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不登校の娘は、栄光に向かって走る列車に乗っているのかもしれない
学校に行けなくなった小3娘との日々は1ヶ月が過ぎ、2ヶ月目も折り返した。
1ヶ月目は、娘に「休もうね」と言いつつ、「どうにかしたい」で頭がいっぱいだった気がする。
とにかく、なんとか、どうにかしたかったのだ。
kindleに並んだ不登校に関する本、メールボックスに着信する不登校関連のメルマガの数を見ると、自分がいかにどうにかしたがっていたかわかる。
そんなメルマガを最近は、ポチポチと解除している。
私が「不登校」をキーワードにネットを検索することも随分と減った。
私は、娘の今を本当の意味で受け入れはじめているのだろう。
娘の不安定な情緒に対しても、ぼーっとした表情を見せる時にも、今は見守れる。
(1ヶ月前は、大丈夫??大丈夫?と聞いては娘の表情を曇らせていた)
YouTubeやSwitchに明け暮れる昼間も、割とおおらかに見守れる。
(1ヶ月前は、それでいいの??というオーラと視線をおくっていた。おくってないつもりだけど、多分絶対おくってた。)
「大好きだよ。生まれてきてくれてありがとう。」
以前よりも沢山そう声をかける。
そして、どんな時でも笑って過ごしている。
娘は、急に寝ることを怖がるようになった。
今までは「大丈夫だよ」と言っていたけど、
「不安や恐怖はあなたを守ってくれる。無理になくすことはないよ。」
ある日そう声をかけた。
その時娘が言った。
「学校が怖い。」
そうなんだろうなとは思っていたけど、
はっきりそう言ったのははじめてだった。
そこまでの苦痛の中に戻すことをゴールに、どうにかしようとしていたのかと思うと、あぁそれは違うなと思った。
「どんな環境でも適応できる子になって欲しい。」
親のなんとも勝手な期待を感じとって、娘はずっと頑張ってくれていた。
転校だけでも負担なのに、単身赴任とコロナという要因が加わった転校生の娘は、
ずっとずっときつかったはずだ。
そこまで理解できていてもなお、不登校になってからも、
まだ心のどこかで、娘の繊細さをマイナスに捉えていた。克服させなきゃと思っていた。
でも、今は、はっきり言える。
それは間違っている。
不登校な娘が、繊細な特性のある娘が、ダメなわけではないのだ。
今のままで娘は何もダメじゃない。
何もマイナスな部分なんてない。
娘はこのままで丸なのだ。
そんな風に、本当にふっとそう思える瞬間が最近あった。
私がそう思えるようになってからというもの、不思議と娘に笑顔が増えたように思う。
***
そんな瞬間を迎えてからというもの、私はなぜかTHE BLUE HEARTSばかりを聞いている。
その日は、お風呂に入り、シャワーをマイクに、脱衣室に置いたiPhoneから流れるブルーハーツを全裸で頭を振って熱唱していた。
そんな、もはやライブ終わりくらいの熱気で風呂を出た私に、娘は「最近何聞いてるの?」と興味を示した。
そして、一緒にTRAIN-TRAINを聞いた。
「この人の声好き。」
娘はそういって、何度も繰り返しTRAIN-TRAINを聞いていた。
それから、散歩しているときも、車の中でも、マンションのエレベーターの中でも、二人でTRAIN-TRAINを歌っては、飛び跳ねた。
不安だという寝る前にも、ベットに寝転びながらも体を跳ねさせてTRAIN-TRAINを二人で歌った。
見えない自由がほしくて
見えない銃を撃ちまくる
まさに、今の娘はそんな感じ。
多分、娘は今、悩み苦しみ、もがきながらも、
栄光に向かって走る あの列車に乗ってるのだろう。
娘が乗る列車の先に何があるかはわからない。
それは私が用意してやれるものではない。
だけど、一緒に考えて行こうと思うのだ。
その先がどこにあるのか、何があるのか、その先がいつ開けるのかも、全くわからない。(親としてはこれは結構堪えるのが本音です・・)
だけど、それでも進む先にあるのは、眩いばかりの光だと信じている。
娘の名前には、眩い・光り輝くという意味を込めた。
私は今、
彼女が生まれたあの時、はじめて名前を呼んだあの時と同じように、ただ命が産まれてきてくれたことに感謝して、その命の力を信じようと思う。
**
と
精一杯のちょっぴり強がりを、書いてみる。
不登校の生徒数は過去最多を記録したそうだ。
こうなる前はどこか人ごとだったその数字を見て、異様だと感じた。
そして、そりゃそうだよねと納得する自分もいた。
この数字を前に、今の私に出来ることはなんだろう?
それは、当事者の親としての今をここにつづることなのかなと思う。
楽しくて愛おしい日々も、不安や悲しみも笑いにかえたいが、私のモットーだ。(by松本人志の名言をちょっと借りてます)
感情は、大波小波で揺れ動くけど、ありのまま、こうして書き続けようと思う。
私の今日の精一杯のちょっぴり強がりが、誰かの心に届いたらいいなぁと思う。