インド神話入門
インド神話の入門には、とても良い本です(^^)
複雑怪奇なインド神話を、やさしく、わかりやすく、教えてくれます。
本書は、あくまで入門編です。ある程度、知識がある方には、もの足りないでしょう。
けれども、初心者に限って言えば、五つ星の評価だと思います。
絵や写真が多いのも、いいですね(^^)
極彩色の神々の絵には、驚かれる方が多いでしょう。「わび、さび」の日本の神さまとは違うんですね。
インドの一般家庭では、本書にあるような、彩り豊かな神さまの絵が飾られているのが、普通らしいです。
インドは、多宗教国家です。主な宗教としては、ヒンドゥー教、イスラム教、ジャイナ教、シク教といったものがあります。これらの宗教の神話について、基本的なところを、押さえています。
ヒンドゥー教の元になった、古代のバラモン教についても、触れられています。
「これから、初めてインドに行く」方には、お勧めの本ですね(^^)
現地へ行く前に、本書にある程度の知識は、持っておいたほうがいいと思います。
以下に、本書の目次を書いておきますね。
序 大衆宗教画の成立
第一章 ヒンドゥー教とは何か
1)アーリア人の侵入以前/2)ヴェーダの時代/3)宗教改革の時代/
4)叙事詩とプラーナの時代/5)中世から現代へ
第二章ヒンドゥー教の神々
[1]ブラフマーと三神一体【トリムルティ】
[2]ヴィシュヌとその化身【アヴァターラ】
1)魚の化身/2)亀の化身/3)猪の化身/4)人獅子の化身/5)矮人の化身/
6)パラシュ・ラーマの化身/7)ラーマの化身/8)クリシュナの化身/
9)仏陀の化身/10)カルキの化身/11)ジャガンナータ/12)ガルダ鳥
[3]シヴァとリンガ崇拝
1)シヴァの結婚/2)ガンジス河の降下/3)三城征服者としてのシヴァ/
4)踊りの王としてのシヴァ/5)リンガ崇拝/6)ナンディン
[4]女神と性力信仰【シャクティズム】
1)ラクシュミー/2)サラスヴァティー/3)パールヴァティー/
4)ドゥルガーとカーリー/5)ガーヤトリー
[5]クリシュナの生涯
1)誕生/2)幼少時代/3)牛飼いクリシュナ/4)カンサ王の誅殺【ちゅうさつ】/
5)クリシュナの結婚と死
[6]ガネーシャ
[7]スカンダとムルガン
[8]南インドの神々
1)ミーナークシー女神/2)アイヤッパン
[9]スールヤと九曜
第三章 大叙事詩の世界
[1]『ラーマーヤナ』
1)少年編/2)アヨーディヤー編/3)森林編/4)キシュキンダー編/
5)美麗編/6)戦闘編/7)最終編
[2]『マハーバーラタ』
1)クル族の大戦争の物語/2)バガヴァット・ギーター/
3)サーヴィトリーの物語/4)リシュヤシュリンガの物語
第四章 その他の諸宗教
[1]ジャイナ教
[2]シク教
[3]イスラム教とキリスト教
[4]新仏教
コラム 聖仙
アスラ
天部
カースト制度
あとがき