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ゆめいるか書房
2024年10月5日 13:47
短歌同人誌「まろにゑ」を頂きました。勉強のために「まろにゑ集」のコーナーから、各人の短歌を紹介します。「木のオルゴール」福田淑子 より連作の表題でもある一首。オルゴールの材質が木である点もあたたかみを感じさせる。朝顔だが、藍の絞り染めを連想した。「魔法の箱」池田祥子 より下の句で「髪が長い状態から短く切ろうとしている」ことが伝わる上手さがある。人生の妙を感じた一首。
2024年8月16日 12:00
かばん会員の堀静香氏の歌集『みじかい曲』を読みました。装丁表紙のかわいらしいドーナツの絵が目を引く一冊。パラフィン紙が巻いてあり、本格的かつ保存しやすいです。選おめでとう、と打って出てくるいくつかの絵文字のなかからいいのを選ぶいつしかそれが呪文になって永遠にまわりつづけるサンカンシオン三寒四温をカタカナにするとたちまち呪文のようになる面白さ。そうだと気づく春は突然
2024年6月13日 17:19
頂いた「まろにゑ90号」2024年6月号より、各連作から一首選をしました。連作の前半はニュースなどの時事詠。後半は作者のペットのイシガメの「カメグチくん」についての短歌群。※添え書き「自然は生産性ではなく再生力、効率ではなく適応によって成り立っている。」ジェレミー・リフキン(朝日新聞二〇二四年一月七日「(対談) 気候危機と人類の今後」より)連作は子育てが実感のある内容で描かれて
2023年12月18日 12:00
歌集『パルティータの宙』(福田淑子氏)を読んだ。歌集について福田淑子氏の第二歌集である。宙と書いてそらと読ませる。この漢字の読み方は歌集の内容に大いに関係がある。例を挙げると、歌集の帯にある一首。※「宙」に「そら」とルビあり。宇宙の宙でそらである。その他にも、多様なテーマの短歌が収録されている。それぞれ別々のテーマに見えるが、根底で「自分が生きること、誰かが生きたこ