或る歴史と或る耳と

ミュージック・マガジン誌の「50年の邦楽ベスト100」及びローリング・ストーン誌の「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」を網羅的に聴き、参加メンバーの感想をまとめて記録していきます。月・水・金曜更新。

或る歴史と或る耳と

ミュージック・マガジン誌の「50年の邦楽ベスト100」及びローリング・ストーン誌の「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」を網羅的に聴き、参加メンバーの感想をまとめて記録していきます。月・水・金曜更新。

マガジン

  • 座談会

    約10週ごとに行っているメンバー座談会の模様です。

  • ローリング・ストーン編(1-100)

  • ローリング・ストーン編(Current)

    ローリング・ストーン誌「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」で取り上げられている作品たちを扱った記事のまとめです。

  • まずはこちらを。

    企画についての説明と、参加メンバーの自己紹介記事です。自己紹介でそれぞれの嗜好を踏まえて読んでみると、新しい発見があるかもしれません。

  • 番外編

    メンバーの推薦盤を扱った記事のまとめです。

最近の記事

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はじめに: 企画概要

「はじめに」のはじめに みなさんには、”通ってこなかった名盤”が何枚あるでしょうか?誰しも、名盤とされていたり定番とされているにもかかわらず聴いたことがない、というアルバムがたくさんあるはずだと思います。興味がないわけではないのだけど、なんとなく聴くきっかけがないし、今更聴くのも…、というような気持ちに共感を覚えてくれる方も多いことでしょう。  この企画の目的は、私自身が聴いてこなかったたくさんの名盤のうちいくつかに触れてみるきっかけを作ること、そして他者を巻きこむことで途中

    • お前がこんなに速くバスドラムを踏んだせいなんだな──「或る歴史と或る耳と」RS編30週目を終えてのレビュワー座談会:後編

       ローリング・ストーン誌「史上最も偉大なアルバム500」のランキングを年代順に聴き、数人のレビュワーが感想を残していく企画「或る歴史と或る耳と」。今回はその特別編として、ここまで100枚の名盤を評してきた参加メンバーたちが集合し、雑感やアルバムへの思いを語った座談会の様子をお届けします(参加メンバーのうち、「桜子」「みせざき」は日程の都合により不参加)。 最悪の時代と言っていいでしょうねしろみけさん:そろそろ苦手なアルバムの話をしましょう。 六月:俺は明確にワーストがあっ

      • ビートルズ解散か!?緊急卒業式、開催──「或る歴史と或る耳と」RS編30週目を終えてのレビュワー座談会:特別編

         ローリング・ストーン誌「史上最も偉大なアルバム500」のランキングを年代順に聴き、数人のレビュワーが感想を残していく企画「或る歴史と或る耳と」。今回はその特別編として、ここまで100枚の名盤を評してきた参加メンバーたちが集合し、雑感やアルバムへの思いを語った座談会の様子をお届けします(参加メンバーのうち、「桜子」「みせざき」は日程の都合により不参加)。 4人はアイドルだから湘南ギャル:あれ、ビートルズの話は? The End End:そうだよ。『Let It Be』まで

        • 『Live at Leeds』をデカい音で聴くとデカい音がする──「或る歴史と或る耳と」RS編30週目を終えてのレビュワー座談会:中編

           ローリング・ストーン誌「史上最も偉大なアルバム500」のランキングを年代順に聴き、数人のレビュワーが感想を残していく企画「或る歴史と或る耳と」。今回はその特別編として、ここまで100枚の名盤を評してきた参加メンバーたちが集合し、雑感やアルバムへの思いを語った座談会の様子をお届けします(参加メンバーのうち、「桜子」「みせざき」は日程の都合により不参加)。 休符!証言!素人意見!しろみけさん:そろそろ各々の愛聴盤の話をしましょうか。 和田醉象:俺はミーターズだな。ドラムが良

        • 固定された記事

        はじめに: 企画概要

        • お前がこんなに速くバスドラムを踏んだせいなんだな──「或る歴史と或る耳と」RS編30週目を終えてのレビュワー座談会:後編

        • ビートルズ解散か!?緊急卒業式、開催──「或る歴史と或る耳と」RS編30週目を終えてのレビュワー座談会:特別編

        • 『Live at Leeds』をデカい音で聴くとデカい音がする──「或る歴史と或る耳と」RS編30週目を終えてのレビュワー座談会:中編

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        • 座談会
          19本
        • ローリング・ストーン編(1-100)
          100本
        • ローリング・ストーン編(Current)
          100本
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        記事

          通勤電車はカントリーよりもジョイ・ディヴィジョンが聴きたい──「或る歴史と或る耳と」RS編30週目を終えてのレビュワー座談会:前編

           ローリング・ストーン誌「史上最も偉大なアルバム500」のランキングを年代順に聴き、数人のレビュワーが感想を残していく企画「或る歴史と或る耳と」。今回はその特別編として、ここまで100枚の名盤を評してきた参加メンバーたちが集合し、雑感やアルバムへの思いを語った座談会の様子をお届けします(参加メンバーのうち、「桜子」「みせざき」は日程の都合により不参加)。 1969年って2年くらいあったんちゃう?しろみけさん: 今回はちょっと多いんですよねぇ。ヴァン・モリソン『Astral

          通勤電車はカントリーよりもジョイ・ディヴィジョンが聴きたい──「或る歴史と或る耳と」RS編30週目を終えてのレビュワー座談会:前編

          Derek and the Dominos 『Layla and Other Assorted Love Songs』(1970)

          アルバム情報アーティスト: Derek and the Dominos リリース日: 1970/11/9 レーベル: Polydor(UK,Ger),Atco(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は226位でした。 メンバーの感想The End End  あとナンボほどこういうの聴いたら良いんですか……?アメリカ人もこの頃にはもう飽きてただろ(?)ギターも歌も、仲良くなれる気がしないというのが率直な感想だ。こんなに感情を誇張されても、ザコ

          Derek and the Dominos 『Layla and Other Assorted Love Songs』(1970)

          Grateful Dead『American Beauty』(1970)

          アルバム情報アーティスト:Grateful Dead リリース日:1970/11/1 レーベル:Warner Bros.(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は215位でした。 メンバーの感想The End End  やる気が無さそうすぎる。油断しているとこのアルバムに飲み込まれて、あらゆる瞬間でたった今の快感だけを優先して生きるようになってしまいそうだし、資本主義経済の中で常に成長を志向する倫理から降りてしまいそう。  仕事を始めて1年

          Grateful Dead『American Beauty』(1970)

          Curtis Mayfield『Curtis』(1970)

          アルバム情報アーティスト: Curtis Mayfield リリース日: 1970/9 レーベル: Curtom(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は275位でした。 メンバーの感想The End End  こんなに官能的な男性ボーカル、今までいたかしら。シナトラやジョニー・キャッシュの色気とはまた質を異にする、どこか中性的な印象のある声だと思った。プリンスや、バラードを歌う時のジェイ・ケイみたいな……?  そして、「Move On U

          Curtis Mayfield『Curtis』(1970)

          Santana『Abraxas』(1970)

          アルバム情報アーティスト: Santana リリース日: 1970/9/23 レーベル: Columbia(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は334位でした。 メンバーの感想The End End  "歪み具合は右手のニュアンスでコントロールするんだよ!"と言ってくるオジサマ達が大喜びの演奏。というか、やっとその意見に対してそういうことか……と合点がいった。まあ、特にそうすべきとは思わないけど。  かなりブルース・マナーに立脚している

          Santana『Abraxas』(1970)

          Neil Young『After the Gold Rush』(1970)

          アルバム情報アーティスト:Neil Young リリース日:1970/9/19 レーベル:Reprise(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は90位でした。 メンバーの感想The End End  こんなに魅力的な歌声の方でしたっけ……?柔らかくそれでいて芯のある、とても暖かい声をしている。エレキギターのザラザラした歪みも、地を這うようなベースのサウンドも、クリスピーなドラムのアタックも、耳の良い人が作ったんだなあという感じですごく心地

          Neil Young『After the Gold Rush』(1970)

          Black Sabbath『Paranoid』(1970)

          アルバム情報アーティスト:Brack Sabbath リリース日:1970/9/18 レーベル:Vertigo(UK),Warner Bros.(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は139位でした。 メンバーの感想The End End  前作で褒めたと思ったらこれだ、このディストーション・サウンド。ドロドロした魔術的なムードが消え去って、これじゃあ、ただのちょっとおとなしいレッド・ツェッペリンじゃないか。  や、良い音だとは思うんだ

          Black Sabbath『Paranoid』(1970)

          Creedence Clearwater Revival『Cosmo's Factory』(1970)

          アルバム情報アーティスト:Creedence Clearwater Revival リリース日:1970/7/8 レーベル:Fantasy(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は413位でした。 メンバーの感想The End End  空気のたっぷり含まれたドラムの録り音、ショート・ディレイで弾むギター、カッコいいけれど……流石にもう、この手のやつはもういいよ、と感じてしまってもったいない!バーズやザ・バンド、ゾンビーズなんかと比べてもC

          Creedence Clearwater Revival『Cosmo's Factory』(1970)

          Stooges『Fun House』(1970)

          アルバム情報アーティスト:Stooges リリース日:1970/7/7 レーベル:Elektra(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は94位でした。 メンバーの感想The End End  ヴェルヴェッツが教室の隅でノートにひたすら殴り書きしているのだとすると、ストゥージズには大声で周囲に叫び散らかすパワーがある。だけど、どちらも、多分同じことを言っている。  もうひとつ、印象に残ったのは、前作に比べて、より"ダンス"への目くばせを感じ

          Stooges『Fun House』(1970)

          Meters『Look-Ka Py Py』(1969)

          アルバム情報アーティスト: Meters リリース日: 1969/12 レーベル: Josie(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は415位でした。 メンバーの感想The End End  走りたい時に走って、モタりたい時にモタるようなドラムに、ほとんどずーっと、もはやこれは"間に合っていない"まであるのでは?というほど後ろノリのギターと、輪郭がなく中身だけがあるようなサウンドのベース。ガチャガチャしているのに不思議とまとまりがあって、

          Meters『Look-Ka Py Py』(1969)

          Grateful Dead『Workingman's Dead』(1970)

          アルバム情報アーティスト:Greatful Dead リリース日:1970/6/14 レーベル:Warner Bros.(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は409位でした。 メンバーの感想The End End  バーズ『Sweetheart from the Rodeo』を聴いて出たアレルギー反応が、なぜこれを聴いても出ないのか考えた。それは、このサウンドが表している"古き良きアメリカ"像が、そこへ立ち返ることを目指すべきものとして

          Grateful Dead『Workingman's Dead』(1970)

          The Who『Live at Leeds』(1970)

          アルバム情報アーティスト:The Who リリース日:1970/5/16 レーベル:Track(UK) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は327位でした。 メンバーの感想The End End  最高だー!!デカい音で聴けば聴くほど、デカい音がするぜ!!  『The Who Sell Out』で感じ、『Tommy』で感じられなかった興奮が、ここにたっぷり詰まっている。結局、歪んだギターの使い方なんて、思いっきりコードを掻き鳴らすのが一番良い

          The Who『Live at Leeds』(1970)