せりざわ

noteを始めて2年目 | 書くことは自身と向き合うことでもあると思い綴っています。天理教の教えの一端と、優しさや思いやりをテーマにエッセイなどを載せています。 | 50代 | 四姉妹の父 | 保護司 | 天理教を信仰する者

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マガジン

  • エッセイ(親孝行、家族、友達などについて)

    親子、夫婦、家族などについて、日頃の出来事で感じたことを綴っています

  • 信仰の綴

    天理教の教えの一端を体験談などを交えて綴ってます。

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世界は円い心でおさまる

この世に完璧な人間などは存在しません。 周りからあの人は、人格者だと言われている人でも、家族から見れば一つや二つくらいは、角があるものです。家族は全方位から、いつも見ているのですから。 円錐は真横から見れば三角に見えますが、真上から見れば円に見えます。 人も同じように、どの角度から相手を見るかが、大事なことだと思うのです。 角のない円の方向から見る意識をした方が、相手も自分にとっても幸せなことではないでしょうか。 いつも角ばかりを見て、人の粗探しをするほど、つまらないこ

    • 秋の夜長に清き君へ捧げる詞

      このところ寝不足が続き、疲れきって家に帰ったある日のこと。 ただいま!の挨拶を軽くすませたのち、本能の赴くまま真っ直ぐ自室の畳へと崩れ落ち、僕は暗闇の深淵へと落ちていった。 暫くすると、なにやら揺さぶられる感覚と微かな意識のなか「お父さん!お父さん!」と、妻が遠くから叫ぶ声が聞こえた気がして目が覚めた。そして、綺麗ずきな妻は少し強い口調で僕になげかけた。 「お父さん、今日お風呂に入らないと3日目に突入しちゃうよ!汚いから今日は入らないとダメだよ!」 「う〜ん、そうだね、

      • 親が子を信じないで、子は誰を信じろというのでしょうか? 

        私は保護司をしていますが、保護観察対象者は、保護司と毎月面接し、近況を報告する遵守事項があります。それを守らないと保護観察期間が延長したりすることもあるのです。 面接が出来ないやむを得ない場合もありますが、なるべくそうならないように、保護司も対象者もお互い努力をしなくてはいけません。 担当している保護観察期間2年の19歳対象者に面接日を相談しようと、先月末から何度も電話をしているのですが、でないのです。 LINEの既読はついても返信がありません。もう月半ば過ぎてしまい、この

        • 人生時計と一日生涯

          8月9日、神奈川県西部を震源とした震度5弱の地震がありました。私の住む街もそのときに大きく揺れました。 南海トラフの情報が頭にこびり付いていたせいか、大きな地震がくると思って、Jアラートが鳴り響く中、テーブルの下へ慌てて身を潜めたのです。直ぐにおさまったのでホッとすると、その様子を見ていた三女が私に言いました。 「あっはっは。お父さん!さっき地震なんかいつくるか分からないんだから、ビクビクする必要なんてないんだ!って言ってたよね?」と笑われ、返す言葉がみつからなかったのです。

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          網走番外地で見たもの

          いつかnoteの記事にしようと思って撮っておいた写真が、スマホの中で燻り1年が過ぎ去っていました。 その写真とは、博物館網走監獄へ観光したときの写真です。 昨年、仕事で北海道北見市に行くことになり、すぐその街に住む高校の同級生に連絡をとると、駆けつけてくれて、いろいろな所へ案内してくれました。 親友とは本当にありがたいものです。彼とは3年間、同じ寮の屋根の下で寝食を共にし、ときに先輩にしばかれながら、縦社会の厳しさを仕込まれ、お互い励まし合ってきた大切な友です。 その彼に、僕

          網走番外地で見たもの

          【短編】色褪せることなき昭和の親友

          親友とは友だちの中でも真の友だちのことをいいます。しかし、相手も自分のことをそのように思っているかどうかは分かりません。それを確かめる必要などないのです。自分が親友だと思っていれば、たとえ片想いでもそれでいいのです。 親友は自己肯定感を高めてくれる恋人に、どことなく似ています。そばにいるだけで落ち着く、親にも似ているのです。 たとえ子どもの頃の短なつき合いでも。もう二度と逢うことが叶わなくても。その親友への想いは、いつまでも色褪せることはありません。 そんな話です。 ◇  

          【短編】色褪せることなき昭和の親友

          少年よ!貧しても鈍するな!

          私は保護司をしていますが、先日1号観察対象者(家庭裁判所の決定により保護観察処分に付された者)の19歳青年と面接をしました。 保護観察処分になると、遵守事項を守って月に数回、保護司と面接をして近況などを報告しなくてはいけません。 彼は焼き鳥屋で夜遅くまで勤務をしているので、面接はなるべく彼の都合のいい時間に合わせるようにしています。 今回は、彼が仕事を終えた22時に面接をしました。通常は昼間自宅でするのですが、仕事場近くのファミレスですることにしたのです。 入店し周りに人が

          少年よ!貧しても鈍するな!

          万物の霊長も敵わない

          ゴールデンウィークも最終日。朝からどんよりとした曇り空に気持ちも曇りがち。 切りかえようと玄関で「よし!」と気合いを入れて重い腰を上げ外に出ると、前方には首を垂れゆっくりとした足取りで道路を横切る一匹の白黒猫の姿が目に入りました。 ご近所さんの飼い猫ハチワレの彼だとすぐに分かりました。 彼はこちらに気づいて静止し振り向くと、だらんとし息絶えた子ネズミを咥えていて、一瞬ドキッとしました。 「なんか文句あるのか!」 と言わんばかりにギロっと睨みつけられ、僕は「いえ、、べつに、、

          万物の霊長も敵わない

          古きを尊ぶ

          私の住む街は2022年の統計では、総人口に対して65歳以上が占める割合は48・6%で約2人に1人が高齢者で75歳以上は28・9%です。人口減少と高齢化が進んでいます。 田舎はどこでもそうではないでしょうか。 ご近所の人は高齢者のかたがとても多いです。だから今年度も町内会の組長です。組長はこれで6年連続となりました。万年組長です。町内には万年組長が、私の他にも数人います。 広報を配りながら安否確認も兼ねるのです。孤独死などあってはならないのです。 しかし、足腰の弱い方が一軒ず

          古きを尊ぶ

          コングラ🏆に励まされ(更新)

          拙文を読んでくださった皆さまありがとうございます🙇 決して自慢をしているわけではありません。 コングラに励まされて、どうにか続けています。 ありがとうございました。 −了−

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          1周年になりました

          久しぶりにnoteを開いたら、もう1年が経ったようです。 小さなことでも、おめでとうと言われると嬉しくなります。こちらこそ、よろしくお願いしますです。 しかし、1年なんてあっという間に過ぎ去っていくものですね。 歳を重ねてくると時の流れを早く感じます。 ジャネーの法則を実感するのです。 若いときのような俊敏さはもうできません。 時間はどんな人に対しても平等に流れていますが、自分の動きが遅くなった分、まわりが早く流れているように感じるのでしょう。 昔は聞きとれた流行りの歌も、

          1周年になりました

          【短編】最期の灯火 −苦悩と真実−

          奈良盆地を真っ赤に照らしながら沈んでいく夕陽を見ていると、今でもあのひとを想い出すことがある。 病院の帰り路。しずんだ気持ちで幾度も見たあのときの夕陽、、、 あのひとのことは一生忘れることはないだろう。あの優しい眼差しは、僕の胸奥に今でも深く焼きついている。そして、沈みゆくひとのその微笑みは、未熟な僕の心を照す最期の灯火のようであった。 ◇  ◇  ◇  ◇  ◇ 僕は熱心な天理教の信仰家庭に生まれた宗教四世だ。幼少期、友だちの家庭と比べて、うちは貧乏だといつも感じていた

          【短編】最期の灯火 −苦悩と真実−

          丑三つどきの来訪者

          ある夜。 目が覚めて時計を見ると午前2時。 隣には妻がスヤスヤと気持ち良さそうに寝ている。 すると玄関のチャイムが突然鳴った。 こんな時間に誰だ?と薄気味悪く思った。というよりも少し怖かった。 妻を起こそうかとも思ったが、その寝顔をみてやめた。 まさか強盗ではないだろうか? だが強盗ならわざわざチャイムなど鳴らさないだろう。 しかし今は配達業者を装った姑息なヤツもいる。 いずれにしてもこの刻での来訪は、常識を逸脱している者としか思えない。 僕は妻を起こさないようにそっと部

          丑三つどきの来訪者

          『心眼』で見極めよう

          家族の知らないところで僕は愚かな罪を重ねていた。 いつかそれが白日の下に晒される日がくると、いつも怯えながらひた隠し日々を過ごした。 そう。あの日までは、、、 真冬の早朝。あたりは森閑としてまだ暗闇に包まれている。 吐きだす息の白さが、さらに寒さを感じさせた。 そして僕は家族に出張と偽って、後ろめたい気持ちで妻に駅まで送ってもらった。 彼女がいつになく無口で素っ気ない態度のように感じたのは気のせいだろうか? まさか気づいているのではないだろうか? そんなはずはない。

          『心眼』で見極めよう

          SDGs

          【短歌】 SDGs まずはペットの ラベル剥ぎ 家に置いてあったペットボトルがたまり、スーパーのリサイクルBOXに入れようとしたら、ラベルと蓋を外していないペットボトルが沢山ありました。 細かいことが気になる性分なので、すべて取り出して外していたら、店員さんが来て 『すみません!ラベルと蓋はちゃんと外して下さいね』と。 『これは僕が出したものでは、、、』 店員は無言のまま、すぐに立ち去っていきました。 そして僕は剥がさず出したひとに、少し腹が立ったのです。 その

          『先生』と言われると、、

          世の中には『先生』と呼ばれている人がいます。職業でいえば医師、弁護士、政治家、教諭など。他にもまだたくさんあると思います。 私が所属する地区の保護司会では、保護司同士で『〇〇先生』と呼びあっています。 私は最年少ですが、十も年齢の違う元校長先生やご住職などの立派な方に『先生』などと呼ばれると、違和感を覚えるのです。 『先生』というと、真っ先に学校の先生が思い浮かぶのですが、以前、教育長をしていた知人が語っていたことを思い出します。 それは、大学を卒業した20歳過ぎの若い

          『先生』と言われると、、