたが、お互いに子供がASDと診断されるまでの経緯や、そのときの気持ちについて話が弾みました。
そのママ友がこんな話をしてくれました。
「同じ幼稚園の子で、明らかに行動が独特で、こだわりが強くて、時に暴力的で、幼稚園で浮いてしまっている子がいるんだけど、その子のお母さんは『うちの子ヤンチャだから〜』の一言で片付けて、ASDやADHDの特性がありそうなのに、サポートを受けようとしないんだよね。
自分の子どもが発達に特性があることを受け入れられない親って結構いるけど、それって子どもが必要な時期に必要なサポートを受けられなくて、かわいそうだよね。」
確かに、自分の子が発達障がいかもしれないという事実を考えたくない、受け入れたくない気持ちはよくわかります。
けれど私は、困りごとをそのままにしておくことの方が不安でした。
だから、医師の診断を受け入れ、療育でサポートを受けられるようになり、私自身の気持ちもだいぶ安定してきました。
【自分の子どもがASDであることを受け入れる難しさ】
では、なぜ自分の子どもがASDであることを受け入れるのが難しいのでしょうか。心理学的な観点から、いくつかの要因を考えてみました。
1.期待と現実のギャップ
子供が生まれたとき、多くの親は将来への期待や夢を抱きます。
しかし、ASDの診断は、その期待と現実のギャップを突きつけるものであり、親にとってショックや悲しみを引き起こすことがあります。
2.自責感や罪悪感
子供の発達に問題があると、自分の育て方や遺伝について自分を責める親もいます。
「私のせいで子供がこうなってしまったのではないか」といった自責感や罪悪感が、ASDの受け入れを難しくする要因となります。
私も、「妊娠中に何か悪いことをしたかな」「添加物の多い食事を取りすぎたかな」と、過去を遡って考え込んでしまいました。
3.社会的な偏見と将来への不安
ASDに対する社会的な偏見や誤解も、受け入れを困難にします。
周囲の反応や、将来の生活、教育、就職に対する不安が大きくなり、「このままでは子供は幸せに生きられるのか?」と心配する親も多いでしょう。
私も長男がASDであることを、幼稚園の先生や信頼できるママ友以外には話していません。
「ASD」というフィルターで息子を見てほしくない、という気持ちがあります。
4.情報不足や混乱
ASDについて十分な知識がないと、親は混乱しやすく、どう対応すればいいのか分からないため、不安が募ります。
診断直後は不安からインターネットで調べ過ぎて、情報が多すぎて何を信じれば良いのかわからなくなることもあります。
「自閉症」という言葉の持つイメージはまだまだ誤解が多く、強い不安を感じさせるものです。
5.社会的プレッシャー
他の子供と比較することで感じるプレッシャーもあります。
特に、他の親との関係や「普通」とは異なる発達を示すことに対する世間体のプレッシャーが強い場合、ASDを受け入れるのが難しくなることがあります。
【時間とともに変わる感情】
これらの感情は、時間とともに変わっていくことが多いです。
私も、診断を受けた直後はショックで受け止めきれずにいましたが、ASDについて理解を深めることで、少しずつ受け入れられるようになりました。
また、療育の先生や、同じ経験を持つママとの交流も大きな支えになっています。
もし、自分の子どもの発達に不安を感じているけれど、向き合うのが怖いというママがいたら、まずは自分の心の内を深掘りしてみてください。
そして、発達障がいという診断名に囚われることなく、困りごとがあれば社会資源を利用してみましょう。
ASDやADHDといった診断名は、あくまでラベルに過ぎません。
そのラベルを使ってサポートを受けられるなら利用すれば良いし、必要がなくなればそのラベルを外せば良いだけのこと。
そう割り切れば、気持ちが少し楽になるかもしれません。
終わりに🍀
最後までお読みいただき、ありがとうございました。これからも、ASDの長男との日常や、HSPである私自身の気づきを通して学んだことを記事にしていきます。同じような境遇の方や、少しでも悩んでいる方にとって、参考になる情報をお届けできれば嬉しいです。スキとフォローをありがとうございます。とても励みになります。引き続きご覧いただけると幸いです😊🍀