505.この日は、私にとって間違いなく、人生最大の素晴らしい想い出となるはずだった...。【出版論⑤】
出版論①~③
出版社さんとの付き合い方③
さあ、売り込み原稿の準備はできた。
そして、テストケースだが「出版のお願い」と企画書(本の目次と要約文)を出した。毎週3社から5社と出し続けた。
そして、良心的な出版社さんたちはきちんとした丁寧なお断り文を入れて送り返してきた。もう、すでに100社近く売り込んできた。
残念ながらすべての原稿を見せてほしい、
会って話したいなんて素晴らしすぎる編集者からのお手紙はない。
そう、当然ですよね。
それだけ私の作品には魅力がない、ということなんだよね。
しかし、嬉しいことに私の手元には、お断りの「出版社リスト」が50近く集まっていた。
パソコンで打った文章もあれば手書き文字もある。
手書き文字には心を打たれてしまう。
丁度、印刷された年賀状ばかりの中の手書きの一文みたいに、その方の人格や気持ちが現れているように勝手に思った。
それに、何よりも、こんな無名でどこの馬の骨かわからない素人同然の者にわざわざ、忙しい最中に手紙をいただくなんて、「お断り文」なのに宝物のように感じた。
(現在も膨大な「お断り文」を大切に保存している。)
そして、次なる作戦開始。
それは、私の先生がいた。
その先生がきっかけで本を書くことになり、いくら売り込んでも駄目だったと相談に出向いた。すると、その先生が今まで出版してきたたくさんの出版社の編集長、出版代表に「推薦文」を書くから、それを同封しなさいと教わった。この先生はすでに300冊以上の本を出版している先生だった。
そして、すぐさま数社送ると、ある大手出版社から連絡が入った。
それも「会って話したい..」という。
なんという奇跡、なんという先生の御利益、ご威光なんだろう?
とにかくうれしいかった。
もちろん、前日の晩は一睡もできず。
目をつぶれば憧れのデビューのことばかり。
この時は、ケチらないで自分の原稿200頁文と企画書(要約文つき)
と先生の推薦文つきを宅急便で送った。
送料980円。コピー代は2,000円の投下資本だった。
電話をいただいて、約束の日に出向く。
電車に乗って、久々の東京のど真ん中。
なんとでっかい街並みとビル街。
なにか、自分は田舎者のように感じた…。
これが大都会なんだ。
随分探しまくりその出版社の自社ビルに到着。
なんだ、これはこんなにでかい出版社なの?
正直、内心はビビりまくり。
入り口を入ると広いロビーがあり、受付嬢の場所に出向いた。
担当の編集長との面会ということでエレベーターに乗り応接室に案内された...。
なんとビップ対応。
少しばかり待っている間に事務員さんらしき人がコーヒーを出してくれた。
(お茶ではなかった…)
何ということだろう?
まるで夢みたい。
応接室ってこんなに広い。
ソファーは革製品...。
そう、これは夢。
会えるだけでも幸せ。
忙しい時間を割いて、わざわざ私のために会ってくれる...。
それに、有名作家になった気分。
この日は一生忘れない気がした…。
そして、数分後、編集長と対面。
丁重な名刺交換の後、椅子についた。
そして、テーブルの上に私の原稿が置かれた。
その原稿を見ると、いろんな色のポストイットがたくさん貼ってある。もしかすると、前頁分くらい。ああ~
全部読んでチェックしてくれたように思えた...。
人生って、奇跡があるんですね。
今まで長い人生で本など書いたことがない、
友人や先生の説明で初めて本らしきものをまとめたもの。
本の内容は、私が講演している内容を文章でエッセイ風にまとめた。
実は、自分にとって全身全霊をかけてまとめ上げた最高傑作という自信を持っていた。なぜなら、講演で反響のあったものをまとめたものだからだ。
そう、この日は、私にとって間違いなく、
人生最大の素晴らしい想い出となる...、はずだった...。
しかし、この編集長は私の顔を見ながら怒鳴りだした...。
次回に続く
※さて、毎回、過去作品ですが。「noteと著作権・noteの著作権」として、お役に立ちますよう5作品ずつご紹介いたします。もうすぐ600作品超えてしまうとバックナンバーから消えてしまいますので、(自分の「記事」には残ります)消える前に5作品ずつ掲載することにしました。その後は過去記事のバックナンバーマガジンを作成して保存します。それまでお時間がありましたら「著作権の基本編」をお読みください。みなさまのお役に立てば幸いです。
「noteと言う世界」第3章書くnote「出版論」シリーズを始めす。どうか引き続きお読みください。
また、日々、拘束されている仕事のため、また出張も多く、せっかくいただいているコメントのご返事。お問い合わせメール、お手紙等のお返事がかなり遅れています。しかし、必ず読ませていただいて、翌週には必ずご返事させていただいていますのでどうかお許しください。
では、また(月)(水)(金)にお会いいたしましょう。
いつも読んでいただいて心から感謝申し上げます。
ラインスタンプ新作登場~
「noteと言う世界」第3章書くnote「出版論」シリーズを始めました。どうか引き続きお読みください。
また、日々、拘束されている仕事のため、また出張も多く、せっかくいただいているコメントのご返事。お問い合わせメール、お手紙等のお返事がかなり遅れています。しかし、必ず読ませていただいて、翌週には必ずご返事させていただいていますのでどうかお許しください。
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※本内容は、シリーズ「noteの世界」というテーマで著作権等を交えて解説、感想及びnoteの素晴らしさをお伝えしていく予定です。
私たちの著作権協会は市民を中心としたボランティア団体です。主な活動は出版と講演会活動を中心として全国の都道府県、市町村の「著作権・肖像権・SNS等を中心」にお伝えし続けています。皆様から頂いた問題点や質問事項そのものが全国で困っている問題でもあり、現場の声、現場の問題点をテーマに取り上げて活動しています。
それらのテーマの一部がこのnoteにしているものです。ぜひ、楽しみながらお読みください。
noteの世界は優れたアーティストの世界です。創作した人たちにはわからないかも知れませんが、それを読む人、見る人、聴く人たちがリアルに反応してくれる場所です。もし、本格的なプロの方々が参入してもこの凄さには勝てないかもしれません。プロもマネのできないnoteの世界。これからも楽しみにして皆様のnoteを読み続けています。
私たち著作権協会では専門的なことはその方々にお任せして、さらに大切な思いをお伝えします。
本内容は、全国の都道府県、市町村、学校、NPО団体、中小企業、noteの皆様、クリエイター、個人の方々を対象としているものです。また、全国の職員研修での講演先のみなさまにもおすすめしています。
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