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水深800メートルのシューベルト|第715話
「そんなのいいんだよ。どうせ教官もこの時間帯は見ていないんだから。サボっちまえ。見回りが来りゃ、隠れていればいい」
僕はシューズの紐を結び直してから顔をあげた。
「いや、これ以上教官とトラブルになると本当に除隊になってしまうから、真面目にやらないと。あの教官、僕が軍に向いていないと思っているようだし」
「実際そうだろ?」
ダカーリは棘のある言い方をした。フェルナンドはその棘を和らげるように笑った。
「アシェルはクラムジーだからなあ。でも、この中で軍人に適性のある奴なんてほとんどいないさ。みんな、事情があって仕方なくやってる。走りたきゃ、走ってこいよ。つまらねえ奴」