2019年4月の記事一覧
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文学的イマジネーションにあふれる、夜の静寂のための音楽 横山起朗『SHE WAS THE SEA』に寄せて(文:オラシオ)
横山起朗の音楽について書く前にまず、個人的な思い出をつづりたい。彼とはじめて出会ったのは2014 年のこと。場所はポーランドの首都ワルシャワの郵便局だ。きっかけは全くの偶然で、小包の発送のやり方がわからず英語が話せそうな人を探したら、目の前の椅子に日本語で手紙を書く横山がいた。 礼儀正しい好青年といった感じの彼は郵便局のシステムについて丁寧に説明してくれ、自分もワルシャワのポーランド国立ショパン音楽大学に音楽留学に来たばかりなのだと言った。その時は数分ほど立ち話をしただけで