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#音楽 記事まとめ

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楽曲のレビューやおすすめのミュージシャン、音楽業界の考察など、音楽にまつわる記事をまとめていきます。
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2023年11月の記事一覧

オリジナル盤とリイシューで音が変わる事がある -Dig up the memory- vol.6

自分が学生の頃、とりあえずオーセンティックなJAZZを聴くなら入りとしてBLUE NOTEレーベルを聴くイメージがあり、BLUE NOTEの名盤復刻?的なCDを買ったりしていた。 その時、HANK MOBLEYのこのアルバムを良く聴いていた。 このアルバムは温かさや、題名の通りSOULのテイストを感じ、好きで良く聴いていた。 自分がレコード屋で働くようになり、自分が働いていた店では特にJAZZのレコードに力を入れていたため、多くのJAZZのレコードがあった。 このアルバムも

はぐれものと、新しい船長——「或る歴史と或る耳と」ミュージック・マガジン編を終えてのレビュワー座談会:前編

 ミュージック・マガジン誌「50年の邦楽ベスト100」のランキングを年代順に聴き、数人のレビュワーが感想を残していく企画「或る歴史と或る耳と」。今回はその特別編として、100枚の名盤レビューを完走したばかりの参加メンバーたちが集合し、雑感やアルバムへの思いを語った座談会の様子をお届けします(参加メンバーのうち、「俊介」は日程の都合により不参加)。  前編では90年代以降のシーンについて、そして各々のお気に入りの作品についてトークしています。 https://note.co

2022 R&B総括対談 : Yacheemi × 林 剛

2020年代のR&Bを1年ごとに総括していこうと始めた対談も3回目。今回も、餓鬼レンジャーのタコ神様にしてダンサー/DJ、昨年からはエフエム戸塚(コミュニティFM)で番組パーソナリティも務めるYacheemi(ヤチーミ)さんとともに2022年のR&Bを振り返るトークをお届けします。 前年同様、事前に2022年R&Bベスト・ソング50曲のプレイリストを各自作成(2022年末に公開)し、それを見ながら話を進めていきます。今回は2023年1月3日にZoom対談を行いましたが、双方

interview säje:今のジャズに必要な4人の女性作編曲家による"声"の音楽

サラ・ガザレクを中心に4人の実力派のヴォーカリストにより結成されたセージュは2023年のグラミー賞「Best Arrangement, Instruments and Vocals」にノミネートされた。対象になった「In The Wee Small Hours of the Morning (feat. Jacob Collier)」はゲストとして参加したジェイコブ・コリア―も含めて、5人全員がアレンジにクレジットされている。 サラ・ガザレク、エリン・ベントレイジ、アマンダ

¥250

Sam is Ohmインタビュー「寿司漫画みたいな感じでやっている」

新潟出身で東京を拠点に活動するプロデューサー、Sam is Ohmが先日ソロEP「Chaos engineering」をリリースしました。 これまでベースミュージックやハウス文脈のスタイルを積極的に取り入れてきたSam is Ohmですが、今回のEPではそれらの要素はやや控えめ。さらにトレンドというよりも、古くからある普遍的なスタイルに現代のフィルターを通して挑んだような曲が目立ちます。 冒頭を飾るのは、ヒップホップ名曲のフレーズを弾き直したファンキーな「愛じゃないから」

¥100

Netflix で観るブラジル|音楽

※Netflix で観られる音楽に関連した作品をまとめて、一覧化しました。 ◾️《音楽が重要な役割をするドラマ・映画》▶︎ビューティフル・シングス 人生にボサノヴァを|Girls from Ipanema[シーズン 1〜2] ▶︎シントニア|Sintonia[シーズン 1〜4] Watch Sintonia | Netflix Official SiteThree teens living in the same São Paulo favela pursue the

Interview by KUVIZM #11 塩田浩(マスタリングエンジニア)

ビートメイカーのKUVIZMが、アーティスト、ビートメイカー、エンジニア、ライター、MV監督、カメラマン、デザイナー、レーベル関係者にインタビューをする"Interview by KUVIZM"。 第11回は、マスタリングエンジニアの塩田浩氏にお話をうかがいました。 【塩田浩】 SALT FIELD MASTERINGのマスタリングエンジニア。多数のHIP HOP作品や、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの作品を手掛ける。古くはキングギドラ『空からの力』(1

「そもそも何が違う?」メタラーの姉とジャニオタの妹が議論してみた

今回は音楽の好みが全然違う私たち姉妹が、応援するアーティストが違うと実際にどんな違いがあるのか、考えてみました。 あくまで個人的な考え方と捉えていただきたいですが、面白い内容になりました! この対談の登場人物↓ 姉のライブ歴↓ yuka:今回は同じオタクでも、ジャニオタとメタラーで何が違う?って話をします!! 妹:まず、応援しているアーティストの数がぜんぜん違う、姉ちゃんはすごく多い。私がライブに行くのは年1~2回だよ。 yuka:好きなバンドとか数えたくない程度

グラミー賞2024ノミネーション感想 クロスオーバー女戦記

 第66会グラミー賞ノミネーションの感想。女性アイコン祭りすぎて誰が勝ってもおかしくない大乱闘へ。 「ツイッターオタクのラインナップ」  第66回グラミー賞の大賞3つ、いわゆるBIG3の特色は「女性」。テイラー・スウィフトやSZAらチャートヒッターは予想どおりだったものの、サプライズでR&B組のヴィクトリア・モネも健闘。「グラミーダーリン」ことジョン・バティステが白一点状態だ。このラインナップは「Stan Twitterみたい」とも言われている。いわゆるSNSで強い「推し

SWING-OプロデュースのEllieニューアルバム"90s Baby"レビュー

SWING-OプロデュースのEllie(ex #LoveTambourines )3年振りのニューアルバム "90s Baby" が11月15日にCDリリースされました!!! ってことで今回も全曲解説をしてみようと思います。 前作"NEO BITCHIZM"の全曲解説はこちらhttps://jazzmaffia.exblog.jp/28354386/ 2020年前作に続き、リリースはインディーの、 #Saigenji や #流線形 などをリリースしている #ハピネスレコ

interview EDITION records DAVE STAPLETON:USグラミー賞、UKマーキュリー・プライズに食い込む新興レーベルの全貌

2010年代以降、最も成長したジャズ・レーベルのひとつにUKのEdition recordsをあげることに異論はないだろう。 2023年のグラミー賞のジャズ部門ではEditionからカート・エリング、グレッチェン・パーラト&リオネル・ルエケ、ベン・ウェンデルがノミネートさていた。USのトップ・プレイヤーたちがこぞって契約をしはじめているEditionは今やグラミー賞のジャズ部門の主要部門の受賞も時間の問題になっている。 日本では挾間美帆の2作品『Imaginary Vis

¥250

ヒップホップ史における15人の名「シンガー」

音楽誌「別冊ele-king ヒップホップ誕生50周年記念号」に寄稿しました。名盤100枚を紹介するディスクガイド部分で12枚のレビューを担当しているほか、「50年分の私の偏愛アルバム/シングル」のコーナーで3枚の作品を紹介しています。 今回の私の裏テーマとして、「名盤を聴くだけではわからないことも伝える」というものがありました。そのためDJのカルチャーやある時代に局地的に起こったムーブメント、リスナーの感覚の変化などにも触れています。 その試みの一つに、とある作品のレビ

¥100

ジャズをつなぐ理由|Roy Hargroveのドキュメンタリー映画『人生最期の音楽の旅』

 2018年に49歳の若さでこの世を去ったトランペット奏者、ロイ・ハーグローヴ(Roy Hargrove)。長年の友人でもあったエリアン・アンリ(Eliane Henri)が撮影したドキュメンタリー映画が、いよいよ日本でも公開された。結果的に最後となってしまったツアー中のハーグローヴを追った作品は、氏の才能と苦悩を、美しくも儚く描き出している。イタリアの町を歩くシーン。足を引きずる様子からは、晩年の病状の悪化が見て取れる。それでもステージに立てば、笑ってしまうほどの軽快なグル

【ライブ感想文】 スガシカオ「INNOCENT」TOUR @LINE CUBE SHIBUYA

今年も行ってきました、スガシカオのライブ!! 「INNOCENT」TOUR 去年の、スガシカオ25周年ツアー「大感謝祭2022」で、発売が発表された新譜「INNOCENT」 このCD自体は2023年のはじめにリリースされていたのだけれど、このアルバムタイトルを冠したツアーが始まる! 去年のライブはすごく感動して、友達に「最高だった」と話しまくったことで、今年は友達含め4人で参加。 うちひとりは、去年のライブも付き合ってくれていたのでスガシカオ沼に着実と浸からせつつあるんだ