殺してやる 八つ裂きにしてやる お前をこま切れに刻んで食らってやる お前に名前をつけてやる 名前がない、そのせいで実態がないお前に 名前をつけて、その名前の入った名札を首に引っかけ そしてそのまま、首を切り落としてやる 休日に必ず買い出しに行く、お気に入りのスーパーがある。 裏に住宅街が控える場所にこぢんまりと建ってるその店は、お昼時以外は人もまばら。近所のおばさん方が陳列棚の中で世間話してたり、レジ奥の休憩スペースには地域の防災情報なんかが掲載されたコミニケボ
散歩をしているうちに、気づいてしまった。 もう、輝いていたあのころには、戻れないんだなって。 人にはそれぞれ、自分が戻りたいと思う時代があると思う。 僕の場合は大学時代。独り暮らしで初めて住んだ街中。 人の行きかわない田舎から出てきた人間には、沢山の人たちの生活の営みを歩いているだけで感じられることが嬉しかった。 路地裏の本屋さんで漫画を買う小学生、スーパーの前で話をするおばあ様方、家路につくサラリーマン、その横をすり抜けるピザーラの配達バイク。 生活の息吹を肌で感じること
告白します 俺ね、頭頂部がね、薄くなってきたのよ。 いや、聞いて？ 予兆はここ6年くらいあったの。 最初は６年前、母方の叔父さんの頭頂部が見事に禿げ上がったときから。 そのころの叔父さんは、それまでやってた小売店から大手コンビニチェーンのFC店に業態変更するってことで毎日睡眠時間削って仕事しててさ。 そのせいもあって、みるみる頭頂部が伐採されてったわけ。 そのころかな、奥さんから「ハゲって母親の血筋が影響するらしいよ」って教えてもらって。 で、よくよく考えると母方の祖父ち
俺、本読むのが好きなんだけどね で、本読むたびに思うことがあってさ 本好きって、本読むときの音環境の好みで二つの派閥に分かれると思うのね 一つは、出来る限り無音に近い状態じゃないと集中出来ない人 もう一つは、うるさい場所でも平気で読める人ね 前者の人は、昔だったら耳栓したり今だったらノイキャン付きのイヤホン付けたりして読む 後者は音楽流しながら読んだり、喫茶店みたいな環境音がうるさい場所でも読んだりする ちなみに俺は割と後者よりの人で、家では環境BGM流したり外出先では混雑
休日の買いだしはきまって僕の仕事なのね。 1週間分の食料品とお昼のお惣菜、それとアイス。 お昼はスパゲッティだからパスタソースも買わないといけない。 あと今度の連休のときに作る手巻き寿司のための冷凍ネギトロに冷凍鰹も そういやモナ王のクランキー味出てたからあれ二人分買っていこ～ なんてこと考えながらスーパーの棚を巡る。 子どものころは爺ちゃん婆ちゃんの付き添いで行くスーパーなんて退屈でしょうがなかったけど、なんだかんだこの歳になると好きになってくるね。 そうだ。せっかくだし
昨日のね、続きなんだけどね 奥さんとお寿司屋さん行ってさ、食べてたの 最初はハマチとネギトロ軍艦頼んでね、ワクワクしながら待ってると 目の前を、表面が乾ききっちゃったアナゴが流れてくのよ 多分、誰も取らないから延々レーンの上を回り続けてるんだと思うのね 俺ね、そういう誰も取らないお寿司の皿見付けると、どうしても取らずにいられなくなるのよ なんか、この寿司ネタの行きつく先を想像できちゃうというか 「あぁー この皿、このままあと何周かしたら店員さんが廃棄しちゃうんだろうな
月に一度、奥さんと一緒に近所の回転すしチェーンのお店に行くの そこのお店は隣にTSUTAYAがあって、お昼を食べたらそのままTSUTAYAで本を買って帰るっていうのが毎月定番のコースになってる 僕はこの回転すしからの本屋さんの流れがとっても好きなのね 小さいころよく連れていってもらってた地域のお寿司屋さんが、そのころにしては珍しいチェーン店じゃない回転すしで、しかもお寿司を運ぶレーンがベルトコンベアじゃなくて鉄道模型のレールになってる変わった店だったのよ だから大将に
ストレス解消法って人によってマチマチよな 漫画を大量に買うって人もいればパチンコ打つ人、スポーツで発散する人 人の数と同じくらいたくさんあるね 挙げてくのもめんどくなるくらいよね でも、いざ自分がイライラしてきたときに、自分に一番ハマるやり方が見付かってないと、これがすごい困るね 喫茶店でコーヒー飲んでもピンとこない 散歩してみても、普段ならすっきりするのにやっぱりモヤモヤしたまま ゲームも、そりゃやってる最中は良いけど、やめた途端に悶々とした気持ちと向き合わないといけな
休日の朝くらいたっぷり寝て、そんで昼前に起きる！！みたいなこと、僕には出来ないのね ここ数年の労働環境のおかげか、5時間寝ると必ず目が覚める。 なんで寝れるだけ寝れる幸せを夢みつつ、やっぱり朝の６時には起きちゃう そうやって起きちゃったときは、コーヒー飲みながら今の長座布団で横になる そうして目を閉じて、窓の外から聞こえてくる音をボーーッと観察すんの。 したらね、普段思い出せないことが色々と思い出せるのね ｼﾞｬﾘｼﾞｬﾘｼﾞｬﾘｨ､ｷﾞﾘｷﾞﾘﾘ アパートの前の砂利道
会社に、自家用車の洗車が趣味だという後輩がいるんだけどね。 その後輩がこの前言ってたのよ 「洗車コーティングが終わったあとの自分の車に水をかけると、その水が車のボディの表面を滑るように下に流れてくんすよ」 「その様子がすっごい……」 「……エロいんすよね……」 なんてね ……はぁ、さいですか……… 僕にはそのリビドーはよく分からんな…… と内心で思いつつ、その後輩が水筒の水を必死に自家用車にかけながら 「これ！！この水の流れ方がエロいんすよ！！！」 とまくし立てるの
今日はね、5連勤の最終日だったのね いや、さすがに疲れたね タイムカード押して、社屋を出て駐車場まで歩くこの５分間の道のり これが普段よりもより一層長～～く感じるのがその証拠よ 真っすぐ歩くのもおぼつかないから、歩き方も少々蛇行運転気味 「自分、疲れてるなー……」ってこっそりつぶやく 周りに人はなし 「一日の寒暖差がやばくて、多分そのせいだな…」 独り言が止まらない でも大丈夫 夕方のそよ風にしゃべり声もかき消される そのくらい小さい声でぼやく 菜の花が風になびく
『これって私だけ！？』って思うこと、みんな何かしら一つはあると思う。 僕も最近、『これって僕だけ！？』ってモヤモヤしたことがあったので、忘れないうちにここに残しておくことにする。 仕事から帰ってきたらまず、シャワーで汗を流す。 そうしてさっぱりしてから、二人一緒に夕飯を食べるのがうちの夕飯の流れなんだけど。 そうやっていつも通りにシャワー使ってるとたまに……いや、頻繁に起こる現象があって。 それは 『頭からお湯をかぶってると、懐かしい感覚と一緒に普段思い出せない子どものこ
本を買ってそのまま置いておくのを積み読って言う ぼくも積み読大好き 本が増えてって居間の床に徐々に浸透していくのってゾクゾクしちゃうよね さすがにもうやめないと、とは思ってもやめられない 不死の病ね 頭では今ある本を読んだほうがいいのにまた買って積み読が増える なんでなんだろか？ 今日は朝からずっとそれを考えてたんだけど さっき仕事の休憩時間に車で読書してたら不意に分かったことがある 読んでたのは、10日前に最寄駅そばのジュンク堂で見つけた本 表紙の感じと冒頭
疲れてくるとジャンクな食べ物を食べたくなるのね 特に仕事が忙しくなってくると無性に食べたくなるのがカップ麺 仕事の合間の昼休憩にお弁当だけじゃ足りなくて必ずコンビニで買っちゃう 今日もお昼に寄ったファミマでプライベートブランドのちょっと休めのカップ麺買ったの とんこつ味ね 備え付けのポットでお湯入れて、汁物感覚でお弁当と一緒に食べてたんだけど、食べ終わった途端に急激な眠気が襲ってきて気絶するように寝ちゃった 気付いたら40分くらい寝てたんだけど、起きたら下半身がものす
一撃で好きになってしまう漫画に、たまぁ～～に出会うね ページをめくる手が加速度的に早くなるような漫画、 読み進めるほどに自然と笑ってしまうような漫画、 今日読んだ漫画がそういう漫画で、すごい嬉しかった のだけど、これを誰かにお勧めしたい！！という気持ちにならないんね 漫画によっては、読んだはしから友達にLINEでお勧めしちゃうようなものもあるのに、反対に誰にも好きだってことを教えたくない漫画もある それは、その漫画が描きたいテーマが自分のやりたいこと・自分が大事にしたい
「今ハワイに行くならねぇ、自炊は必要だよね～～」 「物価高で外食するのもお金かかりますからね」 自家用車のタイヤ交換のために戻ってきた実家で朝食を食べながら、テレビの情報番組を眺めていた。巷はゴールデンウィークの後半戦初日、成田空港も出国ラッシュで大賑わいらしい。 今年９４歳になった婆ちゃんがソファに座りながら家族連れのインタビュー映像をジーっと見てる。 親父は別のソファで大きないびきをたてながら寝ている。 いびきがデカいのは昔からだけど、いい加減睡眠外来にでも通ってもらい
