弟切千隼
弟切千隼が読んだ本のレビューを集めてあります。ジャンルはばらばらですが、動植物関係と、神話・民話・伝説関係が多いです。
ヨーロッパの自然や文化に関する本のレビュー集です。すべて、私、弟切千隼が読んで書いたものです。
動物に関する本のレビューを集めてあります。哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類という脊椎動物から、昆虫を含む節足動物、貝類などの軟体動物、ミミズなどの環形動物といった無脊椎動物まで、取り上げています。
題名のとおり、植物に関する本のレビューを集めてあります。すべて、私、弟切千隼が読んで書いたものです。
神話、民話、伝説など、古来の口承文芸に関する本のレビューをまとめてあります。日本に限らず、世界各国のものです。
きのこ 初心者向けの「きのこ図鑑」です。 日本に自生するキノコが、約220種、載っています。 初心者なら、「約220種! 多い」と思うでしょう。 けれども、ある程度、きのこに詳しい方なら、「たった220種?」と思うはずです。日本には、何千種ものキノコがありますから。 初心者の場合、何でもかんでも詳しく載っている図鑑は、オーバースペックです。 詳しすぎて、使いきれません。 本書くらいで、ちょうどいいでしょう(^^) どのページにも、美しいカ
羊の博物誌 イギリスのヒツジについて、紹介した本です。 前半は、イギリスのヒツジの品種図鑑になっています。 後半は、羊毛に関する文化誌になっています。 ヒツジは、日本では、あまり馴染みのない家畜ですね。観光牧場で見るくらいです。 このために、日本語で、ヒツジの品種を紹介する資料は、驚くほど少ないです。 本書は、貴重なヒツジの品種図鑑です。 載っているのは、イギリスのヒツジの品種―しかも、その一部―だけですが、それだけでも、「こんなに多様なのか!
森と芸術 森、というものは、ヨーロッパの芸術の中で、どのように扱われてきたのでしょうか? それについて、書かれた本です。 風景画として、リアルな森が描かれることもあります。 しかし、そういう作品は、非常に少ないです。 リアルなように見えても、ほとんどの場合、作り手の作為が、強く入っています。 人は、芸術の森に、リアルな森以外の何かを投影することが、とても多いのです。 ある時は、この世の楽園、理想郷としての森。 ある時は、暗く、恐ろしいもの
ブルターニュ幻想集―フランス民話 フランスの中でも、独特の文化を持つ地域、ブルターニュの民話を集めた本です。 ブルターニュは、昔は、フランスとは別の国でした。 フランスの一部となった現在も、パリなどのフランス文化の中心とは、距離を置いたところがあります。本書の民話を読んでいると、それをひしひしと感じます。 『幻想集』というだけあって、幻想的な話が多いです。悪魔や、妖精や、幽霊などが、よく登場します。 かつてブルターニュの海に沈んだという伝説の都市、イス
悲しい魔女―インドネシアの物語 (ちくま少年図書館 98 創造の部屋) インドネシアに伝わる民間伝承の物語を、紹介した本です。 これらの話は、人々の間で語られるものもありますし、インドネシアの伝統的な影絵劇や舞踊劇として、演じられるものもあります。 そういった物語を、日本人の私たちにもわかりやすいように、語り直したものが、掲載されています。 インドネシアの物語を、日本語で読めること自体が、珍しいですね。 しかも、本書は、全編、やさしい文章で書かれています
太陽の木の枝―ジプシーのむかしばなし ジプシーと呼ばれる、ヨーロッパの少数民族の民話を集めた本です。 本書では、ジプシーと呼ばれていますが、最近では、ロマ民族と呼ばれることが多いです。ジプシーという言葉には、差別的な響きがあるということで。 本書は、ポーランドのロマ民族に伝わる民話を、ポーランドのロマ民族学者、イェジー・フィツォフスキさんが、語り直したものです。ですから、フィツォフスキさんの「著」ではなくて、「再話」となっています。 全部で、二十編ほどの民
魔女物語 (群像社ライブラリー) 魔女や妖怪など、超常的なものをテーマにした短編小説集です。 とはいえ、おとぎ話に出てくるような魔女や妖怪が、そのまま登場する作品ではありません。現代風に解釈されています。 作者のテッフィさんは、ロシアで生まれ育った方です。ロシア革命をきっかけに、フランスへ亡命しました。本書に収められた作品は、フランス時代に書かれたそうです。 作品に登場する魔女、吸血鬼、ドモヴォイ(家の精)、ルサールカ(水の精)などは、みな、ロシアの伝統的
ユーカリの森に生きる―アボリジニの生活と神話から オーストラリアの先住民、アボリジニの文化や生活ぶりを、紹介した本です。 一九九四年に出た本です。二〇一四年現在からは、ちょうど二十年前ですね。でも、現代アボリジニについて、よく書かれた本だと思います(^^) そもそも、日本では、アボリジニに関する資料が、極めて少ないです。 その中にあって、本書は、貴重な資料です(^^) 冷静な筆致で、アボリジニの歴史や、暮らしぶりや、彼らの語る神話などが、紹介されています
イギリス民話集 イギリスの民話を、たくさん集めた本です。イギリス民話の決定版と言えます(^^) イギリスの民話を知りたいなら、まず、本書を読んでみるのがよいでしょう。 いかにも昔話らしい素朴なものから、現代の都市伝説にそっくりな話まで、あります。 「三匹の子豚」や、「ジャックと豆のつる」のように、日本でも、よく知られた話もあります。 怖い話、笑える話、不思議な話、ほのぼのする話など、多様な話を楽しむことができます(^^) 一話一話は短くて、すぐに読
恐竜 (動物大百科) 恐竜について、総合的に解説した本です。 図が多くて、理解を助けてくれます。ほぼ、全ページに、丁寧な図が付いています(^^) 恐竜の種類を羅列した、恐竜図鑑ではありません。前記のとおり、恐竜の解説書です。かなりの量の文章があります。文章を読み慣れていない方には、つらいでしょう。 そのかわり、読み通せば、恐竜について、基礎的なことは、だいたい、わかります(^^) ただし、本書には、「情報が古い」という難点があります。一九八八年の出版で
流れよわが涙、と警官は言った 著名なSF作家、フィリップ・K・ディックの代表作の一つです。 この方の作品は、好みが分かれると思います。本作も、そうです。絶賛する方と、「意味がわからない」という方とに、分かれるでしょう。 本作が発表されたのは、一九七四年です。二〇一四年現在から、ちょうど四十年前ですね。 SF小説とはいえ、これだけ昔の作品となると、世界観が古いです。 作中世界には、インターネットも、携帯電話もありません。テレビが、マスメディアの王座にありま
フランス妖精民話集 (現代教養文庫) フランスの民話を集めた本です。妖精などの超自然的存在が登場したり、魔法や奇跡が起こったりする話が、集められています。 一話一話が短いので、すぐに読めます。文章もやさしく、わかりやすいです。小学校高学年以上なら、読めるのではないでしょうか。 不思議な話や、怖い話が多いです。現代日本人から見ると、理不尽な話もあります。 そういう部分も含めて、ちょっと不気味だけれど、心に「何か」が残る気がします。 不思議さや怖さを味わ
学べる!頭骨図鑑 最近よく見かける、コンビニ本の一種です。 コンビニ本とはいえ、なかなか、内容は充実しています(^^) さまざまな動物の頭骨を集めて、解説した本です。鮮明な頭骨写真が、いっぱい載っています。 動物園などで、見慣れている動物でも、骨にしてみると、「こんなになってたの!?」と、驚くことは多いです。 よく知らない動物であれば、よけいに、勉強になりますね。 決して、堅苦しい内容ではありません。 コンビニ本らしく、気楽に読めるようになって
イギリス伝説紀行―巨人、魔女、妖精たち イギリスには、神秘的な伝説が、たくさんあります。 本書は、そういった伝説に関係する場所を、実際に訪ね歩いた紀行です。 大きく分けて、巨人伝説、アーサー王伝説、魔女伝説、異類婚伝説、伝承童謡とバラッド、の五章仕立てです。 日本人には、馴染みの薄い伝説が多いので、興味深いですね。現地の貴重な情報を得ることができます(^^) イギリスが好きな方、神秘的な伝説が好きな方、民俗学に興味がある方には、お勧めです。 もちろ
ニホンカワウソやーい! 高知のカワウソ読本 二〇一二年に、絶滅宣言が出されてしまった、ニホンカワウソに関する本です。 ニホンカワウソが、最後に生き残っていた、高知県と、愛媛県の情報が集められています。 本書が出た一九九七年は、まだ、公式に、絶滅宣言がされる前です。 このため、本書の情報は、やや古い(一九九〇年代のものである)ことを、念頭に置いて下さい。 本書を読むと、ニホンカワウソが、一九七〇年代までは、確実に、生きていたことがわかります。 もっと
イエティ ヒマラヤ最後の謎「雪男」の真実 ヒマラヤに棲むといわれる、謎の生物「イエティ」を追った本です。ヒマラヤの雪男とも呼ばれるものですね。 著者の根深さんは、生粋の山男です。一九七〇年代から、ヒマラヤに通い詰めているという方です。ヒマラヤの地形、気候、風俗などに精通しています。 イエティがいるといわれる、その現場を知り尽くしていることは、大変な強みです(^^) 根深さんは、その知識や、体力や、登山技術や、人脈を駆使して、イエティの正体に迫ってゆきます。