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毎日ちょっとだけ連載小説|水深800メートルのシューベルト

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連載で小説を始めてみました。一話をかなり短く(200文字くらい)毎日ほんの少しずつ進める予定です。 読んで頂けると嬉しいです。
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水深800メートルのシューベルト|第1話

       第一部        (1)  ドンッ!   ロバートに胸ぐらを掴まれ、居住…

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水深800メートルのシューベルト|第715話

「そんなのいいんだよ。どうせ教官もこの時間帯は見ていないんだから。サボっちまえ。見回りが…

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水深800メートルのシューベルト|第714話

「マジかよ、ツキがねえな。次行くぞ。早く投げろよ」  ダカーリは急かして言った。 「おい…

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水深800メートルのシューベルト|第713話

 夕食と入浴を済ませると、僕は自分たちのベッドが並ぶだだっ広い部屋で、短いパンツと黒シャ…

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水深800メートルのシューベルト|第712話

「偉くなったもんだな、今の訓練生は。昔なら殴ってクビにしているところだが」 「すみません…

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水深800メートルのシューベルト|第711話

「そんなことは君の感知するところではない」 「ですが、除隊という一大処分を決めるにあたっ…

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水深800メートルのシューベルト|第710話

それが余計に恐ろしかった。自ら除隊を申し出るように仕向けているのではと思ったのだ。 「いえ、今後は気をつけますので……。どうか除隊だけは……、すみません」 「辞めてもいいんだぞ。特に除隊するにあたっては、これ以上ペナルティは何もない。嫌なのか? それなら覚悟しておくんだな。君の処置は、この後、他の教官と話し合って決める」  教官は、淡々とした調子で言った。そこへトリーシャが口を挟んだ。 「すみません教官。発言の許可を下さい。その話し合いというのは、訓練支援センターの司令官

水深800メートルのシューベルト|第709話

「では、発言してもよろしいでしょうか?」  (トリーシャの)哀願するような声に、教官は顎…

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水深800メートルのシューベルト|第708話

「ここにいる彼女が、困っているように見えたものですから」 「私の許可なく、だな」  教官は…

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水深800メートルのシューベルト|第707話

やはり教官を呼ぶべきだったんだ。謝罪しなければ、その考えはすぐ浮かんだが、彼の鼻息を聞い…

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水深800メートルのシューベルト|第706話

 その時、銃に指が引っ張られて痛みを感じると同時に、銃をひったくられた。 「やめろ! ア…

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水深800メートルのシューベルト|第705話

「じゃあ、マガジン外して、もう一度セットし直すんだ」 (僕はそう言った。)  彼女は黙って…

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水深800メートルのシューベルト|第704話

「弾詰まりだと思うよ。教官を呼んだ方が……」  彼女は即座に首を振った。 「嫌よ。私、あい…

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水深800メートルのシューベルト|第703話

 次の弾を撃とうと背筋と腕を伸ばした時だった。右隣のメッシュになった金属の仕切りが揺れた。見ると、ロープを助けてくれた女の子が、困惑した表情を浮かべて、こちらを見て、障壁を叩いていた。僕はイヤーマフの右耳をそっとずらすと、教官が端の方でドアにもたれて目を閉じているのをちらと見てから、右側に寄った。 「弾がでないの、故障かな? わかる?」  彼女の声は半ば銃声でかき消されていたが、口の動きでそう言っているのがわかった。      第702話へ戻る 第704話へつづく