掟想視

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最近の記事

素直にセルフレジが良い

 先日、セルフレジが欧米で撤去されているというニュースを見かけた。そのニュースについたコメントで、店員にやってもらったほうがいいという意見が目についたが、個人的にはその発想は全くない。たとえ複数の品物があってもセルフレジのほうが気楽で良いと思う。ただし、これも条件付きで、セルフレジが複数あって「自分のせいで後ろがつかえていない」焦りがない場合に限る。  店員にバーコードをスキャンしてもらうなら、いくら遅くても店員の責任になるが、バーコードのスキャンを自分でやる場合、もたついた

    • 思想を先鋭化させない

       人は簡単には洗脳できない。しかし、元々持っている考えを先鋭化させることは驚くほど容易にできる……という内容の記事を見た。これは、SNSの普及によって顕著になった現象だ。規範主義に基づく「こうあるべき」という思い込みや、エコーチェンバー現象が巧みに利用され、思想はどんどん先鋭化していく。これにより、話が通じなくなる人が増え、協力が難しくなる集団が生まれてくる。こうした集団は非常に脆弱で、国力を衰退させる兵器のようなものになり得る。  SNSでは、アルゴリズムがユーザーに似たよ

      • デザインの良いスマホとは

         先日「なぜ日本のスマホはデザインが致命的にダサいのか」という投稿を見かけたが、思えば、スマホのデザインはどれも似たり寄ったりの微差でしかないので、デザインの良いスマホというものを考えたことがなかった。ここで少し考えてみようと思う。  デザインの良いスマホについて、個人的な考えを整理すると、最も重要なのは平らなテーブルに置いてもガタつかないことだ。多くのスマホは背面のカメラが飛び出していて平らな場所に置くと不安定になる。これは地味に不便だ。だから、デザインとしては背面が完全に

        • 「好き」「得意」「稼げる」「他人の欲求」の交わるところ

           生き甲斐は「好き」「得意」「稼げる」「他人の欲求」の要素が重なるところにあると言われる。しかし、これは言うは易し行うは難しの典型である。それぞれの円は実際には遠く離れているのが普通なので、「稼げる」と「他人の欲求」周辺から「好き」と「得意」を見つける必要がある。  たとえば「好き」と「得意」を見つけること自体は容易いかもしれない。誰でも自分の趣味や関心を持っており、それに関連するスキルも少なからず持っている。しかし、それを「稼げる」と「他人の欲求」と結びつけることは、なかな

          目の前を最小限にとどめる

           目の前から「今必要ないもの」を可能な限り丁寧に除いていけば精神が安定してくる。この考え方はシンプルながら非常に効果的だ。一般的な生活において日々たくさんの物事や物品が入り混じっているが、そのすべてが本当に必要なわけではない。むしろ、その中には不必要なものが多く含まれており、それが私たちの精神に負担をかけていることがある。  まず、デスク周りを例にとってみよう。デスクの上が書類や文房具で散らかっていると、集中力が削がれ、ストレスが増すことがある。しかし、不要なものを取り除き、

          目の前を最小限にとどめる

          自己肯定感の高め方

           自己肯定感の低さは、多くの場合、単なる経験不足から来ている。経験がないことについても「何とかなる」と思える根拠のない自信を持てれば、自己肯定感の低さは解決しやすい。このような自信は子供の頃には誰でも持っているものだが、大人になるにつれて失われがちだ。特に日本は。  子供の頃は誰でも新しい挑戦に対して無限の好奇心と「何とかなる」という根拠のない自信を持っていた。しかし学習性無力感という概念が示すのと同様に、失敗や挫折の経験が積み重なると、次第に自信を失っていく。「何をやっても

          自己肯定感の高め方

          地球上で人間だけ知能が圧倒的な理由

           地球上で人間だけが圧倒的な知能を持っている理由が知りたくなり、知恵袋などをざっと見てきだが、そこで思いついた考えをつらつらと書いておこう。  人間だけ圧倒的な知能をもっているのは進化の過程で特定の特徴が他の生物よりも極端に発達した結果だと考えられる。知恵袋にもあったが、象の長い鼻やキリンの長い首と同様に、人間の知能も他の生物と比べて圧倒的に発達している。  進化の摂理として、一つの特徴が極端に優れている種が生き残りやすい。象の鼻は他の動物には見られないほど長く、キリンの首も

          地球上で人間だけ知能が圧倒的な理由

          強みは積極的に魅せていく

           自分で「強み」と思っていることが意外と他人からは認識されないというのは多い。アピールを一生懸命頑張っても、それを発揮する場が適していなければ結局は何の意味もない。強みを持つだけでは不十分であり、その強みを活かせる場所(時代)と適切な見せ方を見極める必要があるだろう。  たとえば誰かが素晴らしいコミュニケーションスキルを持っていたとしても、それを発揮できる職場や状況でなければ、そのスキルは無価値に見えてしまうかもしれない。反対に、時代の変化や技術の進歩によって、そのスキルが求

          強みは積極的に魅せていく

          タイパ至上主義で崩壊するもの

           先日「選挙は長いわかりにくい演説よりTikTokで一瞬でわかるわかりやすい人に入れた、映画は倍速で見る、ギターソロは飛ばす、長い本は読めない、タイパ至上主義がもたらしたもの、すでに何かが崩壊している」と嘆くXポストを見かけた。しかし、タイパ(タイムパフォーマンス)至上主義がこのまま続き、その人の生存率に変化がないなら「最近の若者は」的な一時の杞憂に過ぎないのではないかと思う。  確かに、現代の若者が短い動画や効率的な情報収集に傾倒しているのは事実だが、これを嘆くよりも堪え性

          タイパ至上主義で崩壊するもの

          生成AIの発達によるプログラマ不要論

           生成AIの発達に伴い「プログラマ不要論」が叫ばれて久しいが、現実はもっと複雑である。たしかに、生成AIや高度な自動化ツールは、従来のプログラミング作業を大幅に簡略化し、多くのタスクを自動で処理できるようになっている。これにより、基本的なコーディング作業や定型的なプログラミングタスクは、今後ますますAIによって置き換えられていくことが予想される。  しかし、この流れの中で新たに注目されているのが、SudoLang的な言語構造を駆使する「プロンプトエンジニア」の存在だ。Sudo

          生成AIの発達によるプログラマ不要論

          ゴシップ時の対応

           芸能人がゴシップによって表舞台から退くときの対応には二つの道がある。「また帰りたい」と平伏して謝罪し、復帰を希望するか、キッパリと「もう二度と帰らない」と宣言するかのどちらかだ。「もう会えなくなるけどいいのかな、本当にいいのかな」という曖昧な態度を取ると、誰も動いてくれず、結果としてゴシップを上げたところが利益を総取りして終わる。  まず、「また帰りたい」という道を選ぶ場合、芸能人は自分の非を認め、深い謝罪を行う必要がある。この方法は、ファンや世間の同情を得ることができれば

          ゴシップ時の対応

          文章作品の錯覚

           初めて小説を書く際、いきなり書店で販売されている小説や「初めて書いた作品で新人賞に」的な作品のクオリティを出そうとするのは無理だ。これは漫画なら誰でも分かることだが、なぜ小説ならいけると思うのだろうか。チャットやネットへの書き込みで文字を書き慣れているから錯覚しやすいのだろうか。  まず、漫画と小説の違いを考えてみよう。漫画の場合、描き始めたばかりの人がいきなりプロ並みのクオリティを出すのは難しい。絵のスキルは目に見える形で分かりやすいからだ。キャラクターのデザイン、背景の

          文章作品の錯覚

          コンサルタントの面接に学ぶ仕事に必要なスキル

           先日、コンサルタントの能力を面接時に見抜く方法として、特に答えの定まっていないお題を与え、それを基に文章を書かせ、プレゼンさせるという話があった。  この方法は、考える力や表現力、問題解決能力を総合的に評価するのに非常に有効だとされている。確かにその通りかもしれないが、逆に考えると、その能力を鍛えておくことが、学歴以上に仕事に有利なのではないかと思う。  まず、コンサルタントに求められる能力とは何かを考えてみよう。コンサルタントは、クライアントの抱える問題を解決するために、

          コンサルタントの面接に学ぶ仕事に必要なスキル

          ドラえもん(同人誌)最終回

           ドラえもんには、公式には存在しないが、非常に有名な同人作品としての最終回がある。一話完結の漫画だ。  物語の内容を簡単に説明すると、ある日ドラえもんが動かなくなってしまい、のび太がドラえもんとの楽しかった思い出を消さないでドラえもんを修理するため開発者になるというものだ。  その時に開発した技術が人類のテクノロジーを引き上げるため、技術の進化が鈍った現代のテクノロジーに革新をもたらし(絶対に到達できないと思われていた)ドラえもんが誕生した未来の世界に繋がるようになる。つまり

          ドラえもん(同人誌)最終回

          なぜ命を支える仕事が薄給で、中抜き系の仕事が高給なのか

           先日Xにて「なぜ命を支えるような仕事が薄給で、中抜き系の仕事が高給なのか」という素朴な疑問が炎上し発言者が鍵アカ化してしまった。  介護士、保育士、農業、酪農といった仕事は、人の命を支える極めて重要な役割を果たしている。しかし、これらの仕事は薄給で、それだけで生活するのが厳しい人もいる。一方、商社やコンサル、電通、パソナといった、なくてもよさそうな中抜き系の仕事は高給だ。なぜこんな逆転現象が起きるのか理由を考えてみる。 市場の需要と供給の問題  まず、需要と供給の法則が最

          なぜ命を支える仕事が薄給で、中抜き系の仕事が高給なのか

          キツいものを簡単と言わない系ノウハウを支持する

           世の中には「簡単にできる」「誰でもできる」と謳われるノウハウが溢れている。これらのノウハウは一見魅力的だが、その実、真剣に取り組む者にとっては危険な罠になることが多い。なぜなら、「簡単」と言われて挑戦した結果、できなかった時に自己否定感が強まるからだ。 リアルな現実を伝える  ノウハウを提示する際には、現実の厳しさを正直に伝えることが重要だ。例えば、「この方法は簡単」と言われて挑戦し、思うように成果が出ないと挫折感が大きくなる。しかし、最初から「これはキツい、覚悟しろ」と

          キツいものを簡単と言わない系ノウハウを支持する