空欄
2013年に発行した詩集「0」(私家版)より数点ピックアップしました。
なぜだかわからないんだけど、今年は友達が10人くらいできた。とんでもない失業してろくでもない思い出できたけど、1時間以上いっしょに過ごせる友達が10人もできたら、何も失っていない気がする。いや、もう、どうでもいいかも! 危なかった。一生くだらないジジイに尽くすところだった。ジジイを捨てたおかげで空いた手に友達をつかんだのだ。そう思っておこう。 なんだか会う人会う人に「友達が多いね」と言われて、その度に「いや、多くはないですね」と一応否定していたのだけど、友達、もう少なくもな
今日は着物用の下着と足袋をひたすら洗濯して、干して、畳む仕事をした。すごく感謝してくれて、次からは直接アポをとってもいいかと聞かれた。派遣の仕事では初めてのことだったから、すごくうれしかった。派遣でいろんな仕事を、やったことのあることもないこともやるけれど、また来てねって言ってもらえることが増えてきた。昔は、こういうとき「忙しいの向いてないかもね」と言われていた。今にしてみれば、それでも配慮して言ってくれていたんだろうな。そういうのって時間が経たないとわからないね。 私は、
好きな画家さんが自分の写真を見て絵を描いてくれる という、奇跡すぎることが起きてしまったので、自慢させてほしい。 (※自慢の許可をいただいております) よく好きな画家のことを称賛して「この人の目で世界を見てみたい」とか言うけど、今、私 ウオノメさんの目で世界が見えるかも! と思った。そういう奇跡っぽさってやっぱり、視覚表現ならではかもなぁ。 黒のマッキーで描いているらしい。その手法の大胆さとこの繊細でキラキラしたタッチのギャップがすごい。こういう絵が描けたらなあという羨ま
スライムを凍らせて包丁でサクサク切っていく動画にハマる。ASMR動画に分類されるらしい。人の咀嚼音より断然いい。ゾワゾワする。百均で良さそうなスライムを見ると買ってしまうようになった。安上がりだし、確実に癒されるし。今は、スクイーズ というアイテムもあって、これはスライムっぽい感触のヌイグルミという感じ。自分でつくって売れたらいいのにな と一瞬 頭をよぎったけど、海外で流行っている手作りスクイーズは軒並み臭いらしい。臭いのは嫌だな。 次の仕事が始まる12月まで暇で、足元が浮
先日、母方の祖父のお見舞いに行った。祖父はボケている。ソフトに言うとボケているし、もっと深刻に書くならアルツハイマーという病名がついている。今回は、そっちの病気じゃなくて、内臓の方に異常があって手術をしたという。もう歳だから今夜にも峠がくるかもしれないらしい と母が言い、お見舞いに行くかと聞かれ、私のことをもう覚えていない祖父に会いに行った。 車で二時間かかる山道を通り過ぎながら、正直言って、覚えていない人が来ることが祖父にとって良いことなのかどうか とか、忘れられているこ
以前、つきあっていた人は金色のメガネをかけていた。すごく細い縁どりで、見たことないところにカーブがあって、クセのあるメガネが似合う人だなあ というのが第一印象だった。喋り方や仕草が上品なところに惹かれたのだが、間もなくして、かなり口が悪いことがわかった。 私の外見に関して、目やら輪郭やらについてあれこれと暴言を口にするので、ある日私もかえす刀で、「そんなクセの強いメガネかけてる人に言われたくない」「クセの強いメガネをかけている奴はキャラもクセが強い」と言った。そうしたら、し
コーヒーの木なのか、どこからかやってきた知らない草なのかわからなくて育てていた草が、雑草だった。 コーヒーの学校でもらったコーヒーチェリー(の中の種)が発端だった。「土にいれて水をやれば芽吹くよ!」と言われて、大切に東京から長野まで持ち帰り、大切に大切に鉢植えに埋めたもの(画像右)と、芽が出なくて不安になって、500円で買った苗がすくすく順調に育ってるもの(画像左)。最初はすごく似ていたのに。なんなんだおまえ。せめて名前だけでもわかりませんか。どうですか。…そろそろどうにか
軽井沢のシェア型書店「森の本屋」さんにて、今日から11月末日までのあいだ、棚のひとつをお借りして短歌の本を販売させていただきます🌳📚 どうぞよろしくお願いします! https://morinohonya.base.shop/
短歌の本を売らなきゃいけない。と思いつつ、なかなか文学フリマと通販以外のことをやる気が起きなくて、9月になってしまった。そこで、今流行りの(?)シェア型本屋でシェルフオーナーになることにした。したけど、こわいなー。売れるかな。入会金が地味に痛い。つくづく、つくることと売ることって、全然ちがう。どきどきしてきた。でもこれは、ワクワクするときのどきどきだから、なんとかやってみなくちゃと思う。ワクワクするときは、苦しいけど胸があたたかい。自分への強要と説得、その境目は、体が教えてく
音の飛んだピアノをあえて弾くときみたいな、なんの気負いもない朝を過ぎていく。新しい職場へは1時間近く車を運転しないと着かない。毎日、ひやひやする。事故を起こすんじゃないか。誰かを傷つけるんじゃないか。山道を運転しているときに視界が縦揺れして止まらなくなったときは焦った。(すぐに車を停車させて、塩飴を舐めたら治った)誰にも言わないけど、出勤が命がけ。その価値があると思っている程度には、今の仕事をしているときに私はただのお金引換券じゃなくて、私で、いさせてもらってて、楽しいけど。
文学フリマで売っていた短歌の本の販売受付を再開しています。どなたでもお気軽にどうぞ📮 https://iwamamukashi.base.shop/
ルーマニアの椅子を買った。背もたれがすごくかわいい木製の、古い椅子。ルーマニアってどこ? と思って調べたらヨーロッパだった。たぶん一生行かないところ。一生行くことのないところから来た椅子に、毎朝触れる。かわいい。大事にしたい。 前にいた会社の人たちに思い出したように会う。どうして辞めちゃったのかよくわかんない人を食事に誘ってくれた人に対しては、「どうして辞めちゃったの?」って聞かれたときに、ただただ事実を答えるのがこっちの誠意だと思う。だから、そうするんだけど、たまに怒りが
東京行って、コーヒーの授業一日受けて、泊まって、またコーヒー飲んで、家帰って、ZOOMでインドネシア語の授業受けて、また東京行って、コーヒーの店回って、泊まって、横浜に行って友人Aと会って、美術館行って、長野帰って、文学フリマの準備して、友人Bと文学フリマ東京に行って、東京からきた友人Cと長野観光して、また東京に行って…っていう、下手したら仕事してたときより忙しい毎日がひと段落した。まだ資格とったりしなくちゃいけないけど、そんなに新幹線ばっかり乗ってもいられない。資金と体力に
文学フリマでお会いできた皆さん、ありがとうございました。7年ぶり?の出店でしたが、手際のいい友人のおかげで余裕綽々の一日を過ごせました。文学フリマが大変なことになっているとは聞き及んでいたのですが、人が多すぎてトイレに行くときも満員電車の中を走ってるみたいでした。あの人数を管理するのは大変だっただろうな…と思います。運営の皆さん、ありがとうございました。次回から会場がビッグサイトになったりしますか? どうするんだろう。人気の管理ってむずかしいね。 個人的には、詩歌のブースと
この前、神奈川から友人が遊びにきたので車を運転した。当たり前みたいに自分が運転して行き先をあれこれ提案していることが不思議だった。もう苦じゃないな。運転。だからって油断は禁物だけど、運転席の窓から入る五月の風が爽やかで気持ちいい。うれしい。大好きな季節だ。五月。 山奥で車を運転していると、目の端に流れていく野草について意見を言うしかない時間というのが訪れる。そうすると若葉が綺麗とかホトケノザが咲いているとか、そんな何度も口にした言葉を独り言みたいに口にだすだけで楽しいときが