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選評*活き〆の鯛の眼確と信長忌

活き〆の鯛の目確と信長忌 岡田 耕 
活き〆とは、捕った魚をその場で、あるいは生きている内に首と尾の付け根に刃を入れて瞬時に殺す事。
そうする事で時間を掛けて死んだ魚より長く鮮度を保つことが出来るので、鮮度が勝負の魚に施される技。

掲句の鯛も一瞬の内に命を奪われ、まだ生きているような澄んだ目をしているのだろう。
あるいは思い掛けない無慚な死に、目を剥いているように感じたか。

これに配された信長忌。
信長と言えば、本能寺で志半ばで死を遂げた戦国の武将。
死した後まで無念の目を見開いていたと想像しても不思議はない。

俳句雑誌『風友』令和二年十月号ー風紋集・緑風集選評ー「風の宿」磯村光生

☆織田信長の命日である天正10年6月2日は、現在のグレゴリオ暦で換算すると1582年7月1日にあたるそうです。
本能寺の変を描いた浮世絵(月岡芳年 画)が、太田記念美術館 さんの記事で紹介されています。

(岡田 耕)

【スキ御礼】選評*沢庵のつながる二枚走り梅雨

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