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#音楽 記事まとめ

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楽曲のレビューやおすすめのミュージシャン、音楽業界の考察など、音楽にまつわる記事をまとめていきます。
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2022年6月の記事一覧

ハロプロつんく♂曲の主人公が好きという話

ハロプロの魅力っていえば、ライブでのパフォーマンスが挙げられると思うけれど、それと同じぐらい、私はハロプロの曲が好き。 最近はつんく♂さんプロデュースでない曲の方が多いぐらいだけど、やっぱり私はつんく♂さんの曲が好きだなと思っている。 特に歌詞が好き。つんく曲の主人公の女の子が好き。ただ、歌詞に出てくる女の子の気持ちに共感できるからというわけではない(たまに全然共感できないなってこともあるし笑)。つんく曲の主人公は、かなり乙女ちっくで少々めんどくさいけど、素直でまっすぐな愛

2022年上半期ベストアルバム 10

毎年恒例の上半期ベスト。名古屋に住み始めて通勤が車になったのでわんさか新譜も聴けるようになった上半期。トップ10は迷うことなく決められた。例外もあるけど全体的に質量のずっしりした作品が揃った印象。でたらめに長けりゃあいいって話では決してないのだけど、たっぷり聴けてしっかり心に残るアルバムというのが今の気分には合っていたのかな、と思ってる。 10位 羊文学『our hope』 メジャー2ndアルバム。明らかに上昇気流の渦中でありながら着実にバンドとしての足場を広げているのが

サンパウロで学んだミュージシャンとして生きる心得6つ

ブラジルで最も歴史があり、南米最大規模の音楽院があるが故に「音楽の街」と呼ばれるタトゥイ市。 その音楽院に合格した私はタトゥイで下宿を始めましたが、演奏のために頻繁にサンパウロ市に通っていました。 タトゥイからサンパウロまでは高速バスで約2時間。音楽を聴いたり、考え事をしてればあっという間に到着します(実際は寝ることが多かったけど)。 なぜ「音楽の街」に住んでいるのに、わざわざサンパウロまで演奏しにいっていたかというと… タトゥイは私たちが勉強している音楽、つまりブラジル音

Interview Pasquale Grasso - Be-Bop!:パーカー、ガレスピー、そして師バリー・ハリスに捧げたビバップ曲集

まるでピアノを弾いているような音をギターで奏でるギタリストとして、シーンに衝撃を与えたパスクァーレ・グラッソ。 圧倒的なテクニックが注目されるパスクァーレだが、そのテクニックは彼が憧れるアート・テイタムやバド・パウエルの表現をギターで挑むために必要なテクニックであり、ある意味ではピアニストの2本の手をギターに置き換えるための最小限の、同時に機能的な演奏手法でもある。パスクァーレはそんな自身の想像上の音楽を具現化するために新たな奏法を開発し、それに合うサウンドを作り上げたわけ

¥250

2022年上半期注目の新人アーティスト25選 | abstract pop

2022年も早くも半年が経過しようとしているということに驚きを隠せない。年々時の加速度が増してくるこの謎の現象。どうやら〈ジャネーの法則〉というらしい。「主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く感じられる」という説らしい。全く説とは関係ないけど、毎年ディグればディグるほどたくさんの素晴らしい音楽に出会えるし、音楽の幅が年々広がっているな〜と気がします。 そんなどうでもいい話は置いておいて、毎年SNSでは恒例の上半期ベストをちらほら見かける時期になり

マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテットが弾き倒す強靭な『Inter-Are』

 マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテットの新作を、10月にコアポートが日本先行発売するという朗報を耳にして、小躍りしているのは私だけではないだろう。  ちょっと先のようだが、もう6月も終わりが見えており(恐ろしいことに)、もう少しといえばもう少し。しかしその時間が、カルテットの2枚のアルバムや関連作の復習をしておくにはちょうどよいのは間違いない。 マーク・ジュリアナの「ジャズ・カルテット」  私がマーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテットのアルバムを聴いたのは、1stの20

今のこの時代に「サブスク解禁しない」ことは、一体何を意味するのか

どうも。 今日は久しぶりにこれをテーマにしましょう。それは サブスク!こちらになります。 僕、過去にこのテーマではすでにたくさん書いてまして 過去にもこうやって書いてきてるのですが、いまいちど書いておきたい気分になりました。  それは、日本でサブスク解禁しない大物の方の新作が出たことにもズバリ関係してはいるのですが、その方の個人攻撃を目的としたものは書くつもりはないです。だって、その方だけが配信を拒否しているわけではないので。これは日本の音楽界そのものの、恐れずに言

Interview Orkestra Rumpilezz:about "Moacir de Todos os Santos" & Letieres Leite - レチエレス・レイチによるアフロブラジル音楽の革新

イギリスのシャバカ・ハッチングスやアメリカのクリスチャン・スコットといったジャズ・ミュージシャンたちが“ディアスポラ”について話をしていたことがある。 奴隷として連れてこられたアフリカ人の末裔であり、現在のイギリスやアメリカを生きるシャバカやクリスチャンは、ロンドンもしくはニューオーリンズからカリブ海を経て西アフリカへと、自らの祖先に思いを馳せるようにルーツを遡るような音楽を構想し、演奏する。ゴスペルやセカンドライン、カリプソやレゲエ、アフロビート、サンテリアやブードゥー

¥500

タイラー、ケンドリック、「男たるもの」

タイラーがケンドリックの新作『Mr. Morale & Big Steppers』を称賛しまくっているのは有名だけれど、タイラーがこのインタビューで語った絶賛の理由がむちゃくちゃ興味深く、本質を突いていると感じている。その影響力には人種的な要素も大いにあるけれど、普遍的なものでもあるように思う。 タイラーの説明を要約してみました。自分の忘備録にもしたくて。 同じLA近郊出身でありながら、スタイルがかけ離れているせいか、意外に繋がり(とはいえ、表面上はタイラー→ケンドリック

Bobby Orozaの音楽性

ボビー・オローサのことをネットやSNSで検索すると必ず出てくる「チカーノ・ソウル」や「ローライダー・ソウル」というキーワード。知ってるよって方もたくさんいらっしゃるかもですが「Get On The Otherside」でボビーのことを初めて知った人の中には、なぜそういったカテゴライズをされているのかと興味を持った方もいるかもと思うのでちょこっとご紹介してみようかと。 まずは2019年にリリースされた1stアルバム「This Love」より。ボビーの代表曲で、全てが止まってし

「物音」からの断想

物音 ー(どれが出したか分からないが)何かの音 ー noise, sounds 「物音」、2010年代にエクスペリメンタルと形容/タグ付けされるような音楽を聴き、探したことのある方であれば、その紹介文などでこの言葉に触れた方も多いのではないかと思います。 現在、この言葉は物音作家、物音レーベル、ひいては物音系、物音的ななにがし、といった具合にエクスペリメンタルな音楽の中でのある種の特性やニュアンスを表現する意図で、ある時はジャンル・タグ・キーワードのように、またある時は音を

【シティポップ】 知られざる“必聴”名曲10選(人気記事)

「シティポップ」の定義はいろいろあると思います。 「スタジオミュージシャンによるハイクォリティで都会的な演奏」にこだわる、音重視の括り方もできます。また、ただ単に「都市のライフスタイルや風景を表現したポップス」を指す、といったモチーフ重視の考え方もありますよね。 今回の選曲では、70年代のあの“シティポップな感じ”をベースにしながら、そこから派生した都市型のポップスを幅広く集めてみました。選考基準は「超有名曲を外す」と「私の大好きな曲」です(結局、意外とアバウトなんだよな

和レゲエ数珠繋ぎ-第19回- EMO

香川県 EMO ⁡アーティスト名 VIDEOTAPEMUSIC ⁡曲名 FICTION ROMANCE(from Album: ON THE AIR) ⁡発売年 2017年 別にイビザの真似をしなくてもいいじゃないか。そういや小豆島はオリーブが育つ地中海性気候だし、黄金に輝く瀬戸の夕凪にポツンポツンと浮かぶ瀬戸の小島はイビザ以上に美しい。瀬戸内は瀬戸内のバレアリックをやろう!と、” #瀬戸内バレアリック ” - 略して” #瀬戸バレ ” と 題して2015年から四国、香川で

クラウドラップの誕生、浸透、現在

ヒップホップのサブジャンル「クラウドラップ」について書きました。記事に登場する曲を中心にしたプレイリストも制作したので、あわせて是非。 クラウドラップからスーパースターになったA$AP RockyPusha T、Future、Kendrick Lamar、Drake…とビッグネームのリリースラッシュとなった2022年上半期。今後もDoja CatやJoey Bada$$などのリリースが予告・噂されており、2022年はヒップホップにとって特別な一年になりそうだ。 そんなリリ

¥100