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2019年9月の記事一覧

一太郎スマイルの開発者に20年越しでお礼を伝えることができた日

「小学生のとき、一太郎スマイルを使っていた」という話が、会社のSlackで突如始まった。 「巻き戻し」の意味も伝わらなくなってきたこの令和でも、平成生まれはまだギリギリ、保存ボタンの「フロッピーマーク」を識別できる。 ただ、インターネット老人会には入れる世代ではないことを、僕は自覚している。 それでも僕らにも自分の生きてきた世代がある。 僕は少なくとも、一太郎スマイルは世代だった。 小学校の教育ソフトとして活躍していることを当時知る由もなかったが「気づいたらそこにあっ

両手ひろげた分に幸せを

大切にしたい人がいる。 妻、それから家族。 仲間、憧れ、親切にしてくれた人。 ぼくは人よりもその範囲が小さいのかもしれない。「国を守る」なんていう大それたことは言えない。たくさんの人の先頭に立ってみんなを救うための行動を起こすことなんてできない。人には人の器がある。ぼくはきっと両手をひろげた分くらいの人たちしか大切にできないのだと思う。だからこそ、その中にいる人たちだけはどうしても守りたい。一人ひとりに対する想いがぎゅっと詰まっている。 木陰に落ちた小さな陽だまり。 そ

引越のついでに家具をアウトドアギアで揃えてみました

福岡の家をお引越し2019年9月現在、僕の住まいが東京、福岡ともう1箇所(場所は内緒)にあるのですが、福岡の家を引越すことにしました。引越の理由は、日々を過ごす環境を変えたいから。 良い引越先さえ見つかれば、お手軽に生活環境の変化を楽しむことが出来る便利なアプローチが引越だと思うのです。 いきなり脇道にそれますが、環境を変えることについての私的な想い環境を変えて何が楽しいの?と訝る方もいらっしゃると思うのですが、僕は環境が変わることに至上の喜びを覚えるクチなのです。 PCや

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【漫画】向井くんはすごい! 第1話『事の発端』前半

結局、ペルソナは役に立つのか?:いくつかの本と最近の事例から考察

最近取り上げた、PURPOSE・ファンベース・プロレス・任天堂の事例で共通することは『1人のユーザーに向き合うこと』です。 デザインでこれにあたる考え方が『ペルソナ』です。UXでは広く知られていますが、ペルソナとは万人ではなく1人の仮想ユーザー像を描いて、その人が使うことを想定し商品やサービスを考える、という手法です。 このペルソナ、日本でも15年くらい前からビジネスの場でも使われていますが、定着していそうで、そうでもないような印象も受けます。PURPOSEやファンベース

【ネタバレ注意】『ミッドサマー/ミッドソマー』考察、解説ᛞᚱ

はじめまして。 ミッドソマー好きな余り、ノートでアカウント作って、初めてちゃんとまとめた考察を投稿するほどのミッドソマーオタク、漁火です。 ミッドソマー観た人向けのネタバレ満載考察です。 伏線&ディティールや、運用されたルーン文字、北欧神話にまつわる話、北欧文化......などについて解説します!順番ばらばら。 過激・残酷描写シーンの画像も一応入れてあるので注意! では、大丈夫な人はどうぞご覧ください。 冒頭の絵 開幕で最大級のネタバレをしてくるという。でもまあ、ち

ただいま、くすぐったい春

バスに乗り、どこかくすぐったい気持ちで鴨川を目指す。ずっと昔、あの頃は自転車だったけれど、同じように落ち着かなかった。 朝早く、1Kの部屋のままごとみたいなキッチンで、コンロとシンクの間に無理矢理まな板を載せ、パンの耳を切り落とした。前日から試行錯誤した照り焼きチキンのサンドイッチを100均のタッパーに詰め込んだ、あの日。私はまだ高校を出たばかりだった。 久しぶりに鴨川に集まるというだけで、どうしてくすぐったいのだろう。膝の上に抱えた和菓子の包みが、ちょっと場違いに思えて

「ナニタベル?」

初めての街へ降り立つ。駅舎を出ると桜が満開だった。引越していった友との待ち合わせ。キョロキョロと見まわすが見知った顔がない。と、連絡が入る。 「ごめん。5分くらい遅れる」 私もすぐに返信。 「了解」 するとまたすぐにスマホが振動する。「なに食べる?」 そんなの、会ってからでもいいのに。 でも、そんな人だ。ずっと前から。 私が待っている間、時間をもてあまさないように気を使っているに違いない。そんな彼女の想いが「ナニタベル?」に詰まっている気がして、たった5文字が素敵に私の心に

心で見る景色

「きれいな景色を見せてあげる」 旅先で知り合った彼は言った。 彼は現地の男の子。 彼と私は夕暮れの中を歩き出す。 彼の歩くスピードはとても速い。 こっちの人は健脚なのかな、なんて思いながら必死で彼に付いていく。 彼は湖の畔をどんどん先へ進む。 徐々に陽は沈む。 もう何十分歩いただろうか。 辺りは真っ暗。 ここはネパールの田舎町。 もちろん街灯は皆無。 足元も見えぬまま、連れられてひたすら歩く。 ふいに彼が立ち止まった。 「ほら、きれいだろう?」 私には暗闇しか

挨拶に行く前夜

 結婚指輪は給料の何ヶ月分だっけ?  ぼくは空港のロビーで彼女に頓珍漢な質問をしていた。これから横浜に住むぼくの両親に初めて挨拶をするために途立つわけだが、彼女は閉じた唇の間から息を吐き、ぷるぷるぷると音を立てて子供のように遊んでいる。余裕があるのだ。 「決まりはないんじゃない? でもシンプルで永く使えるものがいいな」  山形から羽田まで一時間。そこから電車を乗り継ぎ横浜のホテルへ。二人とも仕事があるので翌日には戻る予定だ。元町の宝石店で指輪を買う。横浜で買えたことが、

私の知らない夫

夫の実家のアルバムには私の知らない夫が映っている。 例えば高校の修学旅行の写真。 アイヌの民族衣装を着て、湖をバックに友だちと3人で並んでいる。 坊主頭の夫の顔は、無表情だ。 ところが、大きなバイクの前ではピースをして満面の笑み。北海道をツーリングしている誰かのバイクだろう。勝手に写真を取ろうとして急いだのか、中腰で体が傾いている。うひゃひゃと笑い声が聞こえてきそうだ。 バスの中の写真は物憂げだ。耳にはイヤホン、ふんぞり返って両手を後頭部の下で組み、1人の世界に入っている

くせの強いケニア人フィジオたち「第3の男 マカンガ」2019/09/09

ランナーのいるところにはフィジオがいる。 僕らが走る上で、彼らの存在は欠かすことのできないひとつのパズルのピースのようなものだ。 そして、今トレーニングをしているイテンにもフィジオは存在する。 以前何度かケニアのフィジオについてnoteに書いてきたが、それぞれ個性が強く、僕の脳内に鮮烈な印象を植え付けてきた強者たちばかりだった。 「ケニアのフィジオはそんなにくせが強いの?」 という質問をされたとしたら、 考える余地も挟まず 「Yes」 と即答する。 ちょうどフライパ

ニューヨーカーから愛された高級食料品店「DEAN & DELUCA」が失墜したワケ

私が初めて海外旅行をしたのは小学生の時だった。行き先はニューヨーク。 街並みもレストランも道行く人も…何もかもが眩しくて、私はすぐにニューヨークの虜になった。 目に映るもの全てが新鮮だったけれど、食べることが大好きだった私の目をくぎ付けにしたのは、「DEAN & DELUCA(ディーン&デルーカ)」だった。 真っ白な壁。タイル張りの床。洗練されたデザインの店内。 日本では見かけることのない珍しい食材や焼き菓子。ショーケースの中にはカラフルなケーキや鮮やかなデリ。 まるで

食べれるドングリが届いたぞ٩( ᐛ )و

こんちわこんちわー!珍しくお昼からどうもbb お昼前に起きて外を見てみると街路樹のカツラ(Cercidiphyllum japonicum)がまっ黄っ黄に染まっていました! もう言い逃れようのない正真正銘の秋が到来している感です! けどラベンダーはまだ元気に花を咲かせてるんですよね((笑 さて! ウチの裏庭の栗の木、今年は不作のようです! 花はついていたのですが、全くと言っていいほど栗のイガが見られず落ちてもいないようでした! 「しっかし秋の幸は楽しみたいなぁ〜」と思って