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告白します

俺ね、頭頂部がね、薄くなってきたのよ。

いや、聞いて?
予兆はここ6年くらいあったの。
最初は6年前、母方の叔父さんの頭頂部が見事に禿げ上がったときから。
そのころの叔父さんは、それまでやってた小売店から大手コンビニチェーンのFC店に業態変更するってことで毎日睡眠時間削って仕事しててさ。
そのせいもあって、みるみる頭頂部が伐採されてったわけ。
そのころかな、奥さんから「ハゲって母親の血筋が影響するらしいよ」って教えてもらって。
で、よくよく考えると母方の祖父ちゃんも叔父さんも二人とも天辺ハゲなのよ。
「まあ、あくまで傾向としてだから、みんながみんなそうなるわけじゃないからさ」
なんて言ってごまかしてた。そのころはハゲの兆候もなかったし。

そっから3年くらい経ってね。ある夏の暑い日にハッと気づいたの。
顔の汗をぬぐってるときに
「あれ?昔よりも髪の毛が鬱陶しくなくなったな」
なんてね。
それまでの夏は、伸びた髪が汗のせいで顔面にへばりついて大変だったのに、今年はあんまり感じないな……
「いや~、今までより夏場が快適ですわ~」って言い張ってて。

その1年後、会社で同僚から
「あれ?髪薄くなった?」

ゲボ出そうになったよね。
ついに来ちゃったかぁ……みたいなね。

そっから1年ごとに段階的に髪の伸びるスピードが遅くなり、反比例するように毛量が少なくなり。

そして今年よ。
ハッキリと出たね、分け目に。
もう分け目だって言い訳出来ない。

『ハゲ』なのよ、『ハゲ』


逃れられないの。受け入れるしかないのよ。


でも、意識した瞬間、鏡みるたびに頭頂部の確認しちゃうね。
「うわー、河童の皿みたいなの、前より広がってるなぁ」的なね。
そうやって思い悩むから余計にストレスになっちゃったりね。


でもね、先月にね、決心したの。
「もうスキンヘッドにしよう!!」ってさ。

そう決心したら途端にハゲのことが気にならなくなったね。
「どうせこんな髪の毛、いつか全部剃り上げるんだから気にするだけ無駄だな」ってね。
だから今はさ、そんなに気にしてないって話よ。














ちなみに聞きたいんだけどさ



君の身長で俺見たときって、頭頂部のハゲてるところって見える?
気になったりする?


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