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#俳句
和歌おきば 2020-08 (降順)
短歌ゆく道の夕日の一縷うつせみの地にあがけるをいま照らさなむ
山の日の暮れゆく方になく蝉のいのちの声のにじむ雲かな
うつし世のうた如何ならむ原爆忌のしじまをわたるうつせみのこゑ
コンビニへ向かふ生足むばたまの夜風と触れて八月になる
(※ cognacさん@qnnosiの詩想をお借りした歌)
俳句雁振の鳥は去りたり秋の風
夕梵や秋蟬どもの果つる庭
和歌おきば 2019-11 (降順)
今月はやや少のうございました
短歌うき人もうましとうけてうなるらむウニはうつくしうき人うたへ
ナトリウム燈の黄色の暮六にことしも来たる冬をしるかな
はるかにも寒夜にみてる月かげはおなじ心にながめざらめや
さゆる夜のねまきに羽織るダウンウェア頁めくればしゃらといふ音
文机に蝟集せし書の註(ちゅう)みれば読みたき本のねずみ算かな
惜しめども経ぬる杪秋われも彼もréalité(レアリテ)だま
和歌おきば 2019-10 (降順)
短歌くみしなん 楼閣の卿(けい) かぐわしう 王気(わうけ)立ついろ のぞむ雅会は(黒川伯爵のハロウィンナイトに寄せる沓冠)
心ある人や見つらむたまほこの石もシュヴァルの宮のひとかけ
目のあふて請けにしパイのあたたまるそばに珈琲からから挽けり
玉かぎるほのかに櫨の下葉より暮れぬる秋の色をしるかな
いづくにか我もさかゆく国あらむ——汝のゐぬところそこに幸あり(「さすらい人」に寄せる)
つき
短歌と俳句(もどきを含む)おきば 2019-08 (降順)
短歌よそかぶんねやになじめるオオサンショウウオぬいぐるみ抱へつなでつ
ふるりほよむにょりそろそろはむりあむもにもにでかい蕨餅くふ
ざぶりてふふたりむすべるうたかたのいまにきゆともともにゆきなむ
ふろあがり雲夜にホァとあくびしてからすのアァとまざりあひたり
人もなくゆあんゆよんと鞦韆のさだまらぬ身をひとりか曳かむ
のぞみてふあだ花ならばことごとく散らせ秋風われうづむほど
うつせみのこゑぞ
俳句と俳句擬きおきば 2019-06-28/07-31 (降順)
パンケーキこなこねもたりもたりかな
けふまでの身かはバナナがまだ五房
ゆだれるをホイとふるはし三光鳥
空蝉をあつめて涼しキムワイプ
ぼんぼりと蓮華升麻や夏木陰
ねとぼけの耳も立ちたり三光鳥
朝涼ねやさびしきの寝癖かな
肘雨に三億年の寄羽かな
あさてこそ浴衣おろさめ瑠璃茉莉
山法師はたの床屋の入りもよし
ふみをかきなづむ三光鳥のなく
傘たたみ夜参りに咲む烏瓜
しら雲に子つばめ