おのあっと

はしっこで駆け出した研究者。おひさま。

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マガジン

  • 『春、出逢い』作中歌を解釈してみた

    宮田愛萌『春、出逢い』中に出てくる短歌を本文を踏まえて素人なりに解釈します。

  • 「書く習慣」1ヶ月チャレンジ

    いしかわゆき『書く習慣 自分と人生が変わるいちばん大切な文章力』を読んで、駆け出し研究者が「書く習慣」1ヶ月チャレンジをします。

最近の記事

『春、出逢い』中の短歌を鑑賞してみる (1)

宮田愛萌著『春、出逢い』が刊行された。 今作は文芸部を舞台に、短歌甲子園出場を目指す高校生の青春小説である。 作中に出てくる登場人物たちが作った歌はほぼ全て愛萌さんが詠んでいるとのこと。 せっかくなので、作中歌を全て解釈してみようと考えたが、歌の中には試しに作ってみた、といった体のものも存在するので、まずは源氏物語の作中歌よろしく会話文や地の文と結び付けて鑑賞することができる歌から取り扱いたいと思う。 今回は第一章「春、出逢い」に登場するこちらの一首。 こちらは文芸部

    • 走り出せた(気がする)瞬間

      要するにこんな話初めて日向坂46についての記事を書いてみようと思う。 2024/7/4(木)に開催された11thひなた坂46LIVEに現地参加してきた。 大変満足度が高いライブであったのはもちろんのこと、このライブを通じて私自身の心境というかスタンスに変化があったような感覚があった。 その変化が何なのか、そしてそれがどのようにもたらされたのか振り返ってみようと思う。 うだうだつらつらとこねくり回して考えこみながらファンを続けなくても、もっと気軽に楽しめたら良いとも思うのだ

      • 「書く習慣」1ヶ月チャレンジ Day6 今1番ハマっていること

        前回投稿から3ヶ月近く空いている。が、やめないことで「続けている」テイを維持しようと思う。 今1番ハマっていることを「時間や思考、経済的なリソースを1番費やしていること」と捉えるならば、私が今1番ハマっていることは、 書けない自分を何とか変える思考、解決策を確立すること となる。 書けない書けないと日頃悩む中で何とか解決策を見い出せないかと、最近になって以下の本たちを読んだ。 心構えとしては『ライティングの哲学』が今のところ役に立ちそうな感じがする。いきなりまっさら

        • 「書く習慣」1ヶ月チャレンジ Day5 昔はどんな子どもだったのか

          研究者でない人たちと接すると、結構この手の質問を受けることがある。 何か「普通」の子どもと違ったのではないか、的な。 そんなことを言われても一般的なサラリーマン家庭であったし、ちょっとばかり運動が出来ないくらいのヒョロガリだった。 ただ一つ異なる点があったとすれば、「なぜ」「どうして」が多かったことくらいだと思う。 多いといっても、エジソンのエピソードのように小学校を追い出されるほどでは無かったし、あくまで集団生活を乱さない程度に、である。 乱していなかったかどうかは私の

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        • 『春、出逢い』作中歌を解釈してみた
          1本
        • 「書く習慣」1ヶ月チャレンジ
          7本

        記事

          「書く習慣」1ヶ月チャレンジ Day4 今1番変えたいこと

          前回投稿からなんと1ヶ月も経っている。なんということでしょう。 今1番変えたいこと 「何でもかんでも三日坊主になること」間違いないなくこれに尽きる。 昔から「毎日」「毎週」「毎月」何かを続けることが本当に苦手だ。 連続ドラマは1クール観続けるのも精一杯で大河ドラマは人生で一度も完走したことがない。子供の時は進研ゼミを溜めまくったし、筋トレや楽器の練習も続いたことがない。そもそも、この「書く習慣」1ヶ月チャレンジだって全然続いていない。 どうやったら続くのか いろいろ試

          「書く習慣」1ヶ月チャレンジ Day4 今1番変えたいこと

          「書く習慣」1ヶ月チャレンジ Day3 今1番やりたいこと

          ようやく鬼のようにいそがしかったプロジェクトが終わった。最後の投稿からすでに2週間ほど経っているけど気にしない気にしない。 典型的な「熱しやすく冷めやすい」人間なので常にやりたいことに溢れている。 ・積読読みたい ・ゲームしたい ・日向坂のDVD観たい ・バイク乗りたい ・ダイビングやってみたいなどなど… パッと思いつくだけでも到底時間とお金が足りない。 でもどれが一番なのか考えてみると、その時々では何かが一番なのだが、長い目で見るとどれも一番ではないような気がする。

          「書く習慣」1ヶ月チャレンジ Day3 今1番やりたいこと

          「書く習慣」1ヶ月チャレンジ Day2 今やっている仕事、学んでいること

          とあるプロジェクトに参加していてとても忙しく、気づいたら2日くらい過ぎてるけど、こういうのは完璧を求めないのが大事だと聞いたことがある気がする。 今やっている仕事 「研究者」って言ってるので、幸せなことに「研究をすること」を仕事にしている。でも、一般的にイメージされる「仕事」と同じか?と聞かれると、違う部分が多いような気がする。ただし、これは一般的にイメージされるそれに私が従事したわけではないので、あくまで感覚的な問題である。 例えば、一日中あれやこれやと悩んで、何も進捗

          「書く習慣」1ヶ月チャレンジ Day2 今やっている仕事、学んでいること

          「書く習慣」1ヶ月チャレンジ Day1 今抱いている目標や夢

          仕事関連「今抱いている目標や夢」と言われて、最初に仕事関連が出てきちゃうのって歳取ったんだなと思うけど、最初に思いついちゃったんだから仕方ない。 パーマネント職を取る アカデミックな世界以外だとあまり馴染みがないかもしれないが、博士号を取った後に大学や研究所で研究職に就く場合、「任期付」のポジションになることがほとんどである。 私も今その状態なので、早いところ「任期無=パーマネント」職になるべく、夜な夜な公募書類を作成している。 英語力を付ける この記事を書いている今

          「書く習慣」1ヶ月チャレンジ Day1 今抱いている目標や夢

          「書く習慣」1ヶ月チャレンジを始めるよ

          とにかく書けない!研究者の端くれとして生きる身分として、致命的に筆が遅いことが常日頃の悩みである。 以下の書籍を読んでみて少し改善した部分もあるが根本的には変わっていない。 というかこのアカウントだって「研究者の日常的なエッセイを書きたい」と始めたはずなのに、およそ1年半長らく停止していた。 「書けない習慣」を「書く習慣」にそんな折、いしかわゆき著『書く習慣』を読み、「書く習慣」1ヶ月チャレンジに挑戦することにした。 まずは決まったテーマから、そして本書で述べられている5

          「書く習慣」1ヶ月チャレンジを始めるよ

          髪を切りに

           私は服装などに割と寛容な研究者の中でも、ちゃんとしてないカッコをしている方だと思う。ちゃんとしてないといっても汚かったり臭かったりするわけではなく、良くも悪くも目立つカッコ、ということである。  ある日、とある偉いひとから、「もうちょっとちゃんとしたカッコをしなさい」と注意された。再三やんわりと指摘されていたのにもかかわらず、しれっと無視していたものだから、割としっかりと。  これまでは「悪目立ちしてるぞ」くらいだったので、意地っぱりな私はそれを黙殺してきた。  中々にダ

          研究者と結婚

           結婚をしようと思ったとき、研究者という生き物は大変に不利である。  日本の場合、多くの人々が20代後半~30代に結婚するようだが、この期間は(多くは理系の)研究者にとって、博士課程~任期付研究員の時期にあたる。お金も無ければ将来も不安定なので、そんな奴らと結婚しようとする奇特な人はそうそう現れない。  若手研究者の待遇が良くなれば…、と思わなくもないが、きっと結婚への寄与はそんなに高くはないだろう、と思う。そもそもの問題として研究者(の多く)はクセが強すぎる。  当事者た

          研究者と結婚

          出張耐性と研究者

           ひとくちに研究者といってもその実態はさまざまである。 日々黙々と書物や文書と格闘するスタイルの人もいるし、実験に明け暮れる人もいる。はたまた「はやぶさ」みたいに宇宙からサンプル取ってくるぜ、みたいな人だっている。  私は、属している分野の特性上、自ら現地で調査する必要があるので、研究者全体で見ると出張が多い(と思う)。  出張するにあたって、問題になるのは行く先々の生活環境の適応である。極端な乗り物酔いの人は移動がそもそも苦痛であるし、枕が変わると眠れなくなる人や、米やみ

          出張耐性と研究者

          研究者という生き物とエッセイ

           私はかけだしの研究者として一応ご飯を食べさせていただいている。  多くの人々からすると、研究者というのは普段関わることのない世界に生きる人々の一人であると思われる。  つい最近もたまたま飲み屋で遭遇した知り合いに、「どういう研究してるの?」といった内容に関わる話ではなくて、「研究者として働いてて辛かったり苦しかったりする場面って何?」とすこぶる普遍的な質問をされた。   「皆さまが思っているような不思議な生活なんかしてなくて、研究者だって普通になんでもない日常をどうにか

          研究者という生き物とエッセイ